「工場ではたらく人々のしごと」Sさんのみそ・しょうゆづくり(第3学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

「工場ではたらく人々のしごと」Sさんのみそ・しょうゆづくり

2.目 標

○校区にあるSさんのみそ・しょうゆ工場について理解できるようにし,地域社会の一員として自覚できる。
○工場を何度も実際に見学,調査するとともに,資料を効果的に活用し,Sさんのみそ・しょうゆ作りの特色や相互の関連などについて考える力,調べたことや考えたことを表現する力を育てることができる。

3.評価規準

○社会的事象への関心・意欲・態度
 Sさんのみそ・しょうゆ生産や販売のようすに関心をもち,それを意欲的に調べ,考えながら追究しようとする。

○社会的な思考・判断・表現                    
 見学や調査活動から学習の問題を見出して追究・解決し,生産や販売に見られる仕事の特色やそれらと自分たちの生活や他の業種との関連について考え,適切に判断している。またそれらを自分の言葉で表現している。

○観察・資料活用の技能
 地域の生産や販売に携わるSさんや工場のようすを見学することを通して具体的に観察・調査し,調べた過程や結果,考察をノートや作品に工夫してまとめようとする。

○社会的事象についての知識・理解
 地域の生産や販売の仕事にはそれぞれ特徴があり,仕事に携わる方は工夫や努力をしていたり,地域の人々の信頼を得たりしていることを捉えることができる。

4.本単元の指導にあたって

 この単元は社会科学習指導要領2-(2)地域の人々の生産や様子にかかわる単元である。本単元で取り上げるのは,しょうゆ・みそ製造と販売をおこなう工場である。
 ここは大正3(1914)年から98年間,5代続く老舗のしょうゆ・みそ工場である。この工場では古くから伝わる製造技術を守り,こだわりのしょうゆやみそを作り続けている。
 その一例として大手によるしょうゆやみその製造方法とは異なる方法をとっている。大手では温度調節をしながら6ヶ月で製造するのに比べ,しょうゆはおよそ1年半,みそはおよそ1年じっくりと長期にわたって熟成させることで,こだわりの品を作りつづけている。また,原料からこだわって製造している。そのちがいは,みその製品表示にも表れる。多くは豆みそと米みその調合の割合において種類をかえているのだが,伊勢蔵では大豆や米,みそといったそれぞれの原料を一から調合している。最初から仕込みをしていくということになり,それには手間がかかり,リスクもある。大手では真似のできないことであるが,代々おいしさやこだわりを追究していくために大切にしていることである。それらの努力が実り,この工場で作られた品の一つが「農林水産省食料産業局長賞」を受賞している。
 この工場で作られたみそやしょうゆは,子どもたちが口にする学校給食にも使われている。子どもたちには,この自信をもってあるいはこだわりをもって作りつづけ,提供してきたSさんのみそ・しょうゆ作りと直接出会わせることによって,商品にかける思いやこだわりを追究させたい。

5.単元の指導計画

学習のねらい

子どもの活動と内容

評価規準の具体例

・スーパーマーケットではなく,Sさんの工場で作られたみそやしょうゆを買っている人がいることに関心をむける。

みんなでつくった買い物調べの表を見て気づいたことを発表しよう。
・みそやしょうゆをスーパーマーケットとはちがう店で買っている。
・Sさんのお店で買っている。

・Sさんのみそ・しょうゆ工場について目をむけ課題や疑問をつくろうとする。(関心・意欲・態度)

・Sさんのみそ・しょうゆ工場について目をむけ課題や疑問をつくる。

みそやしょうゆを買っている子の話を聞き,これから見学で調べていきたいことや分からないことを出し合おう。
・工場では,みそやしょうゆをどのように作っているのだろう。
・どんなところに気をつけて仕事をしているのだろう。

・友だちの考えを聴いたり,話し合ったりして自分なりの課題や疑問を明らかにしようとする。(関心・意欲・態度)



・工場見学から課題や疑問をつくる。

Sさんのみそ・しょうゆ工場を見学し,なるほどと思ったことやえっと思ったこと,ハテナ(疑問)をつくろう。
・むす機械は大きかった。どのくらいの量を作るのかな。
・たるは98年間も使われていた。昔から使われているたるの方がおいしいみそやしょうゆが作れるのかな。
・瓶にしょうゆを均等に入れていた。

・見学を通して具体的に観察・調査し,調べた過程や結果,考察をレポートにまとめることができる。(観察・資料活用の技能)



・工場見学を通して生じた課題や疑問を交流し,見てきたことを明らかにしたり,課題をはっきりとさせたりする。

製造工場と販売店舗から,なるほどと思ったことやえっと思ったこと,ハテナ(疑問)を発表し,分からないことをはっきりさせよう。
・豆を蒸すときにどうしてぐるぐる回すのかな。
・古い道具をずっと使い続けているのはおいしいみそが作れるようにかな。
・Sさんが作るときに一番大切にしていることはどんなことかな。

・学習の問題を見出し,生産や販売に見られる仕事の特色やそれらと自分たちの生活や他の業種との関連について考えようとする。(社会的な思考・判断・表現)

・Sさんのみそ・しょうゆ工場見学で課題や疑問となったことを解決するため,さらに聞き取ったり,見学したりする。

重点的に追究したい場所(Aコース…「むす」ところ・「むろ」,Bコース…「たる」・「すりつぶす」ところ,Cコース…「ラベル」をはるところ・店舗)に分かれ,2回目の見学の準備をしよう。

・自分なりの課題や疑問を明らかにしようとする。(関心・意欲・態度)



追究したい場所に分かれ見学しよう。Sさんにどうしても聞きたいことをたずねてみよう。
・豆を均等に蒸すことができるようかまを回転しているよ。
・たるの中には,みそやしょうゆをおいしくするための菌がはいっているよ。
・お店では「いらっしゃいませ」と笑顔で対応していたよ。

・見学や調査活動から学習の問題を見出して追究・解決し,生産や販売に見られる仕事の特色やそれらと自分たちの生活や他の業種との関連について考え,適切に判断している。(社会的な思考・判断・表現)

10

11

本時

・見てきたことの中で,一番大切にしていると思うことはどんなことかを考える。

Sさんがみそやしょうゆを作る中で,一番大切にしていることはどんなことだろう。
【作り方】
・手を抜かない。
・じっくり熟成させる。
・たぶん機械で作る作り方とはちがうのではないか。
【商品のこと】
・安全で安心な商品を作る。
・Sさんが納得できる「本当の味」
【お客さんのこと】
・お客さんの必要な分のみそやしょうゆを売る。
・お客さんに喜んでもらえるような商品を作る。

・Sさんの生産に見られる仕事の特色について考え,適切に判断している。またそれらを自分の言葉で表現している。(社会的な思考・判断・表現)

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・Sさんのみそ・しょうゆ作りについてふりかえる。

・Sさんは,お客さんによろこんでもらえるように,納得のいくみそやしょうゆを作っているな。
・Sさんのみそやしょうゆは昔から続いている作り方を大切にしているな。
・いろいろな所に配送されて食べられているよ。

・Sさんの仕事には特徴があり,工夫や努力をして,人々の信頼を得ていることを捉えている。(社会的事象についての知識・理解)

6.本時の指導について

①本時(第32時)の目標
 Sさんがみそやしょうゆを作ったり売ったりする中で,一番大切にしていることはどんなことかを考えることを通して,自分が安心できる,あるいは納得のいく商品を作ろうとしていることに気づく。

②指導過程(45分)

主な学習活動・内容

指導の工夫と教師の支援

資料

1.Sさんの写真を貼り,課題を確かめる。

Sさんがみそやしょうゆをつくったりうったりする中で一番大切にしていることはどんなことだろうか。

○子どもたちは何度か見学をしている。見てきたことや聞いたことから大切にしていると思うことをスケッチブックに表現させておく。

Sさんの写真

2.課題について考えを出し合う。

・Sさんが納得できるものを作る。おいしいものを作る。
・古くから大切にしている道具を使う(樽)。
・木の樽を使って作る。
・手作りで作っていたよ。
・瓶詰めも均等にしている。
・長い時間をかけている。
・他のみそとちがう作り方。
・お客さんが喜ぶように作っている。
・このみそは何の料理に適しているか話していたよ。

○子どもたちがもっている事実をもとに話し合う。
○子どもたち同士で話し合いの内容を深めるため,第1発言者を指名した後,子どもたち同士で指名させる。
○板書を項目ごとに整理し,話し合いを進めやすくする。


 

3.11/19(月)に給食に出た豚汁の写真を見る。

○給食で使われているみそやしょうゆがこのお店の商品であると教えてもらった子がいる。ここでは子どもたち全員が食べているということに気づかせる。

11/19(月)の給食の写真

4.一番大切にしていることをさらに深める。

・Sさんはみそやしょうゆを小学生のみんなにも食べてほしいと思っているのじゃないかな。
・「安全・安心」ということにこだわっている。
・子どもたちだけではなく,いろいろな人に食べてもらいたい。

○2分程度グループで交流する。その後,全体で話し合い,自分の考えを明確にする。
○何度も見学したり考えたりすることで,昔からの作り方を守り続けていることや手作りにこだわり続けていること,商品について製造から販売までを一貫して取り扱っていることなどについて学んでいる。
○ここでは,こだわり続けている味をぜひ子どもたちにも食べてもらいたいという思いについても深く考えさせる。


 

5.本時の学習を振り返る。

○話し合いをしてもまだ納得がいかないことが考えられる。それぞれ納得できないことはさらに追究を続けるように言葉をかける。
○今日の話し合いをして自分が思ったことや分かったこと,納得できないことをノートに記させて,次時につなげる。


 

高いビルが建ち並び,地下街が広がる地域(第3学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

「高いビルが建ち並び,地下街が広がる地域」

2.目 標

 大阪市の特色ある地形,土地利用の様子,交通の様子などを観察,調査したり,白地図にまとめたりして調べ,地域の様子は地形や交通,歴史的な背景によって違いがあることを理解できるようにする。

3.評価規準

○社会的事象への関心・意欲・態度
①大阪市の特色に関心をもち,それを意欲的に調べている。
②大阪市の特色について,自分なりに考えようとしている。

○社会的な思考・判断・表現
①大阪市の特色について学習問題や学習計画を考え,表現している。
②地形と土地利用の様子,交通の様子などを比較・関連付けして地域による特色の違いを考え,適切に表現している。

○観察・資料活用の技能
①地図やグラフ・文書資料を活用して,大阪市の特色について必要な情報を読み取っている。
②調べたことを,白地図・パンフレットにまとめている。

○社会的事象についての知識・理解
①大阪市の特色ある地形,土地利用の様子,交通の様子などが関連していることを理解している。
②地域による特色の違いを理解している。

4.本単元の指導にあたって

①教材について
○空中庭園展望台や環状線から,自分の目で確認することによって,学習意欲を高めることができる。
○見学したことや資料を活用したり凡例をもとに地図を読み取ったりした,土地利用の様子を,地形や交通の様子と関連づけて考えることのできる教材である。
○地図資料の読み取りや,白地図を作る作業は,絵地図から平面地図へと生活科からのつながりをもつ。社会科学習の導入において,大切な教材である。
○大阪市のそれぞれの地域の特色を理解することによって,これまで知らなかった大阪市を発見し,自分たちの町への愛情が深まる教材である。

