スパトレ、茨城県筑西市の小中学校にサービスを提供(ICT教育ニュース)
月別アーカイブ: 2023年9月
八千代市立大和田南小学校 第44回公開研究会
八千代市立大和田南小学校 第44回公開研究会を追加しました。
my実践事例:中学校 道徳 No.005
my実践事例:中学校 道徳 No.005 “場面絵の活用で、目標に向けた強い意志について考える道徳授業(第2学年)”を追加しました。
場面絵の活用で、目標に向けた強い意志について考える道徳授業(第2学年)
1 はじめに
文部科学省が、全国の小中学校を対象に「私たちの道徳」の活用状況を調査した結果によると(H26年)、各都道府県教育委員会より寄せられた意見には、「イラストや写真等も発達段階を意識してあり、生徒が自然とページをめくっていく配慮ある」「名言・格言などの充実により、授業の構想に一定の方向性が見出せる」との学校現場からの声が記載されている。そこで、この調査の結果から道徳の授業でコラムや場面絵を活用した授業実践を行なった。
2 授業展開について
長い読み物教材は話の構成が複雑であり、内容整理だけでも時間がかかる場合がある。事実に基づいたグラフ、生徒の多くが知っている漫画の場面絵やコラムの活用等は、短い時間で生徒への道徳的諸価値に関わる問題提起をすることができると考えた。
①導入でグラフを活用する。
『私たちの道徳』p.19のグラフで人間の目標について考えさせる。
②展開で場面絵を活用する。
『私たちの道徳』p.18宇宙兄弟「内なる敵」左側の吹き出しを空欄にしたものを黒板に掲示し、目標を達成させるためには何が自分の阻害要因になっているかを考えさせる。ペアトークを行い、それぞれの「敵」について考える。
③グループトークをさせる。
中心場面で「理想通りにいかない現実もある」を音読し、自ら決めた目標を達成させるために大切なことは何かをグループトークで深めていく。
3 実践事例
目標の実現(内容項目:A-(4) 希望と勇気、克己と強い意志)
「目標を目指しやり抜く強い意志を」(『私たちの道徳 中学校』文部科学省)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/doutoku/detail/1344255.htm
場面絵やグラフを使い、それぞれの目標実現のためには、さまざまな困難があることを共感させ、目標や理想を達成させようとする強い意志を育てる。
|
学習活動(◎中心発問、○主な発問、・予想される生徒の反応) |
◇指導上の留意点 ◆発問の意図 |
|
|---|---|---|
|
導 |
|
|
|
|
◆幅広い視点からの生徒の意見を聞き、受け取り方は人それぞれであることを押さえる。 |
|
|
展 |
|
◇「内なる敵」の最後の2行「自分の夢を……」は読まない。 |
|
|
◇グループトークは4人1組で話し合いを行い、発表させて全体で共有していく。 |
|
|
|
◆壁の向こうに帽子を投げる行為は、強く意志を持つことにつながることを押さえる。 |
|
|
終 |
|
◆互いの発表に共感し考える。 |
5 まとめ
宇宙兄弟は多くの生徒がその内容を知っており、生徒にとって身近なものとして考えることができた。また、問題なく学校生活を送っているとみられていた生徒でも「『欲』が邪魔をしている。」と発言をしたことから、誰にでも目標を達成させるためにはその人なりの課題があることを認識させることができた。
「自分を信じて進む。」「物事から逃げずに取り組む。」また、「そのような環境を与えられていることにも感謝する。」などの発言を生徒たちから引き出すことができた。生徒の感想からは「みんなも内なる敵とたたかっていることがわかった。壁を乗り越え、目標を達成することに逃げずに取り組んでいきたい」など具体的に自分の置かれている状況に照らし合わせ考え、どのように行動していくかを考える授業となった。
※この実践事例は、『どうとくのひろば19号』(2018.01.31)に掲載されていたものです。
Webマガジンまなびと:「学び!と共生社会」Vol.44
芸術文化による共生社会の実現を目指して 「だれもが文化でつながるサマーセッション2023」から
現在、芸術文化に視点をあてて共生社会の実現を目指した取り組みが様々な形で展開されています。誰もが芸術文化に親しみ、芸術文化を通じて交流し、相互理解を深め、支え合うことによって、誰もが参加できる社会を実現しようとするものです。
2023年7月29日から8月6日までの9日間、東京都美術館で、「だれもが文化でつながるサマーセッション2023」(東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京主催)が開催されました。2022年に開催された「だれもが文化でつながる国際会議2022」を受けて展開されたものです。
東京都では、「『未来の東京』戦略」に基づいて様々な事業を展開しています(*1)。「『未来の東京』戦略」の中の、戦略6には、ダイバーシティ・共生社会戦略として「インクルーシブシティ東京プロジェクト」、戦略15には、文化・エンターテインメント都市戦略として「芸術文化によるウェルビーイング向上プロジェクト」が掲げられています。
