学び!とPBL
学び!とPBL
1.クラスタースクール
<Vol.16>地域課題に挑む生徒たち、<Vol.26>デジタル・ストーリーテリング、等を参照)
クラスタースクールは、県外も含めて可能な限り複数地域の生徒たちを集めることで、新しい出会いを実現させます。スクールの目的を明確にし、カリキュラムを学生たちと考え、全体の流れをデザインしますが、当日の状況によって大きく修正することも良しとします。また、始めと終わりにアンケートを採り、生徒たちの変化をモニタリングします。スクールは、プロジェクト全体のポンプとなります。
2.SDGsを学ぶ
今でこそSDGsは、どこでも取り組まれていますが、取り組みやすい環境問題などに矮小化されやすく、そもそもSDGsとは何かを追求する必要があるように感じられます。大学の教員からは、SDGsの取り組み自体が新たな問題を引き起こしてしまう海外の事例なども紹介され、結論ありきではなく、物事を丁寧に見ていく大切さが示されます。
SDGsカードゲームでは、ゲームに慣れている高校生は、要領よくゲームの趣旨を理解し、課題解決には複数の視点を必要とし、考えることの大切さを身をもって知ることができました。自分の過去や未来に思いをはせ、世界の課題を自分事にする深い議論を展開していきます。
クラスタースクールの2日目。SDGsワークショップは続きます。まず1時間かけてチェックイン、ファシリテーターを指名することは一切せず、参加者全員が自発的に、昨日からの学びや思いを語りました。次にSDGsの17のゴールへの考えを発表し、最後にはHERO INTERVIEW。一人ひとりが2030年の成功者になりきって演じ、お互いに成功者に対するインタビューをします。SDGsそのものが目的なのではなく、SDGsを介して自分の人生を考えることに目的があったことに気づかされます。「コンフォートゾーン(心地よい場所)から一度出てみる」という言葉が、強いキーワードとして私たちの中に刻み込まれました。
3.愛知県高校生フェスティバル
夕方からは愛知の高校で指導をされているK先生に、30年も続く愛知県高校生フェスティバルの話を聞きました。K先生は筆者の後輩にあたり、2~30年一緒に活動していた間柄で、このところ連絡が途絶えていたのですが、ふとしたことがきっかけで、筆者が強く関心をもっていた「愛知県高校生フェスティバル」に関わっていることを知り、ぜひ話してもらおうということになりました。福島のフェスティバルとは規模も目的も異なりますが、高校生の活動で共通して大切なものをいろいろと教えていただきました。なかでも「重要なのは、支えてくれる大人との関係づくり」という点で、私たちの課題意識とぴったり合いました。
愛知県高校生フェスティバルと福島市高校生フェスティバルをつなぎ、次の愛知県フェスには福島市のメンバーも参加することとなり、福島の話を聞く分科会も設定してもらえることになりました。また一つ、ネットワークを広げることができました。