②子どもの実態について
○前単元では,校区の様子を意欲的に調べ,場所によって違いがあることを学習することができた。
○中単元の導入では,大阪市を紹介することに興味をもち,平面地図から様々な建物を読み取っていた。しかし,知っている場所や建物にばかり着目し,地形や交通,土地利用の様子に関心をもつまでには至っていない。また,自分なりに,考えた根拠を言えるようになってきている児童もいるが,根拠を話すことに苦手意識を持っている児童もいる。
○前中単元の調べた情報を絵地図にまとめる作業では,どのようにすれば見やすいかを考えることができた。しかし,全体で考える場面が多く,まだ,一人一人の思考が表れるようなノート作りには至っていない。

③指導について
○特徴を見つける際には,何が多いのかという視点を明確にする。
○調べた社会的事象と,地形や交通などの条件と関連づけて考えることができるようにする。その際,ノート指導は見開きで使い,左のページの調べた社会的事象と,右のページの考えを関連づけた思考の流れが分かるようにする。交流の際には,考えを深めたり,広げたりしやすくするために,根拠やつながりを視覚的に板書で表し支援する。
○地図記号だけでなく,イラストや吹き出し等を書き込む作業を取り入れることによって,地図資料に慣れ親しむことができるようにする。
○単元の導入で,自分たちが知っている「大阪市の自慢」を取り上げ,単元のまとめで「大阪市紹介パンフレット」を作成することによって,「わたしたちの大阪市」という意識を一層強く育てるようにする。

5.単元の指導計画

小単元名

時数

子どもの意識の流れ

○目標 ●評価

わたしたちの大阪市

大阪市の特徴を紹介するために、学習していこう。

○大阪市の地図から大阪市の地形・土地利用・公共施設・交通,古くから残る建造物について知り、大阪市の地理的環境に関心をもつことができるようにする。

●大阪市の様子について調べようとする意欲が高まったか。(行動観察)(地図)(ノート)(関心・意欲・態度①②)[技能①]

校区は大阪市の東部にあるんだね。知っている建物もあるけど、淀川や大和川、上町台地があることは知らなかったな。

まだまだ大阪市について知らないことがありそうだ。梅田スカイビルから眺めたり、環状線に乗ったりすると、大阪市の様子がよく分かるかもしれないな。

大阪市をたんけんしよう

事前1
見学3
まとめ3

○空中庭園展望台から眺めたり、環状線に乗ったりして大阪市の様子を調べ、白地図にまとめ、学習計画をたてることができるようにする。

●大阪市の様子を、高層ビルから眺めたり、環状線に乗ったりして調べ、白地図にまとめることができ、学習計画をたてることができたか。(行動観察)(見学メモ)(白地図貼り付けノート)[技能②] [思考・判断・表現①]

調べたことを、分かりやすく白地図にまとめてみよう。

乗り換えの電車や高速道路があったよ。交通についても調べてみよう。

大阪市も場所によって様子に違いがあるんだな。紹介するために、もっと詳しく調べてみよう。

工場が多い地域

○大阪市のさまざまな地域(工場が多い地域・商店が多い地域・高いビルが建ち並び、地下街が広がる地域・公共施設や古い建物が集まる地域・田畑が広がる地域・人工の島がある地域)のそれぞれのようすを、地形図や土地利用図、交通との関わりに気付きながら、特色について考えることができるようにする。

●大阪市のさまざまな地域(工場が多い地域・商店が多い地域・高いビルが建ち並び、地下街が広がる地域・公共施設や古い建物が集まる地域・田畑が広がる地域・人工の島がある地域)のそれぞれのようすを調べ、地形図や土地利用図、交通の様子などの資料と関連させながら地域の特色を考えることができたか。(行動観察)(ノート)[思考・判断・表現②][知識・理解①]

工場が集まっている地域があるよ。詳しく調べてみよう。

海ぞいや川ぞいに工場があると船で運びやすいんだね。高速道路が近いことも便利だね。西部と東部でつくられるものが違うんだね。

商店街が多い地域

天神橋商店街は、とても長くて店が多かったよ。もっと詳しく調べてみよう。 

大阪市の中央部に商店が集まっているんだね。いろいろな駅とつながっているから他地域の人も利用しやすいんだね。

高いビルが建ち並び、地下街が広がる地域


本時

大阪駅周辺は、高いビルが並んでいたし、駅の乗り降りする人も多かったな。もっと詳しく調べてみよう。

いろいろな駅がつながっているから、人が集まりやすいんだね。ビルの下には、地下街も広がっていて、たくさんの人が利用するための工夫もされているんだね。

公共施設や古い建物が集まる地域

上町台地には公共施設や古い建物が集まっているよ。もっと詳しく調べてみよう。

市の中央部の上町台地は、昔から多くの人が住んでいたところなんだね。中之島や北浜周辺も公共施設が集まっていて便利な地域なんだね。

田畑が広がる地域

わたしたちの町のように、田や畑が広がっている地域はないのかな。詳しく調べてみよう。

中央部から離れていて、広い土地がひらかれているんだね。

人工の島がある地域

土地利用図で、「そのほか」の地域はどんな様子なんだろう。詳しく調べてみよう。

咲洲、舞洲、夢洲のような人工の島があるんだね。これからも新しい町ができていくのかな。

大阪市にはいろいろな地域があるんだね。地形や歴史、交通の様子と関わりあって、それぞれの地域の様子がちがっているんだね。

「大阪市案内パンフレット」を作ろう

○「大阪市案内パンフレット」を作り、これまで学習したことをまとめることができるようにする。

●本中単元で学習したことを振り返りながら、自分なりにまとめることができたか。(行動観察)(大阪市あんないパンフレット)[知識・理解②][技能②]

大阪市について、たくさんのことがわかって、もっと大阪を好きになったよ。わたしたちの町、大阪市についてパンフレットにまとめて、他地域の人に紹介し、交流しよう。

6.本時の学習

①目標
 高いビルが多い地域とその下に広がる地下街の様子を調べ,交通や人々の生活との関連について,考えることができるようにする。

②学習展開


○学習活動 ・学習内容

○指導上の留意点

・資料等



○大阪駅の様子について話し合う。
・高いビルが多い
・地下街

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○実際に行った大阪駅ホームの写真を提示することによって、ビルの多い地域の様子について学習しようとする意欲を高めるようにする。
○動画を用いて、ビル街から地下へ降り、ビルの下に広がる地下街にも着目できるようにする。その際、校外学習での様子を想起するようにする。

・写真「大阪駅ラッシュ時の人びとの様子」
・動画「東梅田からスカイビルまで」(自作)

大阪駅周辺には、どんな特徴があるのだろう。

調

○大阪駅周辺の様子について調べる。
<位置>
・北区、中央部

<交通>
・大阪、梅田、東梅田、西梅田,北新地駅
・たくさんの人の乗り降り
・国道や高速道路出入口・バス

<地上の様子>
・会社や商業ビル、ホテル
・ビルの周りに木

<地下の様子>
・商店や飲食店
・つながる駅、動く歩道
・バリアフリー 等

○大阪市における大阪駅の位置を確かめてから、交通地図と関連させるようにする。
○交通地図から、たくさんの駅や国道、高速道路出入口とつながっていることに気付くようにする。

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○グラフから、乗り降りする人が多いことに気付くようにする。
○調べる視点が分からない児童にはヒントカードを渡す。
○箇条書きで、できるだけ短くメモするようにする。

・地図「わたしたちの大阪市」(『わたしたちの大阪』3・4年上 付録)
・交通地図
・配付資料「大阪駅のまわりの様子」(自作)



○大阪駅周辺に、高いビルが集まっていたり地下街が広がったりしているひみつを考える。
・地下街でつながる駅
・移動しやすい
・いろいろな地域から来やすい
・会社、かい物、とまるため
・気持ちが落ちつく
・疲れたら、休める
・楽しめる
・利用しやすい

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○ノートや板書は、調べた事象と考えを関連付けるために線でつなぐなど、自由に表現できるようにする。その際、「たくさんの人」が利用している地域であることに着目することによって、人が集まりやすい立地条件であることをとらえるようにする。
○人が足を止めたり、集まってきたりしたい魅力のあるまちにする工夫がなされていることと結びつけて考えることができるようにする。   
○一人で考えたあとペアで考え、次にクラス全体で考えることによって、考えを広げたり深めたりすることができるようにする。
○ハンドサインを使うことによって、友達の考えと自分の考えを比べ、多様な考え方ができるようにする。

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○梅田の地下街は、広さ、人の数が日本最大であることを補説する。

・配付資料「大阪駅周辺の様子」(自作)




○大阪駅周辺以外のターミナルの様子について話し合う。
・つながる駅
・植えられた木
・ビル街の下に広がる地下街

○大阪駅周辺と大阪駅周辺以外のターミナルの様子を関連させて考えることができるようにする。

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・写真「難波駅周辺の様子」

7.板書

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8.資料

写真資料「大阪駅ラッシュ時の人々の様子」

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写真資料「難波周辺のビル街と地下街の様子」

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配付資料「大阪駅のまわりの様子」

大阪駅のまわりの様子

 

「きょう土を開く」 ~最上堰をつくった人々の思いを考えよう~(第4学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

「きょう土を開く」 ~最上堰をつくった人々の思いを考えよう~

2.目 標

○最上堰開削に力を尽くした先人の働きについて理解できるようにし,地域社会に対する誇りと愛情を育てるようにする。

○最上堰開削に力を尽くした先人の具体的事例を調べることを通して,地図や各種の具体的資料を効果的に活用し,社会的事象の特色や相互の関連などについて考える力,調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。

3.評価規準

○社会的事象への関心・意欲・態度
 最上堰開削に力を尽くした柏倉文四郎と安孫子兼治郎の働きに関心をもち,意欲的に調べようとする。

○社会的な思考・判断・表現
 柏倉文四郎と安孫子兼治郎の働きを,地理的環境や歴史的背景,地域の人々の生活の向上と関連づけて考え,自分の言葉で表現している。

○観察・資料活用の技能
 課題を解決するために,最上堰を見学したり,開削の目的や方法等について資料をつぶさに見たりして必要な情報を集めて読み取るとともに,わかったことや考えたことを新聞にわかりやすくまとめることができる。

