Webマガジン:新コーナー「図画工作科でのICT活用アイデア」がスタート! 第1回 “図画工作×プログラミング教育! Viscuitを使って「動くもよう」をつくる活動”を公開しました。
月別アーカイブ: 2021年5月
Webマガジンにて、新コーナー「図画工作科でのICT活用アイデア」がスタートしました!
本コーナーでは、教科書の題材を例に、ICTの活用ポイントをご紹介します。ぜひご覧ください。
図画工作×プログラミング教育! Viscuitを使って「動くもよう」をつくる活動
今回は、プログラミングが初めての方でも簡単に楽しく取り組むことができる、Viscuit(ビスケット)を使った活動を紹介します。
題材実践者/動画撮影協力者は、新渡戸文化学園の山内祐輔先生です。
活動の概要
動くもようを投影し、空間をつくりかえる活動です。図画工作5・6上 p.44-45に掲載されている「光と場所のハーモニー」をベースに、Viscuitを使ったプログラミングを取り入れています。
Viscuitとは?
本活動で使用しているVIscuitは、めがねという仕組みを使ったビジュアルプログラミング言語です。
一人1台PCとして導入されている、WindowsPC、Chromebook、iPadにおいても、以下のWebサイトからすぐに無料で利用することができます(2021年4月現在)。
また、App Store/GooglePlayからアプリをインストールして利用することも可能です。
導入動画(児童向け)/解説動画(教員向け)
活動の導入場面を動画にしました。児童にそのまま見せられる内容になっています。
初めてViscuitに触れる児童を想定し、Visucuitの基本的な使い方を説明したあとに、動くもようのつくり方を説明しています。どうぞご活用ください。
【授業導入動画】
活動のポイントを解説した動画もご用意しています。こちらもご参考ください。
【解説動画】
活動の内容
教科書には、「光源と材料の組合せを試しながら、場所の雰囲気を変える活動」が掲載されています。
図画工作5・6上 p.44-45「光と場所のハーモニー」抜粋
本活動では、この教科書の題材をベースに、Viscuitを使ったプログラミングを取り入れています。
一次では、Viscuitを使った動くもようのつくり方を知り、友人と鑑賞し合いながら、動くもようをつくる活動をします。二次では、動くもようを教室に投影し、映し方を考えたり、場所の特徴に合わせて「動くもよう」をつくりかえたりしながら、空間の雰囲気を変える活動をします。
活動にあたっては、山内佑輔先生による実践「デジタルアートに挑戦!(教師用指導書 実践事例編 5・6上/5・6下 p.10)」の指導案をご参考ください。活動の流れや評価規準が掲載されています。
また、「光と場所のハーモニー」については、教師用指導書 朱書編や解説編をご参考ください。
関連する資料
Viscuit 指導者向け資料
「動く模様」について、ViscuitのWebサイトでは進行手順書・解説スライドが公開されています。「ビスケットの授業・ワークショップ例」の4つ目に紹介されていますので、ご参考ください。
■Viscuit 指導者向け資料
https://www.viscuit.com/documentdownload/
文部科学省「小学校図画工作科の指導におけるICTの活用について」
本活動と関連する活動については、文部科学省より令和2年9月に公開された「小学校図画工作科の指導におけるICTの活用について」において紹介されています。PDFファイルの5、6枚目をご参考ください。
■小学校図画工作科の指導におけるICTの活用について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/mext_00915.html
また、「各教科等の指導におけるICTの効果的な活用に関する解説動画」も公開されています。動画の14:10~の解説をご参考ください。
■音楽,図画工作,美術,工芸,書道の指導におけるICTの活用について
https://www.youtube.com/watch?v=91xbnpPuSJY
小学校を中心としたプログラミング教育ポータル
実践事例「形や色を組み合わせて、自分だけのもようをつくろう」が公開されています。実践事例の詳細として指導案も公開されています。ご参考ください。

新渡戸文化学園 プロジェクトデザイナー/VIVISTOP NITOBEチーフクルー/SOZO.Ed副代表/Microsoft Innovative Educator Expert
2020年4月、公立小学校図工専科教員から新渡戸文化学園へ移り、VIVITA株式会社と連携しVIVISTOP NITOBEを開設。「教室や教科、学年などの枠をなくし、教師も生徒も共につくり、共に学ぶ」を掲げ、新しい学びのあり方を模索したり、放課後の子どもたちの活動を拡張中。学校外ではTechnology×Creative×Artをキーワードに各地でワークショップやイベントを展開。キッズワークショップアワード優秀賞を受賞。出張図工室プロジェクト「山と水の図工室」の活動では東京新聞教育賞を受賞。その他にも、地域と連動した創造型プロジェクトに複数携わる。二児の父。
Webマガジンまなびと:「学び!とESD」Vol.17
コロナ禍の学びを考える ―持続可能な未来へのCONNECTEDkind(コネクティッド・カインド)(その2)
前号では、パンデミックの時代に産み落とされた「学び」であるCONNECTEDkindを通して、人々が自然や他者、そして夢や希望、さらには個人や社会の「影」とつながり、持続可能な未来への感性を育むアプローチを紹介しました。
持続可能な未来の創造というスケールの大きな目標を掲げるESDに必要なのはビジョンであると同時に、まさにCONNECTEDkindのような〈適切なアプローチ〉です(ESDにおけるアプローチの重要性については参考文献を参照)。今回は、この手法を用いた大学での授業による試みを紹介します。
