平成23年度用 新版「わたしと せいかつ」教科書特集号

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生活&総合教室No.58表紙

インデックス
い~め~る
松本明子
1.
新版生活科教科書特集
 
13.
[連載]ナカヤマヒロシのてだてだ(6)
中山洋司

研究と実践
14.
(生活)高洲の自然を食べよう・春夏秋冬
山嵜早苗
17.
(総合)食材の物々交換による交流学習が支援する食育
藤本勇二
20.
[連載]特色ある実践を求めて

村川雅弘
22.
わいわいわくわくワークショップ

佐野珠代
24.
研修新時代 こんな時どうするの?

竹内 亮
25.
生活・総合への提言 ~イメージマップで活動の想定~
小山紳一

28.
(1)福岡県春日市立日の出小学校
髙橋明子
29.
(2)大阪府高槻市立郡家小学校
三木正博
30.
[連載]栽培特集 ペットボトルでイチゴづくり!(4)
竹村久生
裏表紙
[連載]Dr. 小林のこれなあに?
小林辰至

私の学校の特色

icon_pdf_middle 生活&総合教室 No.58 「わたしと せいかつ」教科書特集号(1/3):ダウンロード (2.7 MB)

icon_pdf_middle 生活&総合教室 No.58 「わたしと せいかつ」教科書特集号(2/3):ダウンロード (3.1 MB)

icon_pdf_middle 生活&総合教室 No.58 「わたしと せいかつ」教科書特集号(3/3):ダウンロード (4.0 MB)

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堀越学園で皆勤賞!?

生活&総合教室No.58表紙

 中学校を卒業した後、上京して堀越学園に入りました。それから17歳でデビューしたんですけれども、そのころは仕事もあまりなくて、毎日学校に通ってましたね。1回も休みませんでした。
 仕事で忙しいクラスメイトのためにノートをコピーしたり、生徒会の行事だったり、そっちの方が忙しかったかな(笑)。
 担任の理科の先生は、授業は厳しかったですが、冗談が好きで、生徒と真剣に付き合ってくれてすごく励みになりましたし、わたしをかわいがってくれた体育の先生は、「体操の選手になれ」っていつも声をかけてくれました。とにかくいろんなことが忙しくて、充実していましたね。同じクラスの、売れっ子のクラスメイトと自分を比べてあせる気持ちはありましたけれども、その反面、学園生活は「必要としてくれる先生がいる!」とか「ああ、求められているんだ!」という充実感がありました。今思えばそれがなかったら挫折していたかもしれません。
 学校に行かなきゃ本当に楽しいことを見逃してしまうっていう風に思えるような空間になればいいですよね。
 現いま在、10歳になる息子と一緒に過ごす時間をできるだけ大切にしています。親として教えてあげられることは何だろうかとよく自問自答しますが、いつか自分がだれにも負けない好きなことを見つけてほしいと思っています。勉強でも、趣味でも、何でもいいんです。わたしは偶然にも1番好きなことを仕事にできて本当に恵まれていると思います。好きなことがつづけられる幸せって、かけがえのないものなんだよっていうことだけは伝えてあげたいと思います。
 息子の通う学校にも、子どもと一緒に本当に感動したり、励ましあったりっていう先生がたくさんいらっしゃるので、とても心強く思います。授業だけじゃなくて、運動会とか音楽会だとか、そう
いう時に子どもたちと一緒に喜んで、感動して泣いてくれてっていう先生の姿を見ると本当に感謝しています。
 先生方には、これからも子どもたちとともに、いい学び舎を築いていってほしいですね。(談)

松本明子

松本 明子

1966年生まれ。香川県高松市出身。
日本テレビのオーディション番組「スター誕生!」第44 回決勝大会に合格し、デビュー。バラエティ番組などで明るいキャラクターで人気を得る。
2000年に第一子となる長男を出産。現在は、仕事に子育てに奮闘中。
松本明子オフィシャルブログico_link


