ポータルサイト「教育メディア・なび」とは?

 全国の先生方は、日頃ICTを活用した教育用コンテンツをどのように探しているのだろうか?
 従来は、学校ごとに保管されている紙媒体のカタログが情報収集源であったろうが、インターネット社会の現代、教科書会社や教材会社のWebサイトには豊富な情報が発信されている。しかし、まだまだ先生たちがスムースに検索するまでには至らないかもしれない。ニーズに合った情報にたどり着くまでの時間がかかることなども、大きな要因であるかもしれない。
 ということは、単純に、「教育に使えるコンテンツが一同にそろっていて検索できるWebサイトがあればいいのに」ということになるであろう。いま、ICTを活用した教育が叫ばれている中、実際に授業など教育現場で活用できる教育用コンテンツは、毎年多く開発されている。近年は、ネットワークにも対応するなど、デジタル教材が多く市場にあるはずなのに、日本中の多くの先生に伝わっていないのが現実。

<<教育メディアなび>> そこで、社団法人日本教育工学振興会(以下 JAPET)では、5月28日より、教育用コンテンツの情報検索ポータルサイトをスタートさせた。
 「教育メディア・なび」という名称の、日本最大の教育用コンテンツカタログデータベース専用ポータルサイトだ。授業や校務、ネットワーク関連や、セキュリティ関連など1000タイトル以上の商品が検索できるようになっている。

 JAPETでは、利用しやすい環境を念頭に、実際に検索する教育現場の先生や教育委員会を利用者として想定、また、提供情報を登録するコンテンツメーカー側サイドには、登録しやすい環境を意識して検討してきた。その結果、利用者である先生や教育委員会に向けて簡便に提供し、利用を促進することによって教育全体の向上に寄与することを目指し活動してきた。

 平成17年度から3年間にわたって文部科学省により実施された「ネットワーク配信コンテンツ活用推進事業」では、多くの教育委員会が参加し、企業の開発したコンテンツを使った成果発表も行われた。

<<教育メディアなび>>「製品の内容」ページ 検索がしやすいデータベースの構築をテーマに、様々な議論や検討がありながら、結果的に「商品情報のカタログ」としての位置づけに徹し、各商品の詳細な情報や、販売や購入の方法は各企業のWebページにリンクしている。検索後の情報は、各社のへ直結しているのも明確で分かりやすい。

 「教育メディア・なび」の検索は、キーワード(製品名・製品の内容・キーワード)や、学校種別・教科・科目・学年、また学習指導要領などで探せるようになっている。
 現在、30社が制作・開発した教育用コンテンツが、1311タイトル収録されているそうである。今後は、教育用コンテンツだけでなく、ハードウェア・書籍・サービス情報等も検索可能なシステムに拡張することを検討しているようだ。

シンプルであるが、確実に検索することができたという点でも、今までになかったポータルサイトの誕生である。どのように活用されていくかに、期待したいものである。