まず、学生たちの作品を紹介する前に、前号に引き続き、CONNECTEDkindの創始者であるラウラ・ベレーヴィチャさんの作品を見てみたいと思います。写真1は影が斜め下に伸びた赤い落ち葉ですが、この自然物と影からラウラさんが想像したのはベレー帽の少女でした(写真2)。写真3は同じ落ち葉ですが、影の形状が異なります。そこから想い描かれたのは気持ち良さげにシャンパンを飲む人物でした(写真4)。写真5は影が横に伸びた同じ落ち葉ですが、描かれたのは葉巻をくわえた女性です(写真6)。
写真10 恐れをなしている犬
©Laura Belevica
写真11 裾をめくり小川に足を入れようとする女性
©Laura Belevica
写真12 魔法のマントで空を飛んで得意になっている猫
©Laura Belevica
このように同じ自然物からでも実に多様な作品が生まれます。それぞれに個性があり、影の向きや形状が変わると想像するものも違ってくるのです。写真7~12は、ここまで紹介した作品以外のラウラさんによる作品一覧です。
さて、コロナ禍においてCONNECTEDkindは国境をこえて若者に希望を与えています。筆者の授業でも学生たちが毎週のようにCONNECTEDkindを楽しんでいます。
コロナ禍で筆者が催した「自主授業」では、有り難いことに「森の案内人」として知られる小西貴士さんも参加されていました。プロの写真家でもある小西さんはご自身の写真を使うことを提案して下さり、毎週、素晴らしい写真に預かることがかないました。
写真13は、一例ですが、「綿毛」を影と共に撮影した1枚です。これをもとに、筆者の大学院のクラスでCONNECTEDkindを試してみたところ、バレリーナ(写真14)を描いた者もいれば、映画「メアリー・ポピンズ」の一場面(写真15)を想像した学生や、ソーシャル・ディスタンスを取りつつも天使によってコネクトされている恋仲の熊を描いた者もいました(写真16)。
CONNECTEDkindは大人数の授業でも楽しめます。筆者が受け持つ社会学概論という講義は社会の「影」への想像力を養うことに重きを置いていただけに、内容的にも相応しい授業でした。ほぼ毎週、総勢50人の学生たちに授業の数日前にお題として1枚の写真を送り、それぞれに紙やスマートフォン上で作品を描くことを課題とし、毎回、オンライン授業の初めに個性あふれる作品を5人前後のグループで見せ合い、皆、繰り返し自分が想像したものと他者が想像したものとの違いを楽しみました。
前号「その1」でも述べたように、CONNECTEDkindでは、絵を描くことの上手・下手という価値判断をすることなく、不思議と「みんなちがってみんないい」という雰囲気になります。写真17は、社会学概論のクラスでほぼ毎週、作られた作品集をPadletというソフトで公開したものです。学生たちは実に楽しんでこの活動に取り組んだことが伝わってきます。
このレッスンが学生たちのメンタルなウェルビーイングに寄与したことは、幾人かの学生の感想からもうかがえます。ある学生は「自然のものからここまで想像して新たなものを作ることがこんなにも楽しいとは、CONNECTEDkindのおかげで初めて気づくことができました。もっと世界中の人に体験してもらいたいです。」という感想を述べています。また、「コロナ禍であるからこそ、周りの人達とのコネクションを大切にしていくことが必要であることを、CONNECTEDkindを通じて知ることができました。そして、色々と考えることがある中で、絵を描いている時間はそのことに没頭しリラックスすることができたので感謝しています!」という感想からも分かるとおり、コロナ禍であったからこそ、その効用はひときわ発揮されたようです。
ラウラさんはCONNECTEDkindの一つひとつの作品を「雫」(DROPLET)と名付けています。その理由を尋ねてみると、「1年前、自分が暮らす米国ロスアンジェルスでもコロナ感染者が急増すると同時に、アジア系の人々への差別も広がり、瞬く間に不寛容な社会になりました。この惨状を目の当たりにした時、CONNECTEDkindの小さな雫のような作品がkindness(親切さ)と共に広がり、やがては親切心に満ちた大海(社会)となることを願ったのです。」という返答でした。
CONNECTEDkindの基底には、平和への切なる願いがあるのです。皆さんも、ぜひ試してみてはいかがでしょう。
【補記】
ラウラさんはラトビアの民話をもとにした物語の絵本も描いています(『春までぐっすり』 文:三木卓、絵:ラウラ・ベレーヴィチャ、かまくら春秋社)
https://kamashun.shop-pro.jp/?pid=156300161
【参考文献】
- 永田佳之「ESDの実践へと導く4つのアプローチ」(日本国際理解教育学会編『国際理解教育 Vol.18』所収、44-51頁、明石書店、2012年
- 小西貴士『チキュウニウマレテキタ(子どもとSDGsをひらくシリーズ)』風鳴舎、2020年
授業づくりセミナー2021【オンライン開催】
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中学校美術の先生応援サイト「中美 チュービ」:「中美な人」 もっと知りたい指導の工夫 vol.06 “アプリや封筒を活用し、楽しく古典を“魅せて”いく”
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生活科ブログ「子どもがかわる 授業がかわる『生き活きうぃーくる』」:第91回「1年生の学校探検の単元づくり」
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小学校英語教育学会(JES)京都支部KEET 第26回研究会
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