究極の中学校社会科 -公民編-

本書は,単なる『解説』や事例集に留まるものではなく,各内容項目の社会的,学問的背景から具体的に掘りおこし,それに基づいて実践するための内容事例や方法事例を豊富に示したものである。公民的分野での最新の話題を具体的に解説し,「習得」「活用」「探究」をどのように設定するのか,これらに答えようとした。さらに,「対立と合意」「効率と公正」などの見方,考え方の理論的背景と実践・展開事例をも示している。

もくじ
第Ⅰ編
 公民的分野における「習得」・「活用」・「探究」と内容領域の新潮流
第Ⅱ編
 第1章 現代社会をどのように見るのか?
 第2章 私たちにとって政治とは何か?
 第3章 経済は何のためにあるのか?
 第4章 地球のために,私たちは何ができるのか?
 第5章 私たちがつくる持続可能な社会
第Ⅲ編
 資料 ワークシート

究極の中学校社会科-歴史編-

もくじ
第Ⅰ編
 歴史的分野における「習得」「活用」「探究」,言語活動の充実,社会参画,伝統や文化,宗教に関する学習の充実
第Ⅱ編
 第1章 歴史のとらえ方~時間と空間の旅
 第2章 古代~大王から天皇の時代へ
 第3章 中世~天皇から武家の時代へ
 第4章 近世~武家から町人の時代へ
 第5章 近代~大衆の時代へ
 第6章 現代~市民の時代へ
第Ⅲ編
 ワークシート

 本書は,単なる解説や事例集に留まるものではなく,各内容項目の学問的背景から具体的に掘りおこし,それに基づいて実践するための内容事例や方法事例を豊富に示したものである。各概説では,歴史学者がその時代をわかりやすく読み解いている。そして,「習得」「活用」「探究」をどのように設定すればよいのか,これらに答えようとした。さらに,学習指導要領において,ポイントとなる実践・展開事例も示している。また,歴史的分野での教師への情報ソースとなりうる話題を具体的に解説・提供している。

究極の中学校社会科-地理編-

〔もくじ〕
第Ⅰ編 地理的分野における「習得」「探究」「活用」
第Ⅱ編
 第1章 世界の地域構成
 第2章 世界各地の人々の生活と環境
 第3章 世界の諸地域
 第4章 世界の様々な地域の調査
 第5章 日本の地域構成
 第6章 世界から見た日本
 第7章 日本の諸地域
 第8章 身近な地域の調査
第Ⅲ編 ワークシート

 本書の構成は、まず、中学校社会科地理学習の基礎・基本となり、かつ本書の根底となる「習得」「探究」「活用」について解説を加えたのちに、学習指導要領の項目に準じて章立てをしている。各章の初めには、教材観ともいえる、その章でのねらいや関係する理論、考え方などを述べている。その上で、それぞれ具体的な授業案を示している。また、コラムには、専門の研究者が授業のトピックとして使えるように話題を提供している。

社会科の新しい使命

今こそ,“子ども一人ひとりに寄り添う”問題解決学習。
これを堅持しながらも“社会的な見方・考え方の成長”を通して,“よりよい社会の形成に参画する資質や能力の基礎”を育てる新時代の社会科の理論と実践を提起します。

もくじ

序 章 座談会 変わる社会科をどう教えるか
    ~社会科と問題解決学習~

第1章 『小学社会』と問題解決学習(的場正美)
 第1節 問題解決学習とは,どのような学習なのですか。
 第2節 問題解決学習における「問題」とは,どのような問題なのですか。
 第3節 問題解決学習における「解決」とは,どのような状態なのでしょうか。
 第4節 授業でどのように子どもを生かせばよいのでしょうか。
 第5節 問題解決学習に適した教材を,どのように開発すればよいのでしょうか。
 第6節 まとめ

第2章 『小学社会』における「社会的な見方・考え方」の成長(池野範男)
 第1節 『小学社会』がいう「社会的な見方・考え方」とは,どのようなものでしょうか。
 第2節 社会的な見方・考え方」はどのように設定するのですか。
 第3節 「社会的な見方・考え方」の設定と,問題解決学習とはどのように関連しているのですか。
 第4節 「社会的な見方・考え方」の成長とは,どのような段階への到達を想定しているのですか。
 第5節 「社会的な見方・考え方」によって培われる「公共性」とは,どのようなものですか。
 第6節 まとめ