○社会的事象についての知識・理解
 中山町の人々の生活の向上が,柏倉文四郎や安孫子兼治郎の働きや苦心によるものであることがわかる。

4.本単元の指導にあたって

 最上堰は,今から124年前,明治21年の4月2日に起工し,8ヵ月後に完成した。大江町の最上川から取水し,中郷と平塩,さらに中山町の岡・土橋・柳沢・金沢・向新田を貫流し,落合で須川に注ぐ。全長23kmで,約710ヘクタール余りを灌漑する堰である。
 最上堰が完成する前は水不足で悩んでおり,長崎村の柏倉文四郎は,17歳の時から最上堰開削を思い立ち,その信念を持ち続けていた。文四郎が30歳の時に記録的な旱魃があり,雨のない日が100日を過ぎた。未曾有の惨状を見て最上川分水工事を力説したが,先人の失敗から,賛同する者はいなかった。一方,中郷生まれの安孫子兼治郎も県へ工事着手を要請し,工事実施の費用を捻出した。これによりようやく県議会も動き出し,郡長が管理者となり水利土功会を発足,二人は工事係を命じられた。最上堰の完成により,天水依存でなく200年間万人が望んでいたこの地に命の水をもたらし,荒廃地が美田と変わった。最上堰は,先人の開削に対する願いや開削の際の苦労や努力などをとらえさせ,地域社会の発展を願う態度を育成する上で適切な学習材であると考える。
 本単元では,子どもが抱いた疑問をもとに単元を展開していく。「どうしてこんなに遠い大江町から取水したのか?」の疑問については,最上堰の経路となる中山町や寒河江市,大江町の地図をつぶさに見せ,土地の高さを最上堰の経路と関連づけて考えさせることで,高低差に気づかせる。また,「どのようにしてつくったのか?」の疑問については,当時使った道具などで実際に体験する活動を仕組み,その体験をトンネルで見たことと関連づけて考えさせることで,実感を伴った理解を図る。さらに,「だれが,どんな目的でつくったのか?」の疑問については,昔の人々の生活を,ため池や旱魃の様子と関連づけて考えさせる。
 単元の終末では,先人の生き方から学んだことや,今後の自分の生き方について考えたことをまとめさせる。先人の努力が今の自分のくらしにつながっていることを学んだ上で,自分の生き方について振り返るきっかけにする。

5.単元の指導計画

学習のねらい

子どもの活動と内容

評価規準の具体例

・用水路の水がどこから流れて来るのか関心を持たせる。

田んぼの水は,どこから来るのだろう。

・田んぼの水がどこから来るのか,進んで予想しようとする。(関心・意欲・態度)

・自分の生活経験をもとに,田んぼの水がどこから来るのか,自分の考えを書く。
・自分の考えを出し合って考える。
・最後にもう一度自分の考えを書く。





・用水路を途中まで逆に辿らせることで,水がどこから来ているのか,疑問を持たせる。

田んぼの水は,どこから来るのだろう。

・里芋畑の隣の田んぼの水がどこから来るのか,進んで調べようとする。(関心・意欲・態度)

・用水路を逆に辿っていく。
・近くの最上川から来ているのではないことに気づく。
・太い水路(最上堰)につながっていることに気づく。
・太い水路(最上堰)はどこにつながっているのか考え,改めて自分の考えを書く。





・用水路(最上堰)を逆に辿り,取水口まで行くことで,新たな疑問を持たせる。

田んぼの水は,どこから来るのだろう。

・最上堰を進んで見学し,自分なりの疑問を考えようとする。(関心・意欲・態度)

・町のバスに乗り,用水路(最上堰)を逆に辿っていく。
・トンネル部分を実際に歩き,昔の手で彫った跡を見る。
・大江町の最上川につながっていることに気づく。
・体験を通して気づいたことや疑問に思ったことを書く。

・わざわざ遠くの大江町から取水したのは,土地の高低差が関係していたことに気づかせる。

なぜ,わざわざ大江町の最上川から取水したのか考えよう。

・土地の高さを,最上堰の経路と関連づけて考えることで,高低差を利用して最上堰を作るために,わざわざ大江町の最上川から取水しなければならなかったことに気づき,考えたことを自分の言葉で表現している。(思考・判断・表現)

・最上堰の経路と土地の高さが載っている地図を見て考える。
・自分達が用水路を逆に辿った経路を地図上でなぞってみる。
・土地の高低を表す数字に目をつけて考える。

・もっこで砂を運ぶ体験を通して,昔の人達が手作業で堰を作ることが,いかに大変であったかを実感させる。

昔の人達は,最上堰をつくる時に,どんな苦労をしたのだろう。

・体験を,トンネルで見たことと関連づけて考えることで,最上堰をつくった人々の苦労に気づき,考えたことを自分の言葉で表現している。(思考・判断・表現)

・昔の人達が使った道具(のみ,木槌,もっこ,つるはし,くわ,じょれん)を実際に持ったり使ったりする。
・その体験を,トンネルで見たことと関連づけて考える。

10
本時

・昔の人達が生きていくためには,水が欠かせなかったことに気づかせる。

昔の人達は,機械がなくて大変なのに,なぜ最上堰を作ろうと思ったのだろう。

・昔の人達の生活を,ため池やかんばつの様子と関連づけて考えることで,生きるためには水が欠かせなかったことに気づき,考えたことを自分の言葉で表現している。(思考・判断・表現)

・かんばつが江戸時代から何度も繰り返しあったことがわかる年表と,当時のため池と田んぼの様子がわかる地図をもとに考える。
・昔の人達の生活を,ため池やかんばつの様子と関連づけて考える。

11

・多くの困難にぶつかりながらも,なんとか村人のために最上堰を作ろうと努力した2人の強い思いに気づかせる。

文四郎さんと兼治郎さんは,どんな思いで最上堰を作ったのだろう。

・年表から文四郎と兼治郎が多くの困難にぶつかりながらも,村人のために最上堰を作ろうと努力した2人の強い思いに気づくことができる。(観察・資料活用の技能)

・17歳の時に最上堰開削を思い立ち,約30年後に完成させた文四郎のことや,飢えに苦しむ中郷村の人々を見てきた兼治郎こと,大かんばつの様子等がわかる年表をもとに,文四郎と兼治郎の苦労と強い思いについて考える。

12

・最上堰が完成したことで村人(中山町)の生活が向上したことに気づかせる。

最上堰ができてから,人々の生活はどのように変わったのだろう。

・資料から,最上堰完成後の様子を読み取り,人々の生活が向上したことに気づくことができる。(観察・資料活用の技能)

・最上堰完成前と完成後の田んぼの面積,米の取れ高がわかる資料をもとに考える。
・現在の中山町の整備された田んぼの航空写真を見て考える。

13

・2人の生き方から学んだことをもとに,自分自身の生き方について考えさせる。

文四郎さんと兼治郎さんの生き方から学んだことを考えよう。

・先人の生き方から学んだこと,今後の自分の生き方について考えたこと等をわかりやすくまとめることができる。(観察・資料活用の技能)

・文四郎や兼治郎さんの,「みんなの役に立ちたい」という考えや,自分が思ったことを最後まであきらめないでやり遂げる姿などから,自分の生き方について考えたことを書く。

6.本時の学習

①目 標
 昔の人々の生活を,ため池やかんばつの様子と関連づけて考えることで,人々が水不足によって米が取れず生活が苦しかったことや,生きるためには水が欠かせなかったことに気づき,考えたことを自分の言葉で表現している。(社会的な思考・判断・表現)

②学習展開

主な学習活動・内容

指導の工夫と教師の支援

資料

1.前時の友達の振り返りを聞き,課題をつかむ。

・前時のK子の振り返りを取り上げ,今日はその疑問を解決していくことを告げる。


昔の人達は,機械がなくて大変なのに,なぜ最上堰を作ろうと思ったのだろう。

2.自分の考えを書く。

・考えの根拠にさせるため,はじめに資料を提示する。

〔資料1〕
かんばつが江戸時代から何度も繰り返しあったことがわかる年表
〔資料2〕
当時のため池と田んぼの様子がわかる地図


3.話し合う。
・田んぼに水をひくために必要だったからだと思います。昔は近くの最上川から水を引くことができなかったから,田んぼに引く水が足りなかったのだと思います。だから手作業で大変な思いをしてまでもつくったのだと思います。
・昔は雨水をため池にためて使っていたから,雨が降らないと水が足りなくなって米が取れなかったのだと思います。だから作ろうと思ったのだと思います。
・水あらそいが起きたと書いてあるので,米を作るためにはどうしてもたくさんの水が必要だったのだと思います。生きていくためには絶対水が必要だったから最上堰を作ろうと思ったのだと思います。

・子どもの思考が深まるように,目標に向かうような第一発話者を選んで指名する。
・当時の人々の生活や思いが浮き彫りになるような問い返しをして考えさせていく。

4.課題についてもう一度自分の考えを書いて,振り返りをする。

 


昔の人達にとっては,生きていくために水がとても大切なものであることがわかった。昔はため池の水に頼っていたから,雨が降らない日が続くと干上がってしまい,田んぼに水を引くことができず,米が取れなかったのだと思う。そうなると食べ物がなくなって生きていけなくなるから,必死で水を田んぼに引こうとして水あらそいが起きたのだと思う。「毎年米が取れて安心して生活できるようになりたい。」という願いから,最上堰を作ろうと思ったのだと思う。

工業の発達とわたしたちのくらし ~みんなに優しいユニバーサルデザイン~(第5学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

「工業の発達とわたしたちのくらし ~みんなに優しいユニバーサルデザイン~」

2.目 標

○態 度
 私たちの生活の中に、ユニバーサルデザイン化された工業製品が増えてきていることを知り、関心をもつようにする。

○理 解
 新しい製品を開発するにあたっての企業の工夫や努力を知り、ユニバーサルデザインの視点が大切にされている理由を考えるようにする。

○能 力
 消費者や生産者の立場をふまえ、身近にある工業製品(文房具)のユニバーサルデザイン化を提案するようにする。

3.評価規準

○社会的事象への関心・意欲・態度
 ユニバーサルデザイン化された工業製品について関心をもち、意欲的に調べ、考えながら追求している。

○社会的な思考・判断・表現
 新しい製品を開発するにあたっての企業の工夫や努力、消費者の願いを考え、ユニバーサルデザインの視点で大切にすべきことを判断することができる。

○観察・資料活用の技能
 ユニバーサルデザイン化された製品を調べたり、ゲストティーチャーから話を聞いたりしたことを活かして、文房具のユニバーサルデザイン化を提案することができる。

○社会的事象についての知識・理解
 生活の中に、ユニバーサルデザイン化された工業製品が増えてきていることを知り、企業の工夫や努力をとらえている。

4.本単元の指導に当たって

 本単元は、学習指導要領の内容「我が国の産業の様子、産業と国民生活の関連」の1つとして、新たに小単元を設けて取り上げるものである。この小単元では、身近にあるユニバーサルデザイン化された製品から、我が国の工業製品が国民生活を支える役割や、工業生産に従事している人々の努力や工夫について理解を深めさせることをねらいとしている。
 我が国では、少子高齢化が深刻な問題となっているが、現在の社会が抱える問題点も多い。その問題の一つとして、お年寄りや障がい者が、生活や行動することに困り感をもつことがあるということである。今後、少子高齢化がさらに進んでいくことで、ますますバリアフリーの考え方は重要になってくる。バリアフリーの考え方は、お年寄りや障がいをもつ方々のみならず、妊娠している人や小さな子どもにとっても重要な考え方であり、近年「みんなが困らないように」するためにユニバーサルデザインという考え方が生まれた。
 この単元で取り上げるユニバーサルデザインはお年寄りはもとより、障がい者、子どもなど、様々な人にとって使いやすいという考え方で成り立っている。また、ユニバーサルデザインと類似した考え方(デザイン・フォー・オール、アクセシブル・デザイン、共用品など)も多く広まっており、考え方やアプローチの仕方は違えども、同じ方向性でものづくりを進めている企業が増えている。ユニバーサルデザインの学習を通じて、我が国の工業生産が重要な役割を果たしていくこと、国民生活にとって重要な意味を持っていることについて理解を深めさせたい。