愛情のこもった言葉を…

生活&総合教室no57表紙

 五輪選手ってもともと特別な人じゃないの?…という先入観をおもちの方って結構いらっしゃるんじゃないでしょうか。
 実は、わたしが本格的に陸上部に入部したのは、高校生からなんですよ。
 中学3年の夏にテニス部を引退した後、駅伝の人数が足りないから「ちょっと手伝って!」と誘われたのがきっかけなんです。
 周囲の人がたまたまかけた一声や、先生や両親からほめられたことって、嬉しくていつまでも覚えていたり人生を大きく左右する言葉になったりするかもしれないですね。
 特別素敵な言葉を用意する必要はありません、想いがこもっていれば大丈夫なんです。例えば、わたしが指導を受けた小出義雄監督はとにかくコミュニケーションを大切にする方でした。
 「ちばちゃんならできるよ」…と来る日も来る日も言われつづけていると、最初は本当かな?と不安に思うことも正直ありましたが、そのうち監督の言う通りかもしれないと心から信じられる自分へと変わっていきました。
 現役を引退してからは全国各地を飛び回り、小学生のマラソン教室への参加や、小学校を訪問し一日だけの夢先生などの活動を積極的に行っています。
 「マラソンは速くても遅くてもどちらでも大丈夫! 大切なのは自分のペースで一生懸命やり抜くことだよ」とまずスポーツに興味をもたせ、楽しませることをポイントにしています。スポーツをすることで体だけでなく心の健康も保てると考えています。
 学校現場で驚いたことは、小学生なのに自分が思い描いた夢をチャレンジしないうちから諦めてしまっている子どもが多いことです。
 せっかく興味をもったのに簡単に諦めてしまってはもったいない !何か一つ、一生懸命になれるものを見つけてチャレンジすることで、人として大きく成長し豊かな心をはぐくむことができます。
 子どもたちはそれぞれにすばらしい能力をもっています。先生や保護者の方々、周囲のみなさんが、ポンと背中を押してあげるような愛情のこもった言葉をかけてあげてくださいね。

千葉 真子

千葉 真子

1976 年生まれ。京都府宇治市出身。
立命館宇治高校卒業後、旭化成に入社。96年アトランタ五輪1万メートルで5位入賞、97年アテネ世界選手権1万メートルで銅メダル。
旭化成退社後は、豊田自動織機に所属。佐倉アスリート倶楽部の小出義雄氏の指導を受け、03年パリ選手権マラソンで銅メダルに輝く。
現在は全国のマラソン大会のゲストランナー・講演会・テレビ出演などで活躍し、「スポーツで世の中を元気にしたい」という目標に挑戦中。
オフィシャルウェブサイト:BEST SMILEico_link


故郷…

生活&総合教室No.56

 生まれ故郷の神戸に久しぶりに、本当に久しぶりに帰った。
 帰ったという言葉はふさわしくないかもしれない。
実家はないし家族も残ってはいない。
 生まれて15才まで過ごした土地は、もうすっかり記憶の片隅に追いやられて、その二倍以上の年月を暮らした東京の方がはるかに故郷と呼ぶにふさわしく思えていた。
 だが…六甲山の緑の中に点在する家々を見た時、昔のままの姿をとどめる母校の前に立った時、わたしは何度も不思議な感覚にとらわれた。
 急に風の音が遠のき、鳥の鳴き声も人の生活のかすかな気配もかき消され、懐かしくて切ない異空間の中に引きずり込まれる。
 数十年の歳月はストンと抜け落ちて、あの頃が昨日のことのように鮮やかに蘇るのだ。
 わたしの周りには気配が次々とやってきた。
 それは、当時のままの元気な両親だったり、祖母だったり、学校の行き帰りに夢を語り合った友だちだったり。
 わたしを見つけると懐かしそうに話しかけてきた。
「今までどこにおったん?」
「何してたん?」
 気がつくと飼い犬のコロまでが尾っぽを振ってわたしを見上げている。
 みんな久しぶりに帰ったわたしを歓迎してくれている。
 これは夢を見ているのだろうか、それとも今までが夢でやっと覚めたのだろうか…。あまりにもありありとした感触に、一瞬それが現実のように思えて混乱する。
 ほんの少し過去を旅して、わたしの心、いや体さえも優しくあたたかな活力で満たされていた。

早瀬久美

早瀬 久美

兵庫県神戸市生まれ。
1966年、岩下志麻主演の映画「紀の川」で映画デビュー。そして69年にTV番組「お嫁さん」のお嫁さん役でドラマデビューを飾り、翌70年には森田健作主演ドラマ「俺は男だ!」の吉川操役で一躍人気を集める。
以後は映画をはじめドラマやバラエティー、さらに司会業にも進出。
85年、アメリカに渡り、95年までの10年間をアメリカで過ごし、05年から本格的に女優復帰を果たす。
テレビ大阪系「ボランティア21」で準レギュラー。
曾祖父は高名な国文学者、物集高見博士。