このイベントはそうした戦略の一環として実施されているもので、まさに芸術の力を活用してウェルビーイングに生きる共生社会の実現を目指す取り組みの一つだといえます。
そこで、今回はこの取り組みから共生社会の実現について考えてみたいと思います。
「だれもが文化でつながる国際会議2022」
2022年度は、国際カンファレンスとして「だれもが文化でつながる国際会議2022」が実施されました。その概要と成果については、以下に引用する2022報告書の「はじめに」の記述から読み取れます(*2)。
現在、芸術文化が有する多様性や相互理解がもたらす社会包摂性や、人々のウェルビーイングを享受できる機能を重視した取組が、世界各地に広がっています。本カンファレンスでは、こうした国内外の動向を紹介し、交流と新たな連携を促進するため、国際会議、ショーケース、短期集中キャンプ、ネットワーキングの4つのプログラムを実施しました。都立文化施設を中心に、世界5カ国・地域から集まる100組以上の専門家、団体、クリエイター、そして来場者とともに、芸術文化の社会包摂を共創する国際的プラットフォームの形成を目指しました。
10日間に渡り実施した本カンファレンスは、オンライン配信を行ったことで、延べ5000人を超える人々が国内外から参加しました。登壇・参加者の経験や知見に基づく発表やディスカッションは、多くの示唆に富んだものであるとともに、ダイバーシティ&インクルージョンを目指す東京という都市において、芸術文化がどのような役割を担うのか、そこで文化施設はどのようなプレゼンスを持ちうるのか、それぞれ課題や展望が示されたといえるでしょう。
「だれもが文化でつながるサマーセッション2023」
2023年度は、前年度の国際カンファレンスを受けて、そこで得られた知見・ネットワークを国内文化施設や教育機関等へ広めるとともに、共生社会の実現に向けた取組を推進することを目的として実施されたということです(*3)。
催されたイベントは多岐にわたっていましたが、「アクセシビリティと共創」がテーマに掲げられ、国内におけるアクセシビリティに関する認識や価値観を再考するきっかけをつくり、芸術文化による共生社会の実現に向けた“新たなコミュニケーションのあり方”を創造するメインプログラムとして、八つのトークセッションが実施されました。
トークセッションの概要
国内のアクセシビリティ実践事例や障害のある方による芸術表現、文化施設での取り組み、最先端のテクノロジー活用等について、障害当事者を含む専門家やアーティストを招いて議論が展開されたのですが、各タイトルと主旨を、パンフレットの記載から紹介しておきます(*3)。
「だれもが文化でつながる国際会議2022」で議論された共生社会における芸術文化活動を活用した取組について、イギリスでの実践を参照しつつ、日本国内での国や大学での共生社会の実現に向けたグローバルな事例を交えて、今後の展望について議論する。
2025年開催のデフリンピックを視野に、ろう者の文化や表現を理解し、ともに共生する社会の在り方について理解を深める。ろう当事者であるデフアートの研究者やアーティストの三者が、ろう者の言語や身体性とつながる文化・表現について語ることを通じて、ろう者・聴者の関係性のあり方を再考察する。
セッションの前に映画『手でふれてみる世界』を上映
視覚障害のある方の芸術文化の楽しみ方の幅を広げる取組と可能性について議論する。
「手でみる」イタリアでの実践やインクルーシブ教育の事例を通して、知覚の多様性や、視覚障害のある方の世界観やコミュニケーションについても語り合う。
アクセシビリティや障害当事者への理解促進につながる取組事例を紹介する。
先駆的かつ継続的に取り組んできた徳島県立美術館や水戸芸術館の事例を通して、美術館の課題と展望を語り合う。
世代や背景を問わず、表現を通して出会い合える劇場・コンサートホールの機能や可能性を語り合う。障害のある方との表現活動に取り組んできた近藤良平氏と、コンサートホールでの「リラックスパフォーマンス」やアウトリーチプログラムを、障害のある方との議論を重ねて実践してきた梶奈生子氏とともに、誰もが楽しめる舞台芸術や音楽、また鑑賞体験のあり方を議論する。
2025年のデフリンピックを視野に、国内外の聾者とともに芸術文化を楽しむための文化施設の機能や、表現への情報保障の在り方について議論する。耳の聞こえる人も聞こえない人も一緒に楽しむために創作された「手話能」の関係者を交えて「伝統/現代」の垣根を超えた「表現」の今後の展望を語る。
最先端技術等を用いアクセシビリティの拡充に取り組む文化施設やオルタナティブスペースの事例を通して、テクノロジーを活用した情報保障への理解と知見を深め、多世代や様々な領域を接続させる「いまとこれから」の情報保障について議論する。
地域の高齢者と共同制作の実践を重ねるアーティスト西尾美也氏と様々な障害や世代や属性の人と協働と対話を重ねてきた研究者伊藤亜紗氏の対談を通して「共創」することの可能性を探る。「共に創る」ことの本質と可能性に迫り、共生社会のあり方の議論を、次回の国際会議につなぐキックオフとする。
そして、以上のトークセッションによる内容を深掘りし、学びを深めるプログラムとして、「レクチャー&ワークショップ」、「展示」、「パフォーマンス×ラボ」が展開されました(*3)。