5.単元の指導計画

学習のねらい

子どもの活動と内容

評価規準の具体例

くらしの中にあるユニバーサルデザインを知る。

○身の回りにあるもので使いにくい、不便に感じた経験を思い出す。
○身近なものにユニバーサルデザインがあることを知る。
(ラップ、シャンプー、リンス、ペットボトル、マジックカットなど)
○ユニバーサルデザインが様々な企業で大切にされていることを知る。
○なぜユニバーサルデザインが大切にされているのか、消費者の視点で考える。

【社会的事象についての知識・理解】
ユニバーサルデザインが様々な企業で大切にされ、ユニバーサルデザイン化された製品が身の回りで増えていることがわかる。

ユニバーサルデザインになった文房具に関心を持つ。

○ユニバーサルデザイン化された文具に触れ、開発者の工夫や願いを理解する。
○なぜユニバーサルデザインが大切にされているのか、生産者の視点で考える。

【社会的事象への関心・意欲・態度】
ユニバーサルデザイン化された文房具に関心を持ち、意欲的にゲストティーチャーの話を聞いている。




本時

ユニバーサルデザインの文房具を提案しよう。

○身近にある文房具を様々な人々にとって使いやすいユニバーサルデザイン化する。
○グループでアイディアを吟味し合い、よりよいアイディアを、消費者の立場をふまえて提案する。

【社会的な思考・判断・表現】
学習した企業の工夫や努力、消費者の願いを考え、ユニバーサルデザインの視点で大切にして文房具のデザインを考えることができる。
【観察・資料活用の技能】
考えたユニバーサルデザイン化された文房具を、工夫したところなどがわかりやすく伝わるように提案することができる。

6.本時の学習

①目 標
 グループで意見交流することで自分の考えたアイディアを吟味し、よりよいユニバーサルデザインの商品を提案する。

②学習展開

主な学習活動・内容

指導の工夫と教師の支援

資料

学習課題 ユニバーサルデザインにした文房具を提案しよう

①文房具を使って困った経験を発表する。
・セロハンテープを使う時、はさみがなくて切りにくかった。

○教師の体験談を話し、イメージをふくらませるようにする。


②どのような文房具をUD化するのかを考える。
・えんぴつ、消しゴム、スティックのり、ステープラー、ノート、ものさし など

○大切なポイント(K社)を参考にUD化された文房具を考えるようにしたい。
○デザイン上の問題点も考えさせるようにさせたい。
○必要に応じてグループで考えるようにする。

○UDの文房具のポイント(K社)
①性能がしっかりしている
②五感で伝わる(色・音など)
③安心・安全
④使い方が簡単
⑤少ない力でここちよく

③考えた製品を提案する。
「ホチセロテープ」
「フィンガーイレイサー」
「じゃくちスティックのり

○消費者や生産者の立場、工夫した点を説明できるようにする。
○商品開発にあたってのポイントや工夫した点を提案者に質問するようにさせたい。

○可能ならゲストティーチャー(開発者)からアドバイスをもらう。

④ユニバーサルデザインの学習を振り返る。

○今までの学習を振り返りながら、学習の感想を書くようにする。


安全なくらしを守る「ふせごう交通事故や盗難事件」(第4学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

安全なくらしを守る「ふせごう交通事故や盗難事件」

2.単元目標

(1)交通事故や犯罪から人々の安全を守るために、関係諸機関が地域の人々と協力して事故や事件の防止に努めていること、相互に連携して緊急に対処する体制をとっていることを理解できるようにする。(理解に関する目標)

(2)地域の安全は互いに協力したり、助け合ったりして守っていることや、自分も地域社会の一員として自分の安全は自分で守ることが大切であるという自覚を育てるようにする。(態度に関する目標)

(3)交通事故や盗難事件から人々の安全を守る警察署の見学をし、そこにある様々な施設・設備の観察や、そこで働く人々から聞き取り調査をして、人々の安全を守るための関係諸機関の働きとそこに従事している人々の工夫や努力を考える力、調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。(能力に関する目標)

3.単元評価基準

○社会的事象への関心・意欲・態度
 地域社会における事故から人々の安全を守る工夫に関心をもち、意欲的に調べることを通して、自分も地域社会の一員として、地域の人々の安全な生活の維持について考えようとしている。

○社会的な思考・判断・表現
 地域社会における事故から人々の安全を守る工夫について学習問題や予想、学習計画を考え、表現している。また、人々の安全を守るための関係諸機関の働きとそこに従事している人々の工夫や努力を考え、調べたことや考えたことを適切に表現している。

○観察・資料活用の技能
 関係諸機関が相互に連絡を取り合いながら緊急に対処する体制をとっていることを、警察署などの関係諸機関を見学したり、調査したりして具体的に調べ、見学・調査した過程や結果をノートや作品にまとめている。

○社会的事象についての知識・理解
 事故から人々の安全を守るために、関係諸機関が相互に連絡を取り合いながら緊急に対処する体制をとっていることをとらえている。

4.本単元の指導にあたって

 『つかむ』の過程では、自動車事故の写真や京都府内や木津警察署管内、笠置町などの交通事故や盗難事件の件数の推移等の資料をもとに、「事故や事件が減少している」ということを読み取らせる。そして、「どうして事故や事件は減少しているのに子どもや高齢者の事故が多いのだろうか。」という学習問題をつくり、そのことについて単元全体を通して解決していく中で、警察や関係諸機関の対応の仕組みや働き、人々の工夫や努力について考えさせるという流れで単元指導計画を作成した。
 『調べ・まとめる』の過程では、京都府警察本部の見学や駐在所の方に話を聞く活動、地域の安全施設について調査する活動を通して、「110番」の仕組みや、事件や事故を防ぐための取組を調べたり、地域の安全を守るために活動されている方に活動への思いや願いを聞いたりして、自分たちが様々な人たちの工夫や努力によって守られていることに気付かせたい。さらには、自分で自分の命や財産を守るためにしなければならないことを考え、日常生活での態度形成につながるようにしていきたい。さらに自分たちのことだけではなく、笠置町に多く住んでおられる高齢者のことにも考えを巡らせたい。
 『広げ・深める』過程では、地域の交通安全にかかわる安心マップづくりをすることにより、地域に潜む危険についてより具体的に理解し、自分たちの安全を自分たちで守ろうという意識を深め、安全なくらしについて地域に発信できるような取組について考えさせたい。

5.単元の指導計画

学習のねらい

子どもの活動と内容

評価規準の具体例

○交通事故が起きた時の警察の活動について考える。

○交通事故が起きた時の警察の活動について調べる計画を立てる。
(資料活用の活動)

○交通事故が起きたときの警察の活動について考え追究している。
(関心・意欲・態度)
〈観察・発言・ノート〉



○警察署の仕事や働きを理解する。

○京都府警察広報センターに見学に行く。
(体験的活動)

○京都府警察の見学を通して警察署の仕事や働きを理解するとともにそこで働く人たちの努力や工夫をとらえている。
(観察・技能)
〈観察・発言・ワークシート〉

○交通事故が起きた時に素早く対処する通信指令のシステムについてとらえる。

○交通事故が起きた時の110番通報の仕組みをとらえる。
(資料活用の活動)

○交通事故が起きた時に素早く対処する通信指令のシステムについてとらえている。
(知識・理解)
〈観察・発言・ノート〉

○交通事故の原因をもとに交通事故を防ぐために警察がどのような取組をしているのかを考える。

○交通事故を防ぐための警察の取組を考える。
(資料活用の活動)

○交通事故の原因をもとに交通事故を防ぐために警察がどのような取組をしているのかを考えている。
(思考・判断・表現)
〈観察・発言・ノート〉

○警察による交通事故を防ぐための取組についてまとめる。

○交通事故を防ぐための警察の取組をまとめる。
(表現活動)

○警察による交通事故を防ぐための取組について分かりやすくまとめている。
(観察・技能)
〈観察・発言・ノート〉



10

○通学路の交通事故を防ぐための安全施設や地域の人々の取組について調べる。

○通学路での交通事故を防ぐ取組について調べる。
(体験的活動)

○通学路の交通事故を防ぐための安全施設や地域の人々の取組について意欲的に調べている。
(関心・意欲・態度)
〈観察・発言・ノート〉

11

○交通事故防止のための工夫や努力、自分たちにできることについて考える。

○交通事故防止のために自分たちがしなければならないことを考える。
(表現活動)

○地域の安全施設や人々の取組について調べたことをもとに交通事故防止のための工夫や努力、自分たちにできることについて考えている。
(思考・判断・表現)
〈観察・発言・ノート〉

12

○交番(駐在所)の警察官の仕事に関心をもつ。

○自転車の盗難事件について話し合い交番(駐在所)の仕事に関心をもつ。
(資料活用の活動)

○自転車の盗難事件をきっかけに交番(駐在所)の警察官の仕事に関心をもち、調べ追究している。
(関心・意欲・態度)
〈観察・発言・ノート〉

13

○警察官は人々の安全なくらしを守るために様々な仕事をしていることをとらえる。

○交番(駐在所)の警察官の仕事について調べる。
(資料活用の活動)

○警察官の1日の仕事について調べることで交番(駐在所)の警察官は人々の安全なくらしを守るために様々な仕事をしていることをとらえている。
(知識・理解)
〈観察・発言・ノート〉

14

○警察官の仕事をまとめる。

○交番(駐在所)の警察官の仕事についてまとめる。
(表現活動)

○警察官の1日の仕事について調べたことをもとに分かりやすくまとめている。
(観察・技能)
〈観察・発言・ノート〉

15
本時

○地域の安心マップを作成する。

○地域の安心マップを作り自分たちのくらしを見直す。
(表現活動)

○地域の安心できる場所や危険な箇所を書き入れた安心マップを作成し、話し合うことにより、安全なくらしについての自分の考えを深めている。
(思考・判断・表現)
〈観察・発言・ノート〉

6.本時の学習

 地域の安心できる場所や危険な箇所を書き入れた安心マップを作成し、話し合うことにより、安全なくらしについての自分の考えを深めることができるようにする。(思考・判断・表現)

主な学習活動・内容

指導の工夫と教師の支援

資料

○登校の様子を考える。

○地域の安全のために活動している人を考えることができるよう見守り隊の方のことに触れる。

○写真

○通学路で交通事故の起きやすい狭い道路や交通事故を防ぐ設備・施設について具体的に発表する。

○校区内で交通事故が起きやすい場所や交通事故を防ぐための安全設備・施設を、見学の写真をもとに思い出させる。

○写真

○子ども110番の家など安全設備カードを校区地図に貼る。

○安心マップを作って、安心な箇所、不安な箇所について確認させる。

○校区地図
○カード

○できあがったマップを見て自分が特に気をつけなければならない場所を発表する。
☆考えた事柄を、分かりやすく伝えることができるように、ノートに書く。
☆日常生活を振り返り、自分の生活と関連付けて考える。

○完成した安心マップを元に話し合い、自分たちのくらしについて見直しをさせる。



○安全なくらしについての考えを出させる。
・交通事故がない。
・だれもけがをしない。
・歩行者や自転車に乗っていても危険な場所がない。


○安全なくらしを呼びかけるために自分たちにできることを考える。
・ポスター
・地図掲示
・新聞作り
・呼びかける(防災無線)