命の流れ

生活&総合教室No.55 表1 今,わたしの中に新しい命が育っています。
 わたしの身体組織を形成する約60兆の細胞が,再生や死滅を繰り返している中,小さな命はたった一つの種から60兆個の生命溢れる存在へと急激なペースで成長しています。
 今,わたしが一番この子にしてあげたいことは「待つこと」です。この子がわたしに「待つこと」のすばらしさを教えてくれていると言った方が正しいでしょう。母になろうとしているわたしの胸には「待っていたい」という気持ちが自然と湧き出てくるのです。
 一つの命が次の命へとつなごうとする。そんな大自然の流れの中で「待つ」ということの重要性を,わたしはしみじみと感じています。なぜなら待つこととは,自分のあり方を他に押し付けることなく,命本来の自由な流れを尊重することから始まるからです。
 わたしたちが住む現代社会は仕組みや構造を重視し,自由を好むものではないと思います。多くの人は先読みできない流れに恐れを感じます。地位,学歴,年齢,年収など社会によって刻まれた枠に従っていた方が安心感が得られるという錯覚があります。
 しかしどんな枠に収めようと,予想外のことは必ず起きます。どんなメジャーを使おうと,命をはかることはできません。人間に流れる命はほかのどの生命体とも同じで,完全に自由であり大自然に属するものなのです。命の流れは,人が無駄にコントロールしようとせず,せかさず,あるがままを待っていてあげると,自発的にその本来の輝きを最大限に放つとわたしは考えます。
 この「待つこと」とはただ放っておく消極的なことではなく,必要な時に必要なアクションを起こせるよう命のあり方を見守る,愛溢れる行為だと思います。子どもや教育に関しては特にそうです。人として,他の命のあり方に指図しないという尊重であり,逆に無駄な手を加えようとすることは, 「あなたの命のあり方を信頼していない」と言っているようなことだとわたしは思います。
 今,この子がわたしに教えてくれているように,改めて命の流れを観ることはとても大切なことです。命のはかなさ,喜び,感動,そして感謝。すべてはそこにあり,命の流れに浸るだけで自然と出てくる知恵なのです。

吉川 めい

吉川 めい

1980年6月8日生まれ。 東京都出身。
14歳の時に雑誌『装苑』でモデルデビュー。数々のファッション誌で活躍。
98年国際基督教大学へ進学。ファッション誌のほか,広告,番組レポーター,執筆業へと活動の場を広げていく。
01年アシュタンガヨガと出合い,04年,インド・マイソールに渡りシュリ・K・パタビジョイス氏ほかに師事。
06年,日本人女性初のアシュタンガヨガ正式指導資格を取得。日本各地でワークショップを開催している。私生活では,日本で唯一アシュタンガヨガの正式認定資格をもつゴビンダ・カイ氏と結婚。今夏,第一子を出産予定。
オフィシャルサイト Mae Yoshikawa – official site –ico_link


小学生時代に培うコミュニケーションの重要性

生活&総合教室54

 わたしは昨年の4月から渋谷区恵比寿で私立の学童保育を始めました。公立の学童保育が6時までしかないのでそれ以降にも預かり,学童保育中に基礎学力をフォローアップする塾機能を備えたものです。そこで,重要視しているのが,必ず帰りは親御さんにお迎えにきていただき,家で一人でいる時間をつくらせないということです。

 小学生は練習すればお留守番はできます。しかし,学校の宿題をしても適当に「こなせばいい」状態。後は,お菓子を食べて,テレビを見たりDSをしたり・・・。一人で有意義な時間をすごしているようで,その時間になれてしまう恐ろしさは「人とのコミュニケーション」が不足してしまうということです。昔と今との『かぎっこ』の大きな違いは近所の目があるかないかです。一人の時間は実は楽です。それを知ってしまうと「ひきこもり」「キレる子」になりかねません。小学生にとって大切なことは,勉強よりも遊び,友だちとのかかわりをもつ時間です。それが現代社会ではなかなかもつことができなくなっているのが現状です。
 今,わたしの周りの子を見回しても毎日が習い事や塾でスケジュールはぎっしり。高学年になるとさらに中学受験に備えて勉強づけ。いつ,コミュニケーションを体感し人とかかわりをもつことができるのでしょうか?唯一学校がその役割を果たせる場所です。

 学力調査やゆとり教育の弊害で学力が落ちているということを世論的には懸念の傾向です。「ゆとり教育」を見直す方向ですが,総合的な学習のような,団体で行動し,何かをなし遂げる体験や考える力。それらは今の小学生にとって一番大切なことだと思うのです。
 学力をあげるためにDSを使用した英語の授業をしている学校がテレビで取り上げられていましたが,ゲーム感覚で確かに単語などは覚えてしまうと思います。しかし,英語こそコミュニケーションツールです。単語をたくさん知らなくても発音が悪くても人と話をしたい,コミュニケーションを取りたいと思えば,英語が話せなくても人はコミュニケーションが取れるのです。テストの点数,たくさん覚えることを重要視して,人間としての基本を忘れてしまってはいませんか?
 学力向上ではなく,人間力向上をめざせるような教育を,自信をもって進めていきたいと思います。

末木佐知

末木佐知

横浜市生まれ。ジャーナリスト。学童保育「こどもみらい塾」代表。
学習院女子短大卒業後,三菱商事に入社。
退社後に一流企業OL500人以上を取りまとめ,「丸の内OL研究所」設立。女性のネットワークを構築する。
自らも結婚・離婚・起業・高齢出産,未婚ママなどを経験し,認定子育てアドバイザーの資格取得。「小学校受験」ジャーナリストでは第一人者。子育てと仕事を両立しながら,子育てから女性問題まで幅広いジャンルで,講演・執筆活動を中心に,企画・情報発信などをしている。
2008年4月に渋谷区恵比寿に放課後の滞在型カリキュラムスクール「こどもみらい塾」をオープン。