第3章 『小学社会』の基本的な考え方をふまえた実践のあり方(安野功)
 第1節 基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得させるには,どうすればよいでしょうか。
 第2節 思考力・判断力・表現力等を育てるには,どうすればよいでしょうか。
 第3節 社会の形成に参画する資質や能力の基礎を育てるには,どうすればよいのでしょうか。
 第4節 社会科における評価をどのように進めればよいのでしょうか。
 第5節 まとめ

地域からの社会科の探究

『小学社会』の監修者である広島大学の池野先生と永田先生が,日本各地で取り組まれている社会科を取材し,
その社会科を創設・指導してこられた先達にお話を伺うとともに,
現在行われている実践を紹介することで,日本の社会科の深化・発展の可能性を探る。

<目次>

はじめに

序 章 各地域の先達と多様な社会科の探究
 1 社会科のゆるやかな交通整理
 2 先達による社会科とゆるやかな交通整理との関連
 3 ある枠組みだけでは描ききれないからこそ魅力的な社会科の多様性

第1部 知識・概念・教材を軸とする探究学習

第1章 知識の構造化による探究学習
 第1節 先達:松田康博先生と伊東冨士雄先生のお話
 第2節 東京都の実践例から
  ①地域が支えるお祭りとわたしたち(小3)
  ②つながるからつなげるへ(小5)
 第3節 [研究者コメント]東京の社会科
第2章 教材の人間化による探究学習
 第1節 先達:立岡誠先生のお話
 第2節 長崎の実践例から
  くらしを支える情報(小5)
 第3節 [研究者コメント]「人間化」というキーワードが示す道
第3章 中心概念による子どもの探究学習
 第1節 先達:佐藤正一郎先生のお話
 第2節 千葉の実践例から
  これからの食生活とわたしたち(小5)
 第3節 [研究者コメント]レジェンドな実践者と地域性をふまえた実践例
第4章 「窮め探り,その極を覧る」探究学習
 第1節 先達:辻迪夫先生のお話
 第2節 京都市の実践例から
  情報を生かすわたしたち(小5)
 第3節 [研究者コメント]歴史と伝統ある京都社研「極覧」の神髄とは

第2部 子どもと人間の意識を軸とする問題解決学習

第5章 「子どもの意識の流れ」による問題解決学習
 第1節 先達:堀公明先生のお話
 第2節 大阪市の実践例から
  ものを作る人びとのしごと(小3)
 第3節 [研究者コメント]堀公明社会科の理論と実践
第6章 「なお,……したい」ことをめざす問題解決学習
 第1節 先達:安東裕先生のお話
 第2節 大分の実践例から
  資源プラ分別のきまりをゆるめた清掃センターのSさん(小4)
 第3節 [研究者コメント]教師が本気で子どもたちに問題解決を期待するとき,
  子どもたちは無意識のうちにそれに応える
第7章 人間教育の核としての問題解決学習
 第1節 先達:深谷孟延先生のお話
 第2節 愛知の実践例から
  我々の誇りを未来に伝える~半田に残る歴史遺産と私たちとのつながり~(小6)
 第3節 [研究者コメント]問題解決学習のこれから
第8章 子どもが主体的に追究する問題解決学習
 第1節 先達:片桐清司先生のお話
 第2節 和歌山の実践例から
  もっともっと工業!~オカジのダンボール作りから考えよう~(小5)
 第3節 [研究者コメント]地域に根づく問題解決学習

第3部 子ども同士や地域を軸とする関連相関による社会科学習

第9章 「聴き合い」による社会科
 第1節 先達:山田耕司先生のお話
 第2節 福岡市の実践例から
  オッペケペー節と自由民権運動(小6)
 第3節 [研究者コメント]戦後社会科の初志を引き継ぐ実践として
第10章 子どもの身近なかかわりを核とする社会科
 第1節 先達:砂田武嗣先生のお話
 第2節 石川の実践例から
  新しい日本 平和な国へ~東京オリンピックと昭和時代~(小6)
 第3節 [研究者コメント]受け継がれる社会科実践研究
第11章 「こ・た・ね(個・多・練)」の社会科
 第1節 先達:渋谷光夫先生のお話
 第2節 山形の実践例から
  ごみの?(ハテナ)大研究(小4)
 第3節 [研究者コメント]芳醇端麗の社会科「こたね」─子どもの主体性喚起と
  教師としての条件の追究─228
第12章 子どもが自ら楽しく取り組む教材の開発による社会科
 第1節 先達:岡崎明宏先生のお話
 第2節 岡山の実践例から
  アジア・太平洋に広がる戦争と国民生活(小6)
 第3節 [研究者コメント]自ら学ぶ子どもを育てる社会科の継承と創造
第13章 郷土室の整備と地域素材の教材化による社会科
 第1節 先達:中村雅利先生のお話
 第2節 茨城の実践例から
  金沢用水(小4)
 第3節 [研究者コメント]足下からの社会科地域教材の開発
終 章 世界的視野の中での地域からの社会科の探究
 1 終章の意図
 2 本書の意図と成果
 3 世界の中の社会科