○老人クラブの作った「交通安全宣言(無理な横断はしない)」も参考にさせる。


○本時の学習を振り返る。



身近な暮らしと政治  ~税金のはたらきとわたしたちの暮らし~(第6学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

「身近な暮らしと政治 ~税金のはたらきとわたしたちの暮らし~」

2.目 標

 身近な地域の施設の建設やまちづくりについて調べ,住民の願いやそれを実現していくための政治の働きについて理解を深めさせる。

3.評価規準

○社会的事象への関心・意欲・態度
 住民の願いとそれを実現する政治の働きについて,関心をもって調べようとしている。

○社会的な思考・判断・表現
 身近な制度や公共施設ができるまでの過程について学習問題を見いだして調べ,住民の願いとそれを実現する政治の働きを具体的に考え,適切に表現する。

○観察・資料活用の技能
 身近な人から話を聞いたり,役所に問い合わせたりして,身近な暮らしと政治のかかわりについて調べている。

○社会的事象についての知識・理解
 身近な制度や公共施設に住民の願いがどのような形でいかされているのかや,地方公共団体がどのようにかかわっているのかを理解している。

4.本単元の指導にあたって

 本単元は,身近な政治を手がかりとして,国や地方公共団体のしくみや働きについて理解を深めていくことが目標である。その上,自分も社会を構成する一員として自覚をもたせ,普段の自分たちの生活に学んだことを生かすことが大切になる。
 しかし,6年生の後半で学ぶため,時間があまり十分にとれずに学習を進めてしまうことが多かった。また一般的に,暮らしと政治のかかわりは,具体的な形となって表れにくく,抽象的でわかりにくいことがらも多い。子どもたちにとってのなじみも薄く,興味・関心が弱くなりがちである。本学級の児童もその傾向が大きかった。
 国民の「政治離れ」がいわれて久しいなか,政治の働きについて理解を深め,自分たちが社会を構成する一員であることを自覚させることはとても大切である。そこで,興味・関心をもって自ら学びを進めていくにはどうしたらよいかと考え,東日本大震災の市や府,県,国などによる災害復旧の取り組みについて学習していくことにした。大震災が発生して1年足らずであるため,児童の関心もまだとても高く,意欲的に学習を進めることができた。そして,最後に自分たちの住んでいる地方公共団体が行っている災害に対する取り組みと,自分たち自身ができることについて考えた。この学習を通して,政治の働きの重要性を理解し,自分たちがよりよい社会を作り上げていく大切な一員であることを忘れずに成長してくれることを願っている。

5.単元の指導計画

学習のねらい

子どもの活動と内容

評価規準の具体例

東日本大震災の写真や映像,新聞記事などから被害の状況について知り,学習問題をつくる。

①東日本大震災の映像(津波被害を中心に)を見る。
・インターネットや新聞の記事映像を見る。
②被害の様子について知っていることを書く。
・1万人以上の人が亡くなった。
・大津波が被害を拡大させた。
・各地から支援物資が届いた。
・日本政府の働きが見えづらい。
③被害の様子を見て,感じたことを発表する。
・「現実とは思えない」
・「自分たちが住んでいるこの地でもいつ起こるかわからないから,しっかり知っておかないといけない」
④復旧に向けて,だれが,どのような取り組みをしたのか考える。

【思考・判断・表現】
写真や映像から,被害の深刻さや,復旧に対する住民の願いを考えることができる。


本時

震災後の復旧に取り組む国や都道府県及び市町村の役割について理解できるようにする。

①もし,自分が被災したら,どんな支援をしてほしいか,ということを考える。
○被災後すぐに…
・避難所の設置,食料・水,布団,家,家族の安否を知りたい,服,薬,トイレ等
○1ヶ月後…
・上記のものの他に,風呂,電気,医者,貴重品,仮設住宅や仕事など
②災害復旧に向けて,政治の取り組み(国・県・市の取り組み)について調べる。
(※総合的な学習の時間等を活用して調べ活動を行う)
・役所が計画案や予算案をつくっている。
・議会で議決されてから,執行される。
・災害復旧について,計画に基づいて取り組みが進められる。
③調べたことを交流する。
〔国〕
・自衛隊の派遣・救助活動
・外国への応援要請
・緊急予算(法律の制定)
〔県・市〕
・避難所の設置,物資の提供
・仮設住宅の設置
・電気・ガス・水道の復旧
・道路などの復旧工事
・仕事のあっせん
④自分たちが住んでいる地方公共団体の,災害発生時とその後の復旧についての取り組みについて調べる。
・市発行の広報やHPで調べる
・市役所へのインタビュー
⑤調べたことを交流する。
・少しでも被害を減らすために,市民に啓発することも政治の重要な働きであることをおさえる。

【思考・判断・表現】
復旧,復興の様子から,住民の願いとのつながりを考え,表現することができる。

【知識・理解】
住民の願いをもとにさまざまな制度が実現していくことがわかる。

住民の暮らしと地方公共団体や国の政治がどのようにかかわっているのかをつかみ,どのようなしくみで決定・運営されているのかを理解できるようにする。

①住民の願いと政治は,どのようなしくみでつながっているのかを調べる。
・都道府県知事や市区町村長,都道府県議会,市町村議会の議員は選挙で選ぶ。
・住民は選挙を通して政治に参加している。

【思考・判断・表現】
地方公共団体の取り組みには,議会を通して住民の意思が反映されていることをとらえ,適切に表現することができる。

住民の願いをかなえる政治のはたらきの中で,税金が果たしている役割について理解できるようにする。

①地方公共団体の取り組みの費用が税金によってまかなわれていることを理解する。
②だれが税金を納めているのかを調べる。
・税金の種類には,所得税や消費税などがある。
・税金は,国や地方公共団体に納められている。
③税金が何に使われているのかを調べる。
④税金についてまとめる。
・税金の使い道を考えることは,とても大切なこと。

【知識・理解】
税金が国民のよりよい暮らしを支えるはたらきをしていることを理解することができる。

6.本時の学習

①目標
 震災後の復旧に取り組む国や都道府県及び市町村の役割について理解できるようにする。

②学習展開

主な学習活動・内容

指導の工夫と教師の支援

資料

①「もし,自分が被災したら,どんな支援をしてほしいか」考える。
○被災直後は,どんな支援が必要か。
・避難所の設置
・食料・水
・布団
・家
・家族の安否を知りたい
・服
・薬
・トイレ等
○1ヶ月後は,どんな支援が必要か。
上記のものに加えて
・風呂
・電気,ガス,水道
・医者
・道路
・仮設住宅
・仕事等

・具体的な支援が考えられるように被災直後と1ヶ月たった新聞記事やニュース映像,被災者の声などを準備しておきたい。

・各社新聞記事

②災害復旧に向けて,政治の取り組み(国・県・市の取り組み)について調べる。
〔国〕
・自衛隊の派遣,救助活動
・外国への応援要請
・緊急予算(法律の制定)
〔県・市〕
・避難所の設置,物資の提供
・仮設住宅の設置
・電気・ガス・水道の復旧
・道路などの復旧工事
・仕事のあっせん

・インターネットや新聞記事などを使って調べられるようにしていきたい。また,可能なら役所などにインタビューをすると,より身近な情報を得ることができる。
・しっかり自分の言葉で,表現するようにしていきたい。

・地方自治体発行の広報,ハザードマップ


明治の国づくりを進めた人々(第6学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

「明治の国づくりを進めた人々」

2.目 標

 黒船の来航,明治維新,文明開化,大日本帝国憲法の発布とそれらにかかわる人物の働きについて,年表や写真,絵画などの資料を活用して効果的に調べ,我が国が欧米の文化を取り入れつつ,廃藩置県や四民平等などの諸改革を行い,近代化を進めたことがわかるとともに,それらにかかわる人物の願いや働きについて思考・判断したことを適切に表現する。

3.評価規準

○社会的事象への関心・意欲・態度
 黒船の来航,明治維新,文明開化,大日本帝国憲法の発布とそれらにかかわる人物の働きに関心をもち,進んで調べようとしている。

○社会的な思考・判断・表現
 黒船の来航,明治維新,文明開化,大日本帝国憲法の発布とそれらにかかわる人物の動きについて,学習問題や予想,学習計画を考え表現するとともに,我が国が欧米の文化を取り入れつつ,廃藩置県や四民平等などの諸改革を行い,近代化を進めたことや,それらにかかわる人物の願いや働きについて思考・判断したことを,言語などで適切に表現している。

○観察・資料活用の技能
 黒船の来航,明治維新,文明開化,大日本帝国憲法の発布とそれらにかかわる人物の働きについて,年表や写真,絵画などの資料を効果的に活用して必要な情報を集めて読み取り,ノートや作品などにまとめている。

○社会的事象についての知識・理解
 明治政府が,廃藩置県や四民平等などの諸改革を行い,欧米の文化を取り入れつつ,近代化を進めたことがわかっている。

4.本単元の指導にあたって

 本単元では,単元を通し,地域教材(地方)と教科書教材(中央)が行き来する場面を多く設定している。郷土の人々の暮らしぶりや先人たちの偉業を知ることで郷土に関心と誇りをもたせるとともに,教科書で学習する歴史的事象と地域の歴史的事象とを関連させながら考えさせることにより,歴史的事象を身近に感じてもらいたいと考えている。
 また単元の最後に,明治政府の行った諸改革を評価し,討論後に,「自分だったら明治政府の諸改革をどのように改善するか」を考えさせる場面を設定している。価値判断や意志決定をさせることにより,歴史的事象を多面的・多角的に考察し判断する能力や公民的資質を育成したいと考えた実践である。

5.単元の指導計画

学習のねらい

子どもの活動と内容

江戸時代と明治時代の変化を捉え,明治維新の改革の大きさに興味・関心をもち,学習問題を考え表現することができる。

○写真「弘前にある,江戸時代と明治時代の建造物」を見比べて,気づいたことなどについて話し合う。
・なぜ明治になって,建物が西洋風になったのだろう。
・建物のほかに,変わったものはないのだろうか。

文明開化にかかわる様々な資料から,文明開化によって人々の生活や意識に変化が現れたことを読み取り,まとめることができる。

○年表「都市部と弘前の文明開化」を見て,話し合う。
・都市部より遅いが弘前も生活様式が西洋風になった。
○副読本から,郷土の偉人・菊池九郎と福沢諭吉との関係について読み取る。

日米修好通商条約が,国内生活を混乱させ幕府への不満を募らせたことや,江戸幕府よりも強い政府が必要と考えた若い武士たちが明治維新を進めたことを理解することができる。

○写真「野辺地戦争戦死者の墓所」を見て,話し合う。
・なぜ弘前藩と盛岡藩・八戸藩連合軍は戦ったのだろう。
○明治維新のきっかけについて調べ,発表する。
○資料「五箇条のご誓文」を読んだ感想を発表する。
○江戸時代のどんなところを改革すれば,よりよい日本になるか考え,話し合う。



明治政府の行った諸改革を相互に関連づけて考え,大久保利通らが富国強兵を進めるために国の財政を安定させようとしたことを表現することができる。

○写真「磨光小学跡記念碑」を見て,話し合う。
・なぜ明治になって,小学校ができたのだろう。
○明治政府の行った諸改革について調べ,発表する。
○資料から,諸改革と弘前との関わりを読み取る。
○明治政府の目指した国づくりについて話し合う。