なお、トークセッションの一部については、参考資料として主催者からも報告されています(*4)。また、10月2日(月曜日)から11月30日(木曜日)まで、期間限定でアーカイブ映像が公開されるということです(*5)。
トークセッションから受け止めた「芸術文化と共生社会」に関わるキーワード
「だれもが文化でつながるサマーセッション2023」のトークセッションから、「芸術文化と共生社会」に関連するキーワードとなる言葉を拾うことができました。そのいくつかについて、私なりに「共生社会の実現」という観点から整理しておきたいと思います。
セッション①からは、薬ではなく人のつながりを処方するのが「社会的処方」、社会の仕組みの外側の、アートやカルチャーによるケアを「文化的処方」という呼び方で推進していくという考え方を学びました。医療や福祉とアートの連携はこれまでにも様々な実践がありますが、「文化的処方」を推進していくためには、「芸術文化や文化施設」の意識変革が求められていると受け止めました。
「手話の市民権」とは、今回のイベントからたどり着いた私の造語です。聴覚障害教育では、長い間「手話」の使用が認められていませんでした。近年になって、手話は言語であるという見方が受け入れられるようになり、情報アクセシビリティへの対応が急速に進んできています。目前に迫った東京で開催される「2025デフリンピック」をきっかけに、文化という観点から新たな共生社会を創造していこうとする意気込みが、セッション②とセッション⑥から強く感じられました。
『手でふれてみる世界』の上映とセッション③の内容は、「見る」ということに固執してきた美術館の固定観念をとらえなおすきっかけを与えてくれたように思います。すでにいくつかの美術館において、「見る」ことだけに拘泥しない活動が胎動してきていると受け止めていますが、通常の展示でも視覚に障害がある人が楽しめるような動きがさらに高まっていくことは、視覚に障害がある人のためだけでなく、「共生社会」の実現にもつながっているのだと感じました。
芸術文化の共創を推進するためには、美術館も来館者の目線に合わせた対応が不可欠だというメッセージをセッション④から受け取りました。他方、来館者に迎合するだけでは、活動の水準を維持することは難しく、期待しない方向に行ってしまう危険性も内在していることをセッションの議論から感じました。
セッション⑤やセッション⑧からは、改めて共生社会は、共に学び共に創っていくという活動の積み重ねで実現していくものだと教えられました。そのための様々な工夫やしかけがあることを示唆されました。
おわりに
主催者は、今年度の取り組みが「アクセシビリティと共創」をテーマに開催され、芸術文化による共生社会の実現に向けた取組について理解を深める場となったと総括しています(*4)。期間中、芸術文化や福祉関係の施設関係者、教育関係者など約4,000人の参加者があったということで、アートと共生社会への関心が広まってきていることが数字にも表れていました。
文部科学省と厚生労働省では、「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」に基づく国の基本的な計画に沿って、鑑賞の機会の拡大・創造の機会の拡大・作品等の発表の機会の確保など、障害者の側からの「文化芸術活動」の推進に関する施策を展開しています(*6)。
東京藝術大学が中核となって、2023年から39の機関の連携した「共生社会をつくるアートコミュニケーション共創拠点」も始動しています(*7)。全国の各自治体でも芸術文化による共生社会づくりの取り組みを進めています。
こうした取り組みが、根を張って広がっていくかが大きな課題となっていますが、今回の「だれもが文化でつながるサマーセッション2023」は、次の展開に向けて知見を共有する意義深いイベントになっていたように思います。
2022年8月に開催された国際博物館会議(ICOM)プラハ大会において、新たな博物館の定義案が採決されました(*8)。新定義には「博物館は一般に公開され、誰もが利用でき、包摂的であって、多様性と持続可能性を育む。」という記述があり、博物館(美術館)も変革を求められているといえます。
芸術文化と共生社会の実現に向けた展開については、学校教育とも無関係ではなく、今後もその動向を見守っていく必要がありそうです。
なお、私もこのイベントにおいて「触察」というテーマで、「手でみる絵」の展示とレクチャー&ワークショップに協力させていただきました。
※画像は、公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京よりご提供いただきました。
*1:「未来の東京」戦略
https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/basic-plan/mirainotokyo-senryaku/html5.html#page=1
*2:2022報告書
https://creativewell.rekibun.or.jp/uploads/CWT_Report_Low.pdf
*3:だれもが文化でつながるサマーセッション2023