英語教育 ゆかいな仲間たちからの贈りもの2

◇本書「はじめに」より

 前作『英語教育 ゆかいな仲間たちからの贈りもの』が発刊されて早10年。英語教育はもとより,教育全般,社会情勢,すべてが大きく変わろうとしている。しかし,変わらない者たちがここにいる。中嶋洋一,髙橋一幸,田尻悟郎,久保野雅史,そして菅正隆。(中略)全国でゲリラ的に開催している「英語教育 ゆかいな仲間たち」の司会を務める小畑壽,松永淳子,そして,それを支えるサポーターも増えた。参加いただいた方々も全国で総計5,000人を優に超えた。全員が「ゆかいな仲間たち」の一員なのである。
 ところで,昨今,日本が間違った方向にベクトルが向かっているように感じる。教育に関しても妙な方向に進みかけている。日本が危ない。教育が危ない。そして,子どもが危ない。この状況を憂えた3人がまたまた立ち上がった。中嶋洋一,田尻悟郎,菅正隆,そして,お笑い小畑壽を加えた何とも微妙な4人組。それを猛獣使いのごとく操る司会者松永淳子。さあ,『ゆかいな仲間たち』の第2弾の発信だ。(後略)

◇目次

刊行に寄せて(髙橋 一幸)
はじめに(菅 正隆)

1章 日本の教育にもの申す! 特別座談会
 菅 正隆・中嶋 洋一・田尻 悟郎・小畑 壽・松永 淳子(コーディネーター)
 1節 昨今の日本の教育
 2節 昨今の英語教育の課題
 3節 他教科から見た英語教育の怪
 4節 小学校の英語教育
 5節 中学校の英語教育
 6節 高等学校の英語教育
 7節 大学の英語教育
 8節 入試について
 9節 教科書・教材・教具
 10節 指導力を向上させる術
 11節 英語力を向上させるには
 12節 13年経った「ゆかいな仲間たち」秘話

2章 「ゆかいな仲間たち」からのメッセージ
 1節 人の優しさに触れる(菅 正隆)
 2節 研究授業をするに当たって(田尻 悟郎)
 3節 「当たり前」と考えられる「空気」を作ろう!(中嶋 洋一)
 4節 「ゆかいな仲間たち」とジョイントトーク(小畑 壽)
 5節 「ゆかいな仲間たち」との13年(松永 淳子)
 6節 臨時定員増の実員化-指名打者から先発メンバーへ-(久保野 雅史)

おわりに
 ―充実した教員生活を送る秘訣―(田尻 悟郎)
 ―Edutainmentを目指そう―(中嶋 洋一)

著者紹介

改正教育基本法

目次
論説編
1章 教育基本法の制定過程
2章 改正教育基本法の基本的性格
3章 改正教育基本法の逐条解説(政府解釈の論点)
 1節 前文(前文)
 2節 教育の目的(1条)
 3節 教育の目標(2条)
 4節 生涯学習の理念(3条)
 5節 教育の機会均等(4条)
 6節 義務教育(5条)
 7節 学校教育(6条)
 8節 大学(7条)
 9節 私立学校(8条)
 10節 教員(9条)
 11節 家庭教育(10条)
 12節 幼児期の教育(11条)
 13節 社会教育(12条)
 14節 学校,家庭及び地域住民等の相互の連携協力(13条)
 15節 政治教育(14条)
 16節 宗教教育(15条)
 17節 教育行政(16条)
 18節 教育振興基本計画(17条)
 19節 法令の制定(18条)
参考文献
資料編
 ・改正前後の教育基本法の比較
 ・中央教育審議会答申(平成15年3月20日)

本書は,これまで非公開とされていた与党による教育基本法の改正法案作成過程を,新聞報道などを基にして詳細に整理し,国会議事録の分析などを通して政府解釈とその論点を明らかにしようとするものである。

いまこそ社会科探究学習

社会科教育研究センター40周年を記念して編集された,「探究学習」の手引き決定版。情報処理能力の育成や中心概念の形成等を,論理的・実践的に示した。どなたでも実際に指導できるようやさしく解説している。

