中学校美術の先生応援サイト「中美 チュービ」:「中美な人」 もっと知りたい指導の工夫 vol.08 “生徒の発想と喜びを引き出す、ポスターデザインの工夫”
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月別アーカイブ: 2021年7月
文部科学省が公表した「障害のある子供の教育支援の手引」について
この6月に、文部科学省から「障害のある子供の教育支援の手引~子供たち一人一人の教育的ニーズを踏まえた学びの充実に向けて~」(*1)が公表されました。今回公表された手引は、2013年から就学手続きに関わる資料として、教育委員会や学校関係者に向けに作成されていた「教育支援資料」を改訂したものです。障害のある子どもの就学相談や就学先の検討等の支援に関する情報は、就学担当者だけでなく関係する全ての人にとって必要です。そこで、今回はこの手引を取り上げてみたいと思います。
本欄でもすでに紹介したところですが、今年1月には「新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議」の報告が取りまとめられました。それには、制度改革に切り込むような大胆な提言はなかったのですが、障害の有無にかかわらずさまざまな子どもが共に学ぶインクルーシブ教育の考え方を引き続き推進すること、一人一人の教育的ニーズに的確に応えていくために、連続性のある多様な学びの場をいっそう充実させることの必要性などが提言されていました。今回公表された手引は、こうした背景を踏まえ、障害のある子どもの就学先となる学校(小・中学校等、特別支援学校)や学びの場(通常の学級・通級による指導・特別支援学級)の適切な選択に資するよう改訂を行ったものです。それに加え、就学に係るプロセスとそれを構成している取組の趣旨を就学に関わる全ての関係者に理解してほしいということから、名称も「障害のある子供の教育支援の手引」に改定したということです。
この新たな手引では、子どもの教育的ニーズや就学に関連するプロセスに関する記載内容の充実が図られています。具体的には、第1編において、教育的ニーズや合理的配慮等の障害のある子どもの教育支援に係る基本的な考え方を解説しています。第2編において、実際の就学に係る一連のプロセスに沿って、教育相談・就学先決定のモデルプロセスを詳しく説明しています。そして、第3編において、「教育的ニーズ」の内容を障害種ごとに具体的に示し、就学先となる学校や学びの場を判断に資する事項を記載しています。これまでも障害のある子どもの就学手続きについては、「教育支援資料」により教育委員会や学校関係者に向けて伝達周知されていたはずでしたが、現実には、隅々にまで周知されていたとは言い難いところもあったようです。筆者のところにもそうした相談が舞い込んだことがあります。保護者の意向が汲み取られないままに相談が進んでいるという訴えでした。新しい手引では、その対象が広がり、内容もより具体的に示されており、就学の手続がいっそう周知されることが期待されます。
他方、丁寧な記述がされているだけに分量も多くなっています。この3編だけで325ページにも及び、気軽に読めるようなボリュームではありません。そのためでしょうか、参考資料として「関係する皆様に優先的に読んでいただきたい項目一覧」が用意されています。「学校管理職」、「学級担任・担当」向けにそれぞれに優先的に読んでほしい項目が一覧に整理されています。小学校・中学校の先生方は、この資料を参考にぜひこの手引きに目を通してほしいと思います。
また、「別冊」においては、医療的ケア児への対応に関する基本的な考え方等が示されています。この6月に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」(*2)が成立しています。そこには、「学校の設置者の責務」(第7条関係)として次のような内容が示されています。
「学校(幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校及び特別支援学校をいう。)の設置者は、基本理念にのっとり、その設置する学校に在籍する医療的ケア児に対し、適切な支援を行う責務を有するものとしたこと。」
このことが、この手引きにも反映されていると言えます。「医療的ケア」というと、重度の障害を思い浮かべがちですが、近年、気管切開、人工呼吸器装着、経管栄養にもかかわらず、歩けて話せる子どもが増えているという実態があります(*3)。医学の進歩により医療的ケア児も多様化しているのです。これからは、医療的ケア児の教育の場として、小学校や中学校も選択肢として広がってくるものと思われます。したがって、この別冊も就学担当者だけでなく、関係する全ての人たち、とくに「学校管理職」に読んでおいてほしいところです。
*1:文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引~子供たち一人一人の教育的ニーズを踏まえた学びの充実に向けて~」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1340250_00001.htm
*2:文部科学省「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」
https://www.mext.go.jp/content/20210621-mxt_tokubetu01-000007449_01.pdf
*3:前田 浩利「小児在宅医療の現状と問題点の共有」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000114482.pdf
Webマガジンまなびと:「学び!と共生社会」Vol.18
Webマガジン:「学び!と共生社会」Vol.18 “文部科学省が公表した「障害のある子供の教育支援の手引」について”を追加しました。