政府の改革に不満をもつ人々の行動が,反乱から言論へと変わっていったことを,国会開設に尽くした板垣退助の願いや行動と関連づけて考えることができる。

○改革の問題点とそれにより影響を受ける人々について考え,発表する。
○改革に不満をもつ人々の行動を調べ,発表する。
○副読本から,菊池九郎らによる自由民権運動について読み取る。

伊藤博文がつくった大日本帝国憲法の特色について,資料を活用して調べ,まとめることができる。

○大日本帝国憲法と各地の憲法案を比較し,話し合う。
○議会と選挙制度について調べる。
○副読本から,政治家・菊池九郎について読み取る。

明治政府の行った諸改革について根拠を明確にして評価するとともに,自分が明治政府の役人だったらどのような政治を行うか,自分なりの考えをもつことができる。

○明治政府の行った諸改革について,政府側と国民側それぞれの立場から,江戸時代と比較しながら根拠を明確にして評価し主張する。
○自分が明治政府の役人だったらどのような政治を行うか,問題点の改善策も考え,発表する。

6.本時の学習(4/8)

①目標
○明治時代の小学校の様子について,学区の小学校跡記念碑や当時の資料などをもとに必要な情報を読み取り,ノートなどにまとめたり発表したりすることができる。
○明治政府の行った改革(学制)のねらいや内容,問題点について,理解することができる。

②学習展開

主な学習活動・内容

指導の工夫と教師の支援

資料

○写真を見て,気づいたことなどについて発表する。
・明治9年にできた学校だ。
・三つの小学校が一緒になって千年小学校ができた。
・この碑はどこにあるのだろう。
・わたしの住んでいる地域の人たちはどの小学校に通ったのだろう。
・なぜ明治時代になって,小学校ができたのだろう。

○写真にじっくりと向き合わせることで,郷土史へ興味・関心をもつようにしたい。
○地図を使って記念碑のある場所を確認することで,地域住民が明治時代に通っていた小学校に愛着をもつようにしたい。

写真「磨光小学跡記念碑」

写真「磨光小学跡記念碑」


・学区地図

○学習問題をつかむ。

○小学校ができる前には寺小屋があったことを想起させることで,なぜ学校をつくる必要があったのか疑問をもつようにしたい。

明治になって,なぜ小学校ができたのだろう。また,人々の生活はどのように変わったのだろう。

○自分の予想を書いて発表する。
・学問も西洋風にするために,明治政府がつくったのだと思う。

○既習事項をもとにして予想させることで,予想の内容がより具体的になるようにしたい。

○明治時代になって小学校ができた理由を,教科書や資料集で調べ発表する。
<改革名>
学制:明治5(1872)年
<ねらい>
すべての子どもに教育を受けさせるため,明治政府が公布。
<内容>
6歳以上の男女が小学校に通うことが定められた。

○<改革名><ねらい><内容>に区分したワークシートを活用することで,調べ学習を容易にするとともに,知識の定着を図りたい。

・ワークシート「明治政府の諸改革」

○二つの絵画を比較させ学制の内容がいまの時代に受け継がれていることに気づかせることで,明治政府の改革に対しプラスのイメージをもつようにしたい。

・絵画「江戸時代の寺子屋の様子」
・絵画「明治時代の小学校の様子」

○表を見て,明治9年の3校の様子について気づいたことなどを発表する。
・民家を借りて学校としていた。
・女子は清水森小学に一人だけ。
・なぜ学校に通っている子どもが少ないのだろう。

○磨光小学は,一部屋だけ校舎として借用し,それも約6m×約8mの小さなものであったことを補足することで,明治時代に対する華やかなイメージとのギャップから疑問をもつようにしたい。

表「明治9年の地元の3校」

表「明治9年の地元の3校」

グラフ「就学率の変化」

グラフ「就学率の変化」


○当時の青森県や全国の就学率を予想する。
○グラフを見て,気づいたことなどを発表する。
・明治初めの青森県の就学率は全国の半分より少ない。
・全国も青森県も就学率が伸び悩んでいる時期がある。
・学制公布から10年以上たっているのに,就学率が低い。(全国50%以下)
・地元の3校と同じく,特に女子が少ない。
・明治政府は就学率100%を目指していたのに,なぜ達成していないのだろう。またいつ達成したのだろう。
○明治政府の方針とは違い就学率が低い理由を予想する。
○就学率が低い理由を,教科書や資料集で調べ発表する。
・毎月の授業料を払わなければならないから。
・校舎の建設や教員の給料などが地元負担だったから。
・農作業が忙しい時期などは,作業を手伝わせるために子どもに学校を休ませる親も多かった。
・学制反対の一揆も起きていた。
○まとめる。

○「就学率」の意味について確認する。
○明治政府のねらいや地元の3校の様子などと比較・関連づけながら考えさせることで,歴史的事象を多面的・多角的に考察する能力を育成したい。


○明治政府が目指した就学率100%を達成するのに,約30年かかったという事実を伝えることで,なぜ達成が困難だったのか疑問をもつようにしたい。

○就学率が低い理由を,改革の<問題点>としてワークシートに記述させることで,単元最後の評価や問題点の改善につながるようにしたい。
○いまは,国や県,市が学校維持費の大部分を負担していることを補足することで,明治政府の援助がない中,地域住民が学校開設に努力したことに対して共感的にとらえるようにしたい。

・ワークシート「明治政府の諸改革」

 明治になって学校ができたのは,すべての子どもに教育を受けさせるために政府が学制を公布したからだ。
 ただ地元の負担が大きく,なかなか就学率が向上しなかった。
 わたしは,政府の考えには賛成ですが,すべて地元に負担させることには反対です。

○前時で自分なりに考えた改革を想起させることで,明治政府の行った諸改革について知りたいという意欲をもつようにしたい。
○ワークシートを使って,<改革名><めあて><内容><問題点>の四つにまとめさせることで,調べ学習を容易にするとともに諸改革を相互に関連づけて考えるようにしたい。
○次時で,調べたことについて発表させることを伝える。

・ワークシート「明治政府の諸改革」

○明治政府は学制の他にどのような改革を行ったのか,教科書や資料集,年表を使って調べる。
・廃藩置県,殖産興業,徴兵令,地租改正,四民平等

これからの食料生産(第5学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

「これからの食料生産」

2.目 標

○低価格の輸入農産物の流入や国内の農業就業人口割合の低下などにより,我が国の食料自給率は40%程度となり,その不足分の食料を海外に依存していることがわかる。
○国産に比べ低価格の海外農産物が輸入できるのは,それらの国々では労働生産性の高い農業を行っていたり,物価が安い国で農業を行っていたりするためであることがわかる。

3.評価規準

○社会的事象への関心・意欲・態度
 我が国の食料生産や食料輸入について関心をもち,具体物や資料,既存の知識を活用して意欲的に考えながら追究している。

○社会的な思考・判断・表現
 我が国と海外との農業の取り組みの違いに気づき,低価格の輸入食料と農業就業者数の減少とのかかわりを考え,適切に判断し説明している。

○観察・資料活用の技能
 我が国の食料輸入の実態について,資料を活用しながら必要な情報を集め,読み取っている。

○社会的事象についての知識・理解
 我が国の食料生産や食料輸入の現状や問題がわかる。

4.本単元の指導にあたって

 小学校社会科学習指導要領5学年2内容(1)ア「様々な食料生産が国民の食生活を支えていること,食料の中には外国から輸入しているものがあること。」を受け本単元を設定する。また,内容の取り扱い(4)「内容の(2)のウ及び(3)のウにかかわって,価格や費用,交通網について取り扱うものとする。」にもかかわり実践を行った。
 我が国の供給熱量自給率(H22年度カロリーベース)は概算値で39%であり,輸入食料比率は61%となる。このことからも,わたしたちが生活の中で摂取している食料の多くは海外からの輸入に頼っていることがわかる。さらに,何らかの原因により海外からの食料輸入がストップし備蓄が底をついた場合,我が国では食料飢餓が引き起こることは予想に容易い。そこで,本単元では食料自給率や輸入される食料について価格などの視点を通して,先に述べた目標にある知識を獲得させていった。ここで子どもが身に付ける知識は,今後起きると予想される食料問題や食料の価格高騰などについて思考・判断する際の基となることから取り組んだ実践である。

5.単元の指導計画(全5時間)

学習のねらい

子どもの活動と内容

○我が国の食料自給率は40%程度であり,その不足分の食料を海外から輸入していることがわかるようにする。

○日本で足りない分の食料は,どのようにして間に合わせているのか調べよう。
「こんなに輸入に頼っているんだ!」
「世界各国から輸入されてるんだね。」

<資料>
・主な食料の輸入量の変化グラフ
・日本の主な食料の輸入先と自給率の変化

○輸入される小麦が,どのようにして生産されているのかがわかるようにする。

○アメリカでの小麦の生産の様子を日本と比べてみよう。
「大きい畑だね!」「機械も大きいな。」
「ヘリコプターも使っているぞ!」

<資料>
・日米での小麦生産の様子(VTR/写真)


本時

○アメリカでは日本の約70倍もの農地を大型の機械を用いて,手間や時間をかけずに小麦生産を行っているので,安い値段で小麦がつくられるということがわかるようにする。

○なぜ,アメリカ産の小麦は国産の小麦に比べて約3分の1の値段で売ることができるのかを考えよう。
「農地は広いけど大型の機械を使っていたから,たくさん小麦がとれるんじゃないかな?」
「小麦がたくさんとれるということは,たくさん余るはずだから,それで値段が安いの?」
「大型機械だからって,日本の機械と変わらない値段なんだ!」
「農家一人あたりで作ることができる小麦の量がこんなに違うなんて…」

<資料>
・日米の農業労働者一人あたりの農地面積
・日米の小麦生産用トラクターの写真と価格
・日米小麦の生産コスト比較表
・日米1haあたりの収量に対する売却価格

○ほかのアジアの国々から輸入している食料が安い値段で販売できるのは,日本より物価が安いので,生産にかかる費用が安いからであるということがわかるようにする。

○スーパーのチラシで,中国産や台湾産の野菜や魚が国産に比べて安いのかを考えよう。
「同じ枝豆なのに,国産より台湾産が安いよ。」
「中国産のウナギもそうだね。」
「中国では,1か月にかかる生活費がこんなに安く済むんだ!」
「こんなに安かったら,国産が売れなくなって農家が減ってきてるのかな?」

<資料>
・各国の1か月の生活費比較グラフ
・農業就業者数の移り変わりグラフ

○国内の食料生産向上に携わっている人々の取り組みや努力について調べ,これからの食料生産について考えるようにする。

○なぜ,ビルの中で野菜の生産を行っているのだろうか。
「これだと台風の被害とか受けないね!」
「病気になりにくいから,農薬がいらないんだって!」
「もっと,自分たちで安全で新鮮な食べ物が作れるといいね。」
「わたしたちの周りでも,新しい取り組みってあるんじゃない?」

<資料>
・パソナビルでの野菜の水耕栽培の写真
・農水省「FOOD ACTION NIPPON」パンフレット

6.本時の学習

①目標
 アメリカでは日本の約70倍もの農地を大型の機械を用いて,手間や時間をかけずに小麦生産を行っているので,安い値段で小麦をつくることができるということがわかる。