もくじ
第Ⅰ部 社会科探究学習の継承
 第1章 今日的意義
 第2章 基礎・基本
 第3章 新しい社会科への挑戦
 第4章 子どもたちの育成
 第5章 原点から見えること
第Ⅱ部 社会科探究学習の実際
 第1章 社会科探究学習と学級経営
 第2章 協同授業づくり
 第3章 実践事例(9パターン)
第Ⅲ部 社会科探究学習の発展
 第1章 カリキュラムづくり
 第2章 学習環境・学習材づくり

森の学校・海の学校

森の学校・海の学校~アクティブ・ラーニングへの第一歩~

アクティブ・ラーニングの授業がわかる待望の一冊!
森や海を題材にした全国8地域の小学校の授業を作家が取材し,ルポルタージュ形式に書き下ろした読みごたえのある内容。

森や海でこそ学ぶ価値は何か?森や海でなければ学べないことは何か?時間と空間,そして人の営み。森と海が能動的に学ぶ子どもの姿を生み出している。
文部科学省初等中等局・田村学視学官 推薦

もくじ

はじめに 共存の森ネットワーク理事長 澁澤寿一 …………………………………… 4

第1章 森の学校編 ………………………………………………………… 7

特認校の個性を磨く学校林での教育活動
~北海道札幌市立駒岡小学校の取り組み~ ………………………………………… 8
北海道札幌市立駒岡小学校への提言 ~わたしの視点~ …………………… 24

自分ごととして探究する授業
~宮城県仙台市立広瀬小学校の取り組み~ ………………………………………… 26
宮城県仙台市立広瀬小学校への提言 ~わたしの視点~ …………………… 42

森のない街の学校での森林教育プログラム
~日本建築学会(東京都杉並区立荻窪小学校・杉並第八小学校)の取り組み~ … 44
日本建築学会(東京都杉並区立荻窪小学校・杉並第八小学校)への提言
~わたしの視点~ ………………………………………………………………………… 60

ふるさとを元気にできる森林環境学習
~岡山県西粟倉村立西粟倉小学校の取り組み~ …………………………………… 62
岡山県西粟倉村立西粟倉小学校への提言 ~わたしの視点~ ……………… 78

COLUMN 1
ザ・総合の授業~小学校現場から生中継
鼎談 わたしならこう考える
~題材のさがし方から授業への落とし込みまで~
コメンテーター
兵庫県たつの市立新宮小学校 教諭 石堂 裕
東京都新宿区立大久保小学校 主幹教諭 三田大樹
ファシリテーター
共存の森ネットワーク 事務局長 吉野奈保子…………… 80

COLUMN 2
総合の授業の組み立て方(中学年)
一人ひとりの気付きや疑問を重視し,
探究する力を養う授業づくり
~スタートの3 年生でおさえたいポイント~
兵庫県たつの市立新宮小学校 教諭 石堂 裕……………… 87

COLUMN 3
総合の授業の組み立て方(高学年)
総合的な学習の時間を
アクティブ・ラーニングにするために
~高学年でおさえたいポイント~
東京都新宿区立大久保小学校 主幹教諭 三田大樹 ……… 91

第2章 海の学校編 ………………………………………………………… 95

津波からふるさとを守る!
~兵庫県相生市立相生小学校の取り組み~ ………………………………………… 96
兵庫県相生市立相生小学校への提言~わたしの視点~ …………………… 112

干潟のすごさ,「海・川・山のつながり」を学ぶ
~大分県中津市立北部小学校の取り組み~ ……………………………………… 114
大分県中津市立北部小学校への提言~わたしの視点~ …………………… 130

食卓と海はつながっている!
~東京都中野区立中野本郷小学校の取り組み~ ………………………………… 132
東京都中野区立中野本郷小学校への提言~わたしの視点~ …………… 148

ふるさとの海を愛し誇れる教育
~熊本県水俣市立袋小学校の取り組み~ ………………………………………… 150
熊本県水俣市立袋小学校への提言~わたしの視点~ ……………………… 166

COLUMN 4 「つながり」と「共感」を求めて
~認定NPO 法人 共存の森ネットワークの活動~
共存の森ネットワーク理事・事務局長 吉野奈保子 … 168

第3 章 これからの生活科・総合的な学習の時間 … 173

これからの生活科とその授業
早稲田大学 教授 藤井千春 ……………………………………………………………… 174

これからの総合的な学習の時間とその授業
鳴門教育大学大学院 教授 村川雅弘 …………………………………………………… 182

あとがき 共存の森ネットワーク理事・事務局長 吉野奈保子 …………………… 190