中学校 美術:「みんなの美術室」更新

中学校 美術:学習支援コンテンツ「みんなの美術室」の「授業動画」に「中学1年生:色彩に着目した部分スケッチ/題材『美術1』P.8-9(監修 東京都・山田 猛 先生)」を追加しました。「児童・生徒のための学習支援コンテンツ」からもご覧いただけます。

Webマガジンまなびと:「学び!と共生社会」Vol.07

Webマガジン:「学び!と共生社会」Vol.07 “小・中学校等のインクルーシブ教育と特別支援学校のセンター的機能の活用”を追加しました。

小・中学校等のインクルーシブ教育と特別支援学校のセンター的機能の活用

 文部科学省の統計によると、近年、学校教育法施行令22条の3に該当する、いわゆる「障害」があると判断された児童生徒数は増加の傾向にあり、小学校就学についてみると、その4分の1以上が通常の小学校を指定するようになっています。(表1)

表1 学校教育法施行令第22条の3に該当すると判断された者の指定された就学先

 

公立特別支援学校への就学を指定

公立小学校への就学を指定

平成25年度 6,190 (73.2%) 2,230 (26.4%)
平成26年度 6,341 (73.3%) 2,274 (26.3%)
平成27年度 6,646 (65.8%) 3,420 (33.8%)
平成28年度 6,704 (68.2%) 3,079 (31.3%)
平成29年度 7,192 (70.0%) 3,055 (29.7%)
平成30年度 7,429 (72.1%) 2,817 (27.3%)
令和元年度 8,003 (73.5%) 2,835 (26.0%)

出典:https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/2019/09/__icsFiles/afieldfile/2019/09/24/1421554_3_1.pdf

 この割合の推移は、「インクルーシブ教育システムの構築」のバロメーターの一つになるかと思われますが、いずれにしても、インクルーシブ教育は、ただ障害のない児童生徒と一緒にして教育を行えばよいというものではありません。障害のある児童生徒の自立と社会参加を促すとともに障害のない児童生徒にとっても意義のあるものにしていくものでなくてはなりません。とはいっても、障害のある児童生徒にも障害のない児童生徒にも適切な対応をしていくために、現状では、校内の資源を精一杯活用して、様々な努力によって何とか乗り切っている小中学校が多いのが現状ではないかと思われます。
 平成24年の中教審の特別支援教育部会では、「域内の教育資源の組合せ(スクールクラスター)により、域内のすべての子ども一人一人の教育的ニーズに応え、各地域におけるインクルーシブ教育システムを構築すること」の必要性に言及しています。校内だけでなく、地域の関係機関等との連携が必要だということです。そこでクローズアップされるのが特別支援学校のセンター的機能です。
 特別支援学校のセンター的機能は、平成17年12月8日発出の中教審「特別支援教育を推進するための制度の在り方について(答申)」において、「小・中学校に在籍する障害のある児童生徒について、その教育的ニーズに応じた適切な教育を提供していくためには、特別支援学校が、(中略)教育上の高い専門性を生かしながら地域の小・中学校を積極的に支援していくことが求められる」と記されたことに端を発し、学校教育法(第74条)に規定されました。特別支援学校の学習指導要領にも地域における特別支援教育のセンターとしての役割が明記され、その取組が進められてきました。文部科学省の統計によると、すでに全国ほとんどの特別支援学校で、地域の小中学校等への助言や支援を行う体制が整えられるに至っています。(図1)

図1 センター的機能を主として担当する分掌・組織を設けている特別支援学校(平成29年度)

出典:https://www.mext.go.jp/content/20200128-mxt_tokubetu01-000004454-003.pdf

 各学校は熱心に取り組んでいるのですが、それを担う人材の配置や財政的な補償といった面では地域間で温度差があるのが現状です。筆者はこのような状況から、特別支援学校のセンター的機能は、その質の向上が求められるフェーズに入ったととらえています。また、今般の学習指導要領の改訂において、幼稚園・小学校・中学校においてもセンター的機能への対応が明記されるに至りました。例えば小学校学習指導要領には、次のように記されています。
 「障害のある児童などについては,特別支援学校等の助言又は援助を活用しつつ,個々の児童の障害の状態等に応じた指導内容や指導方法の工夫を組織的かつ計画的に行うものとする。」(第1章第4の2の(1)のア)
 今後、小・中学校等と特別支援学校の連携が一層期待されるわけですが、この文面からも明らかなように、特別支援学校が担うセンター的機能は、あくまでも助言や援助であって、障害のある児童生徒の指導の主体は当該の幼稚園、小学校、中学校等にあります。インクルーシブ教育の質を向上させるためには、特別支援学校からの専門的な支援に依存するのではなく、小中学校等が主体的にその支援を活用していく姿勢を堅持したいものです。また、特別支援学校には、支援先の学校に信頼され、それぞれのニーズに寄り添った支援に努めることにより域内のインクルーシブ教育システム体制の構築に寄与していくことが期待されます。

中学校 美術:「みんなの美術室」、機関誌・教育情報:その他の教育資料 No.46 更新

中学校 美術:学習支援コンテンツ「みんなの美術室」の「教師向け資料」に「B301相談室 vol.2(若手の先生のための授業改善シリーズ)/『授業に前向きになれない生徒』『対話的な学びの指導』『漫画・イラストレーションの指導』(北海道・花輪大輔 先生)」を追加しました。機関誌・教育情報:その他の教育資料 No.46でもご覧いただけます。