②学習展開

主な学習活動・内容

指導の工夫と教師の支援

資料

○国産の小麦とアメリカ産の小麦では何が違うのか考える。
「国産の方が安全。」
「国産の方が美味しい。」
「国産の方が値段が高い。」

・安易に「国産=安全」と述べたときに,生活の中で意識しているか,違いがわかるかどうかに気付かせたい。

・アメリカの小麦の農作業風景(VTR)


○日本とアメリカの小麦農家の農地面積を比べる。
「日本は狭いな。」
「アメリカは広い。」

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・日米の農家一人あたりの農地面積図

○資料から学習問題を設定する。
「アメリカ産の方が安い。」
「国産の小麦は値段が高い。」
「アメリカ産の小麦は安いな。」

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・国産と輸入小麦の値段

なぜ,アメリカ産の小麦は国産の小麦に比べて約3分の1の値段で売ることができるのだろうか。

○予想する。
農地が広く,大きな機械で小麦をたくさんつくることができるので,安いのかな。」
「小麦は生活に必要なものだから,わざと安く売っているのかな。」
「アメリカ産は国産よりも安全というイメージではないので,みんな買わないから,値段を安くして売っているのかもしれない。」
○広い農地で大型機械を用いた農業だと,一人が収穫できる量が多いことに気づく。

・子どもの予想について,子ども同士で,自由に意見を述べさせたい。その際に,「なぜそう思うの?」と問いかけることで,根拠に基づいて話させるようにしていきたい。
・左予想の下線部の意見「たくさんだから安い」という根拠を,次のシミュレーションで具体的に想起させるようにしたい。

・以下のシミュレーションを行うことで,実感を伴った理解を図りたい。

・日米の農地の広さを描いたホワイトボードと,コンバインを示す太さの違う2種類のイレーサー

~小麦かりとりゲーム~
<ルール>
1.かりとり(畑に描かれた小麦を消していく)は日・米同時開始。
2.かりとりは「ていねい」かつ「急いで」行う。
3.コンバイン(イレーサー)の操作は一人で行うこと。
4.コンバインはムダな燃料がかからないように走らせること。

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○ゲームを振り返る。
「やはり,大型機械だと,たくさん刈り取れるな。」
「アメリカは一人でたくさん小麦がとれて,日本は少ししかとれないよ。」
「たくさんとれるんだから,小麦の値段を安くしても,もうかるんじゃない?」

・どちらも「一人」で行っているが,大型機械を使うことで,同じような作業であっても広い面積を刈り取ることができることに気づかせたい。

○確かめる。
「日本とアメリカのコンバインの値段ってあまり違わないんだ。」
「日本でもアメリカでも,農家の人が小麦を育てる仕事は,同じ作業なのにとれる量が違いすぎる!」
「農家の人一人が手にする金額も違うんだ。」

・資料はそのままでは子どもが読み取ることが困難なので,予め簡略化したグラフを作成しておくことが望ましい。
・生産額だけでなく,費用にも目を向けさせるようにしたい。
・米(146ha)
生産額:約1千万円
費用:約880万円
・日(2ha)
生産額:約63万円 
費用:約94万円
※1$…85円換算 補助金は除く

・農林水産省平成20年産小麦生産費
・アメリカ農務省2007,2008

※今回は授業で扱いやすいように,日米の平均農地面積を基に計算している。

アメリカでは日本の約70倍もの農地を大型の機械を用いて,手間や時間をかけずに小麦の生産を行っているので,安い値段で小麦をつくることができる。

敗戦と人びとの願い(第6学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

「敗戦と人びとの願い」

2.目 標

 15年続いた戦争について調べ,中国との戦いが全面化したことや,日本がアジア・太平洋地域において連合国と戦って敗れたこと,日本が戦時体制に移行したことによって人びとが大きな被害を受けたことや,日本が近隣の諸国に大きな損害を与えたことを理解できるようにする。

3.評価の規準

社会的事象への関心・意欲・態度
○15年続いた戦争に関心をもち,それを意欲的に調べている。
○戦争や平和に対して自分なりに考えようとしている。

社会的な思考・判断・表現
○15年続いた戦争について学習問題や予想・学習計画を考え表現している。
○戦争の拡大と人びとのくらしを関連させて戦争が与えた影響について考え,適切に表現している。

観察・資料活用の技能
○写真や地図,表や年表などを活用して,15年続いた戦争について必要な情報を集め,読み取っている。
○調べたことをノートや新聞,年表やポスターなどにまとめている。

社会的事象についての知識・理解
○我が国が戦時体制に移行したことや国民が大きな被害を受けたこと,我が国が近隣諸国に大きな損害を与えたことを理解している。
○15年続いた戦争が与えた影響を理解している。

4.指導にあたって

子どもの実態について
○歴史上の人物の業績や社会に大きな影響を与えた出来事について,自ら意欲的に調べている。
○各単元の終わりには,学習したことやもっと調べてみたいことなどを,絵や図,イラストや年表にして進んでまとめることができている。
○「調べる」段階では,絵や図,表や年表,文書資料などから,各時代の特徴や変化について気付くことができているが,書かれている内容をそのまま写すだけで,自分の言葉で整理し,表現するのは苦手である。
○話し合い活動では,友だちの意見を聞くことが多い。また,互いの意見をもとにして,考えを深め合うまでには至っていない。

教材について
○15年続いた戦争の経緯を調べることで,国民の生活が戦争中心のくらしにかわっていったことや新たな資源を求め占領地を拡大していったことなど,日本が戦時体制に移行していったことが分かる教材である。
○写真や映像,年表や地図,戦争体験者からの聞き取りなどを効果的に使うことにより,児童に戦時中の様子や人びとの気持ちや願いを想像させることができると考える。
○戦時中の苦しい状況の中での人びとのくらしや近隣諸国に対して多大な損害を与えたことを学習することで,戦争の悲惨さを理解するとともに,平和な社会を作る担い手になれるようにしたいと考える。

指導について
○「つかむ」段階では,絵や図,表や年表などの資料を大きく掲示することで,児童全員で資料を共有し,学習問題をとらえることができるようにする。
○「調べる」段階では,観点を明確にすることで,読み取った情報を整理して分かりやすくまとめることができるようにする。
○「考える」段階では,調べたことをもとにして,戦時中や敗戦直後の人びとの気持ちに寄り添うことができるようにする。
○話し合い活動では,少人数で意見を交流する場を設定することで,自分の考えを深められるようにする。その際,似ている所や異なる所を見つけるように支援する。

5.単元の指導計画(全9時間)

学習のねらい

子どもの活動と内容

評価規準の具体例



大阪空襲の被害の様子から,戦時中の人びとのくらしについて調べ,自分たちの住んでいる大阪市も大きな被害を受けたことに気付くとともに,15年続いた戦争について調べていこうと意欲をもつことができるようにする。

○「敗戦直後の大阪市のようす」の写真を見て感じたことを話し合う。
○大阪の空襲について調べる。
・空襲28回
・死者約1万人
○空襲下の人びとの生活について考える。
・苦しい生活
・いつ死ぬかもわからない
○日本に長い戦争があったことを知り,年表を見て分かったことを話し合う。

自分たちの住んでいた大阪でも空襲があり,大きな被害にあっていたことを知り,15年も続いた戦争中に何があったのか調べていこうという意欲をもつことができたか。
(関心・意欲・態度)
(観察技能)

学童疎開について調べ,国は子どもの命を守ると同時に,次の戦力として確保するため集団疎開を実行したこと,疎開した子どもたちはさびしい不便な生活の中で精一杯生きたことを考えることができるようにする。

○「疎開先にむかう小学生」の写真を見て話し合う。
○学童疎開について調べる。
・親と離ればなれの生活
・粗末な食事
○子どもたちを疎開させた理由を考える。
・都会で生活していては危険
・子どもを戦力として確保・育成
○大阪以外でも疎開は行われていたことを話し合う。

学童疎開をした子どもの様子から,戦争のために子どもまで戦力として考え,巻き込んでいった当時の日本の様子をとらえることができたか。
(思考・判断・表現)

戦時中の人びとのくらしについて,文書資料や写真などから調べ,多くの人びとが苦しい生活をしていたことや,生活そのものが戦時体制に移行していったことを理解することができるようにする。

○戦争中の人びとのくらしについて話し合う。
○戦争中の人びとのくらしついて調べる。
・生活必需品の切符制・配給制
・言論のとりしまり
・兵器工場の動員
○戦争中の人びとがこのようなくらしをしなければならなかったわけを考える。
・国のために国民全員が戦う
・戦争を維持するためのくらし
○戦争中のアジアの国々について話し合う。

戦争中の人びとのくらしぶりから,戦争のために自分たちの生活を犠牲にするほど苦しかった様子を理解できたか。
(知識・理解)


戦争は激しくなり,戦場はアジアや太平洋まで広がっていったことについて,文書資料や地図資料などを使って調べ,占領地域を拡大し,周辺の多くの国々に多大な被害を与えたことを考えることができるようにする。

○「広がる戦場」について話し合う。
○アジアや太平洋への戦争の拡大と日本が行った占領地政策について調べる。
・中国・東南アジアの占領
・新たな資源の確保
・食料や資源の取り立て
・朝鮮に対する政策
○アジアや太平洋で戦争が広がった影響について考える。
・連合国と対立
・占領した地域での抵抗運動
○日本の勢力範囲の変化について話し合う。

アジアや太平洋に戦争が広がったことによって,アジアの人びとに多大な被害を与えたことを理解することができたか。
(知識・理解)

沖縄戦の様子について,文書資料や映像資料などで調べ,沖縄に暮らす人びとが大きな被害を受けたことを理解できるようにする。

○沖縄戦の資料を見て,話し合う。
○沖縄の様子について調べる。
・3ヶ月にもわたる激しい地上戦
・ガマでの抵抗
・アメリカによる占領
○沖縄戦当時の沖縄の人びとの気持ちについて考える。
・早く平和な世の中になってほしい。
○今も残る沖縄のアメリカの軍用地について話し合う。

沖縄戦の様子について文書資料や映像資料などで調べ,沖縄に暮らす人びとが大きな被害を受けたことを理解できたか。
(知識・理解)

原爆による被害の様子について,文書資料や写真などを使って調べ,原爆が与えた影響や戦争が終結したことを理解できるようにする。

○「被爆後の広島」の写真を見て,感じたことを話し合う。
○原爆による被害の様子を調べる。
・昭和20年8月6日広島
・昭和20年8月9日長崎
・一瞬のうちに破壊された町
・放射能による後遺症
○原爆が投下され,人びとに与えた影響について話し合う。
・放射線による後遺症
・平和への祈り
○敗戦後の日本と世界の様子について話し合う。

原爆による被害について,文書資料や写真などを使って調べ,原爆が与えた影響や戦争が終結したことを理解ができたか。
(知識・理解)


本時

戦後の日本がバラック小屋でのくらしや食糧不足による買い出し,青空教室での授業を行っていたことを調べ,新しい日本を作ろうと苦しいながらも懸命に生きようとしていたことを理解できるようにする。

