※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。
1.単元名
組み立て方と字形 「友情」
2.目 標
○「へん」と「つくり」の組み立てを考えて自分のめあてをもち,練習方法を選び進んで取り組むことができる。
○「へん」と「つくり」の幅の違いに気を付けて,字形を整えて書くことができる。
○めあてをもとに自己評価をしたり,友達の伸びを認め合ったりすることができる。
3.評価規準
○関心・意欲・態度
「へん」と「つくり」の幅の違いに気を付けて,字形を整えて書こうとしている。
○思考・判断・表現
「へん」と「つくり」の幅のとり方について,よく考えている。
○技能
「へん」と「つくり」の幅の違いに気を付けて,字形を整えて書いている。
○知識・理解
「へん」と「つくり」の幅の違いについてよく理解し,字形を把握している。
4.本単元の指導にあたって
①教材について
本単元では,漢字の組み立て方の中で最も多い左右の組み立て方を扱っている。「へん」と「つくり」に代表される左右の組み立て方の学習は,4年生から行われており,児童の理解度もある程度は高くなっていることが想定される。『青』が文字の一部分になったときの形の違いや,「へん」と「つくり」の幅のとり方の違いを理解して書けるようにする。
②学習過程について
○自分のめあてを明確につかませる工夫
・試し書きと手本を比べる
・文字の形や組み立て方に意識を向けさせるための操作文字の利用
・自分のめあてを意識しやすいような学習カードの工夫
・課題をとらえやすく,どう書けばよいかの具体的なイメージがもちやすいような水書板や教材提示装置,動画などを活用した範書
○自分のめあてに合った練習方法の工夫
・下記のような練習用紙を用意し,自分のめあてに合った用紙を選択できるようにした。
籠書き…字の太さ
骨書き…とめ,はね,はらい,筆脈
外 形…字形,中心線
穂先の位置…始筆,終筆,穂先の向きや動き
③指導と評価について
自分のめあてをつかみやすくし,つかんだめあてを常に意識して書かせることにより,ポイントを絞った自己評価や相互評価ができると考えた。全体的に字が上手く書けたかではなく,自分のめあてが達成できたかどうかを見ていったり,めあてが達成できたり,達成しようと取り組んだりする友達のよさを見付けたりすることによって,上達の喜びを味わうことができるようにしたい。
④児童の実態について
本学級の児童は,書写の時間に集中して学習に取り組むことができる児童が多い一方で,書写の学習に対して苦手意識をもっている児童も少なくない。児童は日常生活の中で,ノートなどの文字を正しく書こうとする意識はあるものの,「組み立て方を考えて書く」ということに対しては,常に意識しているとは言い難い。そこで,組み立て方ということに目を向けさせ,日常の書く活動に生かそうという意欲を育てていきたい。
5.単元の指導計画(全3時間)
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時
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学習のねらい
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子どもの活動と内容
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評価規準の具体例
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1
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○「へん」と「つくり」の幅の違いを理解することができる。
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・「へん」と「つくり」の幅の違いを理解し,自分のめあてをもって練習する。
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・「へん」と「つくり」の幅とゆずり合いを理解して書いている。(技)
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2
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○「へん」と「つくり」の幅の違いに気を付けて,字形を整えて書くことができる。
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・自分のめあてにあった方法を選んで練習し,「へん」と「つくり」の幅の違いに気を付けて,字形を整えて書く。
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・自分にふさわしい練習用紙を選んで,自分のめあてに向かって練習している。(思)
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3
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○左右の組み立て方を確かめて,他の文字や硬筆でも字形を整えて書くことができる。
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・他の文字や硬筆でも,既習事項を意識して,左右の組み立て方を確かめながら,字形を整えて書く。
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・他の文字や硬筆でも,組み立て方に気を付けて,字形を整えて書いている。(理)
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6.本時の学習
①目 標
○「へん」と「つくり」の幅の違いに気を付けて,字形を整えて書くことができる。
○自分のめあてを決めて,進んで練習することができる。
②学習展開
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主な学習活動・内容
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指導の工夫と教師の支援
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準備物
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1.前時の確認をする。
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○「へん」と「つくり」の幅とゆずり合いを想起する。
○ポイント
・「へん」の幅は狭く,「つくり」の幅は広く書く。
・ぶつからないようにゆずり合いながら書く。
○「情」の筆使いを確認する。
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○分解文字や前時のまとめ書きしたものを見ながら,前時に学習したポイントを確認し,黒板に掲示する。
○組み立てのポイントを意識させながら,「情」の筆使いを筆脈に気をつけて空書きする。
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・分解文字
(・まとめ書き)
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2.めあてをもつ。
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○本時の全体のめあてをつかむ。
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「へん」と「つくり」の幅の違いに気を付けて,二文字の字形を整えて書こう。
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・学習カード
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○「へん」と「つくり」の組み立て方,二文字の中心を理解し,字形を整えて書くことを確認する。
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○本時のめあてである二文字の字形を整えることを意識させるために,中心線を引くように指示する。
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○本時の自分のめあてを絞り込み,学習カードに記入する。
・「情」の「へん」と「つくり」の幅のとり方
・「友」の「はらい」の方向の違い
・「友」は台形,「情」は正方形
・中心線と重なる始筆部分
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○自分のめあてを見付けにくい児童には,手本との比べ方を助言するなどの個別指導をする。
○ステップアップした練習ができるように,自分のめあてを2つ決めてもよいことを知らせる。
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3.練習する。
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○自分のめあてを意識して練習する。
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○試書はほごにせず,後で振り返りに活用することを助言する。
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・練習用紙
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○一文字ずつ,または二文字の「籠書き」「骨書き」「外形」「穂先の位置」の4種類の練習用紙を選んで,自分の課題を解決していく。
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○各自のめあてにあった練習方法や練習用紙を選択するように伝える。また,自分のめあてによっては,前時の練習用紙を再度使用してもよいことを知らせる。
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○二文字の中心と字形を確かめる。
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○一文字だけの部分練習にこだわっている児童がいたら,本時の全体のめあてを意識させ,時間を見ながら二文字への練習に移行させる。
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○筆使いで困っている児童には,筆の動きを捉えた映像を見せることによって,筆使いを確認できるようにしておく。
○意欲的に練習に取り組めるように,努力した点や改善された点などを積極的に賞賛する。
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・動画
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4.まとめをする。
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○「友情」のまとめ書きをする。
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○自分のめあてを再確認してから,まとめ書きをするように助言する。
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○学習カードに自己評価をする。
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○まとめ書きを書き終えたら,試書と比較しながら,自分のめあてが達成できているかを振り返らせる。
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○友だち同士で相互評価をする。
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○近隣の友だち同士で作品を見合い,よさを見つけ合うように助言する。それによって,自分では気付かなかった自分の変容に気付かせていく。
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○本時の感想を発表したり,がんばりや伸びを共有したりする。
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○自分のめあてに従って練習に取り組んだ作品を取り上げ,がんばりや伸びを認め合うことによって,充実感がもてるようにするとともに,次時への意欲につなげていく。
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・教材提示装置
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5.次時の学習を知る。
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○今までの学習を生かして,硬筆でも文字の組み立て方や中心を意識して書くことを告げる。
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