小学校 生活:「生き活きうぃーくる」第96回
生活科ブログ「子どもがかわる 授業がかわる『生き活きうぃーくる』」:第96回「1人1台ありきで授業をつくる ~かくれた生きものをさがそう~」
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小学校 図画工作:「みんなの図工ギャラリー」追加
小学校 図画工作:「みんなの図工ギャラリー」の1・2年生の作品に「【工作】かざって なに いれよう」「【立体】くしゃくしゃ ぎゅっ」、3・4年生の作品に「【絵】まぼろしの花」、5・6年生の作品に「【絵】消してかく」を追加しました。
創造国語 夏のオンラインセミナー「思考を支える知識・技能を あなたから子どもへ」
2022年度新卒採用募集のお知らせ
展開する「福島市を創る高校生ネットワーク」
1.コアメッセージ
図1 ロゴマークをつくる FCN(福島市を創る高校生ネットワーク)のコアメンバーは、自分が所属する高校を対象に高校生フェスティバルに向けてメンバーを募集することになりました。市内の高校で募集するためには、高校に対する説明書類が必要で、それぞれの高校の先生の目を経て、許可を得る必要があります。東北スクールでは、この辺りがとても分厚い壁だったので、念にも念を入れたしっかりとした目的や活動計画をつくらなければなりません。本来であれば、この辺りは、経験のある高校の先生にお願いしたいところですが、残念ながらメンバーの中には現場の先生はゼロで、この点が最後まで致命的な弱点として引きずることとなります。
自分の学校の先生や生徒にどのように説明するのか、私たちがやりたいことは何なのか、メンバーのそれぞれに話してもらうとバラバラで、思いだけはわかっても、無駄が多く、冗長で、何を言いたいのかわからず、不特定多数の人たちに伝わるようなものではありませんでした。東北スクールの時に、ある有名企業のCSRの方から、人に伝える言葉は10秒以内、会ったそのときに伝えられないと、チャンスに逃げられてしまう、コアメッセージは吟味に吟味を重ねて、シンプルで力強いものにする必要がある、と教えられました。それも、誰が言っても同じように伝わるように統一したものが必要です。
2.FCNのロゴマークをつくる
図2 このアイディアを活かしたい 言葉を練り上げる前に、まず自分たちのチームのロゴマークをつくろう、ということになりました。やりたいことを形に表し、整理することでメッセージのコアが見えてくるのではないかと思ったからです。東北スクールの時も、代表生徒が1日かけてロゴマークをつくりました。とにかく自由に、半日かけて墨や折り紙で形を探し、矢印の形がいいのではないかということとなり、今度は何時間もかけていろいろな矢印の形を生み出し、それを地域チームの数だけそろえ、それが三重の円、すなわち、過去、現在、未来を貫くというものでした。完成したロゴは、まさに自分たちの姿そのものとなり、そのシンボルマークは今でも愛され続けています。
そのときと同じように、墨や色紙を準備し、頭ではなく手で考え、前提条件をすべて解除して、自由に形を生み出していきます。頭で考えるのはアイディアがまとまってきてからで十分です。いくつかのアイディアがまとまったところで、細長い色紙を縦横に織っていくものに関心が集まりました。福島市の様々な魅力を織り込み、未来の街をつくっていくイメージで、この方向がいい、ということになりました。
さらに、細長い色紙の色は福島市の10の観光名所などを表し、かつ図3に示すような「10のF」の意味も盛り込み、これで行こうということになりました。
3.地域スクール
図5 大学の施設を使って 二つの中学校から始まったプロジェクトは、メンバーが高校生となり、市内のほとんどの高校に進学し、進学先で仲間を誘い合い、FCNのメンバーは増えていきました。多い時には30人以上が集まり、しかも各高校の特徴を持ち寄りながら、何ができるか話し合いは続けられました。
図6 どんどん仲間が増える 高校生に見られがちなのは、目的が決まらないと実際に取り組む内容を決めることができないという、形式論です。いや、それは正しいことなのかも知れませんが、「正しい目的」が決まってから何をやるべきなのか考えても、どうしても面白いものが生まれるとは思えません。むしろ、本当に自分たちがやりたいことは何なのか、そこから入っていった方がいいのではないかと思っています。福島市を元気づけたいのなら、まず自分たちが元気になること、学校と自宅をただ往復するだけの高校生活ではなく、その間に高校生たちが趣味や特技や、考えを持ち寄って、自分だけではできないことを実現する経験を積める「場」をつくること、そうすることで高校生が元気な街に変えていくことが目的への一番の近道ではないのか、そんなことも話し合いました。
図7 コアメンバーによる話し合いの振り返り また、個別の学校でできることではなく、学校を超えるからできることを考える、地域の高校生がやったとは思えないようなことを市民に披露し、市民を元気づけることも大切です。大人や大学生もそうなのですが、様々なアイディアが出た時に、これはこういう理由でできない、あれはああいう理由でできない、と、できない理由を並べ立てることで、やれることがどんどん萎縮してしまいがちです。東北スクールの教え、「やれない理由を考えるのではなく、どうしたらやれるようになるのか考えるために知恵を使う」ことの大切さが身にしみます。
Webマガジンまなびと:「学び!とPBL」Vol.40
Webマガジン:「学び!とPBL」Vol.40 “展開する「福島市を創る高校生ネットワーク」”を追加しました。
図工のみかた:「図工のあるまち」更新
図画工作科ブログ「図工のみかた」:「図工のあるまち」第十三回 “放課後の学校クラブ 第4回 「ミライの教室」の発表会”
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