○敗戦直後の人びとのくらしについて話し合う。
○敗戦直後の人びとのくらしについて調べる。
・バラック小屋
・やみ市での買い物
○当時の人びとの願いについて考える。
・おなかいっぱいに食べたい
・平和な社会になってほしい
○戦争について話し合う。

敗戦直後の人びとの様子を調べ,敗戦直後の人びとの願いについて理解することができたか。
(知識・理解)

「ピースおおさか」を見学し,戦争中の主なできごとについて学習したことを具体的に確かめ,戦争や平和に対する自分の考えをまとめることができるようにする。

○見学の視点について話し合う。
○戦争について調べる。
・戦時中の人びとのくらし
・大阪大空襲・沖縄戦・原爆投下
○戦争や平和について,自分の考えをまとめ,話し合う。

「ピースおおさか」の見学を通して,展示物や資料を読み取り,自分なりの戦争や平和に対する考えを表現することができたか。
(思考・判断・表現)

6.本時の学習

①目標
 戦後の日本がバラック小屋でのくらしや食糧不足による買い出し,青空教室での授業を行っていたことを調べ,新しい日本を作ろうと苦しいながらも懸命に生きようとしていたことを理解できるようにする。

②展開

主な学習活動・内容

指導の工夫と教師の支援

資料

敗戦直後の人びとのくらしについて話し合う。
・一面が焼け野原
・何も残っていない

「敗戦直後の大阪市のようす」「敗戦直後の大阪市の人びとのようす」を拡大して提示することで,読み取った情報を共有することができるようにする。「人びとはどこに暮らしていたのかな。」「何を食べていたのかな。」など,敗戦直後の人びとの暮らしについて興味関心をもつことができるようにしたい。

・写真「敗戦直後の大阪市のようす」


敗戦後,人びとはどのようなくらしをしていたのだろう

敗戦直後の人びとのくらしについて調べる。
・バラック小屋
・やみ市での買い物
・青空教室
・すみぬりの教科書
・闇市の価格表

「青空教室」「墨塗り教科書」「バラック小屋」「闇市」「闇市の価格表」の5つの資料を載せたプリントを配布する。列車の窓につかまる人びと,闇市の様子,敗戦直後の物価の上昇が続いたことなどから,苦しいながらも懸命に生きようとしていたことを調べることができるようにする。

・写真「バラック小屋」「青空教室」「やみ市」
・文書「敗戦直後の人びとのくらし」

当時の人びとの願いについて考える。
・おなかいっぱいに食べたい
・教室で勉強したい
・平和な社会になってほしい

「闇市の価格表」に挙げられていた石けんを実物資料として提示する。当時,石けん1個が闇市では200倍,現在の石けん1個100円の200倍,つまり20000円になることを伝えることで,敗戦直後の生活の苦しさを実感することできるようにする。

・文書「敗戦直後の人びとの生活と思い」

戦争について話し合う。
・戦争は2度と起こしてはならない
・戦争の悲惨さを伝えたい

「敗戦の子どもたち」という墨塗り教科書で勉強した当時の子どもたちの気持ちを表した歌の歌詞を提示することで,苦しい生活を送っていただけでなく,これから新しい日本を作ろうと復興に力を入れていこうとする思いも感じ取ることができるようにしたい。

・歌「敗戦の子どもたち」

【板書計画

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新聞とわたしたちのくらし(第5学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

「新聞とわたしたちのくらし」

2.目 標

 放送,新聞などのマスメディアを通して情報を提供している産業と国民生活のかかわりについて調べ,人々は放送や新聞などの産業が発信する情報を日常の生活や産業活動の多方面で活用し,様々な影響を受けていることを理解し,情報を発信する側に求められる役割や責任の大きさ,情報を受け取る側の正しい判断の必要性について考え,様々な情報に対して適切に判断し,望ましい行動をしようとする能力や態度を身に付けることができるようにする。

3.評価規準

社会的事象への関心・意欲・態度
○情報化された社会の様子に関心をもつ。
○様々な情報に対して適切に判断し,望ましい行動をしようとする能力や態度を身につけることができる。

社会的な思考・判断・表現
○情報を発信する側に求められる役割や責任の大きさ,情報を受け取る側の正しい判断の必要性について考えることができる。
○情報化した社会において人々が主体的に生きていくためには情報を有効に活用することが大切であることについて考え,自分の意見をまとめてわかりやすく表現することができる。

観察・資料活用の技能
○人々が日常の生活で必要な情報をどのように入手し活用しているのかを調査したり資料を活用して調べたりすることができる。
○放送・新聞などの産業が,多種多様な情報を収集・選択・加工して提供していることを,視聴覚教材などを使って調べることができる。

社会的事象についての知識・理解
○情報産業が様々な情報を提供し,多くの人々がそれらを多方面で活用しており,人々がそれらの情報から大きな影響を受けていることを理解することができる。

4.本単元の指導にあたって

①教材について
 新聞は多くの様々な情報を一度に手軽に入手できる優れた手段であり,情報産業についての理解を深め,子どもの情報活用能力の向上を図ることができる。また,新聞で学習したことを活用して,テレビやラジオ,インターネットにおける情報発信や,受信の様子を調べ,様々な情報産業と人びとのくらしとの関わりについて,それぞれの特徴を比較しながら共通点や相違点を学習することを通して,様々な情報手段を使って情報を収集し,状況に応じてもっとも適した情報を選択して活用する必要性について考えることができる。

②学習課程について
 学習の導入として号外新聞を取り上げ,号外新聞に掲載される情報の内容や形式,配られたタイミングや配布方法等を調べ,号外新聞の発行理由を考えることで,新聞に掲載される情報が人びとのくらしとどのように関わっているのかについて関心をもつことができるようにする。
 テレビ,ラジオ,インターネットについて学習する際には,新聞社と同様に「早さ,正確さ,わかりやすさ」という視点が他のメディアでも生かされているのかを確かめることで,メディアは違っても情報を提供する立場の人びとが心がけていることは共通していることに気づくようにする。
 学習の終末の段階では,台風情報について自分であったらどのメディアを利用して情報を得るのか,話し合う活動を行う。それぞれの特徴を比較しながら意見を深め合い,それぞれのメディアに特徴があり,くらしの中の様々な情報手段をうまく活用していくことが大切であることを理解できるようにする。

5.単元の指導計画

学習のねらい

子どもの活動と内容

評価規準の具体例

新聞の「号外」について,記事の内容や発行されるタイミングや配り方を調べ,新聞から得られる情報やくらしと情報の関わりについて関心をもつことができるようにする。

号外新聞に興味をもちながら,新聞の号外について調べ,号外新聞が発行されたわけについて考える。

子どもの発言
「号外は,新聞の一種で,いち早くたくさんの人へ情報を知らせるために特別に配られているんだな。」

号外新聞が発行されたわけを考え,くらしと情報の関わりについて関心をもったか。

新聞社が,多種多様な情報を収集し,選択・加工して提供している様子を調べ,新聞社は新聞をつくるうえでたくさんの工夫をし,情報の発信者として役割や責任があることを考えることができるようにする。

新聞の発行部数に興味をもつことで,新聞の制作過程について調べ,新聞社の人々が情報の発信者としてどのような工夫をしているのか考える。

子どもの発言
「新聞社は発信者として新しい情報を早く・正しく・分かりやすく伝えようとしているんだな。」

新聞社の情報発信者としての工夫について考え,早さ・正確さ・分かりやすさという工夫があることを理解できたか。

新聞に掲載される内容について,どのような情報が掲載されているのかを調べ,様々な人びとがくらしの中で様々な情報を活用していることを理解することができるようにする。

新聞の記事について興味をもち,どんな情報が掲載されているのかを調べ,それぞれの情報を誰がどのように役立てているのか考える。

子どもの発言
「新聞の情報は,たくさんの立場の人のくらしや仕事で活用されているんだな。だから多くの新聞があるんだな。」

新聞記事の情報を誰がどのように役立てているのか考えたか。


新聞の他に放送・ラジオ・インターネットなどの多種多様な情報を収集し,選択・加工して提供しているメディアについてどのような特徴があるのか調べ,くらしのなかには様々な情報手段があることを理解し,それぞれのメディアの特徴を表現することができるようにする。

テレビ・ラジオ・インターネットについて,その特徴を「情報提供の方法」「正確さ」「早さ」「わかりやすさ」「短所」「長所」の観点で調べ,まとめる。

テレビ・ラジオ・インターネットについて,観点別にその特徴をまとめたか。


本時

新聞,ラジオ,テレビ,インターネットの特徴を比較し,どのような違いがあるのかを調べることで,情報化した社会においては,情報を有効に活用することが大切であることを考えることができるようにする。

台風情報を得るのに,自分だったらどうするのかを決め,その理由を考え,クラス全体で考えたことを発表し合う。

台風情報を得るための手段を考え,その理由を考え表現することができたか。

6.本時の学習

①目標
 台風情報を得る場合の新聞,テレビ,ラジオ,インターネットの特徴を比較し,どのような違いがあるのかを調べ,自分であったらどのメディアを使って台風情報を得るのかを考えることを通して,情報化した社会においては,情報には様々な入手方法があり,それらから得た情報を,よく吟味しながら有効に活用することが大切であることを考えることができるようにする。

②展開

主な学習活動・内容

指導の工夫と教師の支援

資料

○台風災害と情報とのかかわりについて話し合う。
・伊勢湾台風の被害
・進路や強さの台風情報

○台風災害時(伊勢湾台風等)に,事前に情報を得ることができなかったために,大きな被害が出たことを伝え,台風情報を手に入れる大切さを実感できるようにする。

・写真「伊勢湾台風」
・台風情報


○それぞれのメディアの特徴を調べる。
(新聞) 
・どこでも読める。
・だいたいの予想進路がわかる
(テレビ)
・映像でわかりやすい
(ラジオ)
・定期的に放送される
・どこでも聞ける
(インターネット)
・パソコンがあれば,リアルタイムの情報を得ることができる。

○「台風情報を得るのにあなたはどうしますか」と発問することにより,学習活動をとらえることができるようにする。
○前時の学習で作成したワークシートを振り返り,新聞・テレビ・ラジオ,インターネットの各メディアについて特徴をつかむことができるようにする。
○台風情報を得るという観点で,それぞれのメディアの特徴を調べるようにする
○台風が「接近する前」「上陸時」と時間によってのメディアの特徴についても調べることができるよう助言する。

・ワークシート

○自分であったら,台風の情報を得るときに,どのメディアを利用するのか決め,その理由を考える。
・だいたいのことがわかっておけばいいので新聞 
・見やすくわかりやすいテレビ
・いつも聞いておけるラジオ
・詳しい情報をリアルタイムで得ることができるインターネット

○新聞,テレビ,ラジオ,インターネットのうち,どれか1つを選び,利用する理由を話し合うようにする。
○ラジオの意見が出ないときは,災害時にラジオが活用されている写真を見せ,災害時のラジオの特徴を補説するようにしたい。
○どれか一つに意見が偏った場合は,教師が話し合いに入り,考えを深めることができるようにしたい。

・写真「避難所のラジオ」

○学習して,考えたことを論述する。
・情報と自分のくらしとの関わり

○話し合いの結果をもとに,自分の考えを学習してきたこととともに論述できるようにする。


【ワークシート

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