生徒国際イノベーションフォーラム②

1.グループワーク

図1 ファシリテートするマヤさん(オバマ前大統領の妹) 「生徒国際イノベーションフォーラム2017」2日目は、ハワイのEast-West Centerプログラム開発ディレクターのナムジ・スタイナマンさんのファシリテーションで混在グループによるワークショップ「Shaping the Future We Want」を実施しました。集団で、マインドマップのような「問題/解決策の木」を創る作業を通して、何が原因でどのような問題が起きて、どんな解決策があるのかを話し合うというものです。ディスカッションのテーマは、①気候変動、②エネルギー問題、③難民と移民の危機、④変わりゆく時代における教育、⑤メディアのあり方、⑥少子高齢化、の6点です。
図2 グループワークの活発な様子 それぞれテーマごとの問題とその解決方法について、グループで「Your Issue」「Causes of Issue」」「Effects of Issue」「Solutions to Issue」の順で話し合い、その成果を模造紙にとりまとめました。英語で行ったこともあり、自分の言いたいことを発言できないもどかしさを感じた生徒も多かったようですが、言語サポーターやファシリテーションの方の援助で、なんとか自分たちの意見をまとめていた様子も見られました。むしろ英語力以上に「表現できる自分の思い」を持っているかどうかが勝負になることに、多くの生徒達が気づいたようでした。

2.生徒ラウンドテーブル

図3 ラウンドテーブルには丸いダンボールが用意された 生徒ラウンドテーブルは、地方創生イノベーションスクールの取り組みを通して、これまでの学びの過程と、そこで培った(もしくは培えなかった)力を語り合い、聴き合うコーナーです。33テーブルで約230人の中高生たちが自らの学びの軌跡について報告し、全ての生徒が学びと省察を通して自らが身につけた、伸ばした、気づいた能力を語り見つけました。テーブルのチームは全て、国も地域も異なる生徒7、8名で構成し、生徒たちの英語レベルを加味して日本語報告のミックスチームも構成しました。異文化を背景にもつ中高生たちが互いの学びと省察を交流し、共有し合うことで、グローバル・コンピテンシーの萌芽を感得する機会となりました。
 活動の最後に、トルコの生徒が「英語を恐れずに話そう! 間違えてもいいではないか!」と声を発しました。英語力を磨くこともグローバル社会では重要ですが、それ以上にグループにどう貢献できるかを考える、自分の意見を述べるために翻訳機を使ってでも表現するなど、いろいろなスキルを発揮していくことの方が大事なのではないかと考えます。

3.異文化交流パーティー

図4 異文化交流パーティーの様子 異文化交流パーティーは、東北クラスターが企画を担当し、Skypeで連絡を取り合いながら、各国、各クラスターからダンスなどの出し物や写真の提供を求めるなどして、進めてきました。交流のために、本フォーラムを構成する3色のTシャツや飲食物、リストバンドなどが準備されました。
 1日目夜はウェルカムパーティーとして、アイスブレークを行い、各国の伝統文化を知り、その後のフォーラム全体のコミュニケーションを円滑に進める目的で企画されました。
図5 エストニアの高校生によるダンス 当日は、230人もの生徒達が一堂に会し、始まる前からパーティーへの強い期待が感じられました。会う人ごとにハイタッチをして挨拶をするハローゲーム、各国の歴史や文化を知るクイズ、ダンスパーティーでは、トルコやエストニア、ドイツなどの伝統的なダンスが紹介され、全員で楽しく踊りました。
 会場は3色のTシャツの華やかさで満ち、若者達のエネルギーを実感する一時となりまた。2日目夜のパーティーは、各クラスターの出し物を披露するメインイベントでした。
図6 ニュージーランド高校生によるハカ ニュージーランドチームの出し物は、民族衣装に身を包んでの本格的なハカの披露で、会場は圧倒的な迫力で満たされ、全員で教わったハカを踊りました。また、福井大附属中チームからは合唱が、福井高校チームからは元気なダンスが、和歌山─トルコクラスターや隠岐島前─エストニアクラスターからは日本と各国の高校生が入り交じって日本の伝統芸能などが披露され、国際協働を象徴する場となりました。
図7 福井県高校生のダンス 一通りの出し物が終わり、次に白いバルーンとTシャツへのメッセージの書き込みタイムとなりました。あっという間にメッセージで埋め尽くされたこのバルーンへの書き込みは次のフォーラムへの道標となるはずです。生徒達は限られた時間の中で1人でも多くの仲間にメッセージを託そうとし、また、メッセージを受け取っていました。
図8 互いのTシャツにサインする高校生たち 2階の一室には、2日間を通して交流スペースを開設しました。日本の伝統の畳の間が準備され、いつでも寝そべることができました。また、けん玉や紙風船などの日本の伝統的な遊びが紹介され、各地から持ち寄った観光などに関する本のコーナーも設けられました。

4.フォーラムとパネルディスカッション

図9 白い球体に全員でサイン フォーラムでは、研究者・教員などの大人チーム、そしてクラスターごとの生徒チームに分かれ、これまでの議論をふまえて、「生徒共同宣言」の内容について意見をまとめました。生徒共同宣言は、和歌山チームが中心となって原案を作成し、各クラスターの意見を集約し、作成したものです。宣言の内容は各クラスターの活動がふまえられており、議論しやすい内容となりました。
 最後のパネルディスカッションでは、鈴木寬代表のモデレートにより、この前のフォーラムの代表者が議論された内容を報告し、「生徒共同宣言」に関して議論しました。各代表からは宣言を充実させる積極的な意見が多数出され、後日共同宣言に盛り込まれることになりました。ステージのバックにはICT機器によってリアルタイムに参加者のコメントが表示され、会場が一体となりました。