https://creativewell-session.jp/
*4:報道資料「だれもが文化でつながるサマーセッション 報告」
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/09/07/06.html
「だれもが文化でつながるサマーセッション開催報告(PDF:1,736KB)」
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/09/07/documents/06_01a.pdf
*5:「だれもが文化でつながるサマーセッション2023」アーカイブ
https://creativewell.rekibun.or.jp/activity/detail/summersession2023/
*6:「障害者による文化芸術活動の推進に関する基本的な計画(第2期)」の概要
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/93860901_03.pdf
*7:共生社会をつくるアートコミュニケーション共創拠点
https://kyoso.geidai.ac.jp/
*8:国際博物館会議(ICOM)による新しい博物館定義日本語訳
https://icomjapan.org/journal/2023/01/16/p-3188/
ICOM日本委員会による日本語確定訳文は以下の通りです。
博物館は、有形及び無形の遺産を研究、収集、保存、解釈、展示する、社会のための非営利の常設機関である。博物館は一般に公開され、誰もが利用でき、包摂的であって、多様性
と持続可能性を育む。倫理的かつ専門性をもってコミュニケーションを図り、コミュニティの参加とともに博物館は活動し、教育、愉しみ、省察と知識共有のための様々な経験を提供する。
機関誌・教育情報:「高校教科書×美術館」No.67
機関誌・教育情報:「高校教科書×美術館」をリニューアルスタート! No.067 “「デイヴィッド・ホックニー展」” を追加しました。
「デイヴィッド・ホックニー展」
「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年 © David Hockney
左《両親》1977年 テート
右《ジョージ・ローソンとウェイン・スリープ》1972-75年 テート 撮影:編集部 高校の美術の教科書ではデイヴィッド・ホックニーの作品を数多く掲載しています。今回は東京都現代美術館で2023年7月15日から11月5日まで開催されている「デイヴィッド・ホックニー展」に合わせて、学芸員の楠本愛さんにホックニーの作品の特徴や魅力、展覧会の構成などについてお話をお伺いしました。
東京都現代美術館は「現代・同時代(Contemporary)」、言い換えると「今」という時代と関わりのある芸術作品と出会える場所です。本展覧会も現存作家の個展のため、ホックニーが「今現在、世界をどのように見て、どのように描いているのか」をご紹介することによって、作家と同じ時代を生きる私たちひとりひとりが目の前にある世界を見つめ直す機会となることを願っています。
デイヴィッド・ホックニー 《春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年》2011年 ポンピドゥー・センター © David Hockney Photo: Richard Schmidt
デイヴィッド・ホックニー 《龍安寺の石庭を歩く 1983年2月、京都》1983年 東京都現代美術館 © David Hockney Photo: Richard Schmidt
デイヴィッド・ホックニー 《ノルマンディーの12か月》(部分)2020-21年 作家蔵 © David Hockney
展覧会情報
会期:2023年7月15日(土)~11月5日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F/3F
公式サイト:https://www.mot-art-museum.jp/hockney
問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
休館日:月曜日(7/17、9/18、10/9は開館)、7/18、9/19、10/10
開館時間:10時~18時(展示室入場は閉館の30分前まで)
観覧料:一般2300円 大学生・65歳以上1600円 中高生1000円 小学生以下無料
- 令和4年度版「高校生の美術1」p7.
ピーマンと3本の色鉛筆[色鉛筆・紙/35.5×43cm] 1970 - 令和4年度版「高校生の美術1」p13.
ぼくの母、ボルトン修道院、ヨークシャー、1982年11月#2[コラージュ(写真)/120.5×70cm] 1982
2023年度 和歌山大学教育学部附属小学校 教育研究発表会
2023年度 和歌山大学教育学部附属小学校 教育研究発表会を追加しました。
機関誌・教育情報:「その他の教育資料」No.77
機関誌・教育情報:「その他の教育資料」No.77 “これで解決! 図工の授業 何から変えたらよいか分からないあなたへ” を追加しました。
