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月別アーカイブ: 2022年1月
小学校 生活:「生き活きうぃーくる」第108回、今月のピックアップ
生活科ブログ「子どもがかわる 授業がかわる『生き活きうぃーくる』」:第108回「ICT活用のめざす姿 ~まだ見ぬ授業デザインを求めて~」
、今月のピックアップ「『冬見つけ』から『深い学び』へ」
を追加しました。
my実践事例:小学校 算数 No.014
my実践事例:小学校 算数 No.014 “体積「直方体や立方体のかさを表そう」(第5学年)”を追加しました。
体積「直方体や立方体のかさを表そう」(第5学年)
1.単元名
体積「直方体や立方体のかさを表そう」(第5学年)
2.単元の目標
体積、容積の意味やその計算による求め方を理解し、単位となる大きさに着目して、その求め方を考えるとともに、考えた過程を振り返り、学習したことを生活や今後の学習に活用しようとする態度を養う。
3.評価規準
体積や容積の意味と単位やその相互関係を理解するとともに、求積公式を利用して、体積や容積、複雑な形の体積を求めることができる。
体積も面積と同様に単位のいくつ分で数値化できると考えたり、簡単な直方体に分ける体積の求め方を考えたりしている。
単位となる大きさのいくつ分として数値化できるというよさに気づき、学習したことを生活や学習に活用しようとしている。
4.本単元の指導にあたって
体積の概念は1年「どちらがおおい どちらがひろい」、2年「水のかさ」、4年「面積」等の学習を通して、順次形成されてきている。その中で「面積」の学習では単位と測定の意味を理解し、長方形や正方形の面積の公式を学習してきた。本単元ではまず実際に展開図から直方体や立方体を組み立て、「高さ」の概念を確認する。次にかさを直接比較するなかで、普遍単位によるかさの表し方の必要性や有用性に気づかせる。そして面積の学習時に「1cm²のいくつ分」で考えたのと同様に、「1cm³のいくつ分」として数値化できることから体積の求積公式を導き、適用を図っていく。
また公式を利用して、複合立体の体積の求め方を考え説明する学習や、大きな体積の単位とそれらの相互関係を理解するとともに、身の回りにあるものの体積や容積を実際に測定することなどで体積の量感を養い、必要に応じて単位を使い分けることができるようにする。
指導は主に①「体積の概念、単位」といった知識・技能、②「体積の求め方のくふう」といった思考・判断・表現に分けられる。①では具体物なども使うなかで実感しながら習得できるようにする。②では4年時の「複合面積の求め方」などの既習学習も応用しながら体積の求め方を工夫し、発表などで表現するようにする。
評価は①では体積の意味、単位のよみ方、かき方、相互の関係や公式を利用した体積の求め方を理解し、体積や容積、複雑な形の体積を求めているか。②では公式などを使って効率的に体積を求め、その求め方を分かりやすく説明できているか、で行う。
デジタル教科書には図に自在にかき込むことができるというよさがある。本単元は立体の図をもとに学習を進めていくことになる。今回はデジタル教科書のよさをいかし、実際に図にかき込むことで考えを広げたり、工夫したりできるようにする。また説明する際にもデジタル教科書を使うことで、説明する児童だけでなく聞く児童にも分かりやすく提示できるので、そのよさを十分活用したい。
算数の授業は、単元(学習内容)に応じてTT、単純二分割、習熟度別といった授業形態で行っている。授業では単元の導入などで図やイラストを見て考えたことを発表できることが多い。5年生なので既習事項をふまえて見通しを立てることもできる。ただ、学習時に理解できてもそれを応用して問題を解くこと、また問題を解いてもそれを算数の用語を使って端的に説明することには課題がある。
5.単元の指導計画
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時 |
学習のねらい |
おもな学習内容 |
|---|---|---|
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1 |
・単元アプローチ |
・ア、イ、ウの直方体や立方体のかさを比べる。 |
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2 |
・直方体や立方体の体積を比べる方法を考える。 |
・1cm³の立方体を使って立体をつくり、個数を数える。 |
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3 |
・直方体、立方体の体積を計算で求める方法を考える。 |
・前時から計算で求める方法を考える。 |
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4 |
・複合図形の体積の求め方を考え、説明する。 |
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5 |
・複合図形の体積の求め方を考え、説明する。 |
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6 |
・大きな直方体の体積を求める。 |
・体積を表す大きな単位があることに気づく。 |
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7 |
・「m³」と「cm³」の単位の相互関係を調べる。 |
・1m³を1cm³で表す。(具体物) |
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8 |
・入れものにはいるかさの求め方を調べる。 |
・いくつかの入れものをみて体積と容積の違いを知る。(入れものの厚み) |
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9 |
・水のかさの体積の関係を調べる。 |
・かさと体積の間に関係があることを知る。 |
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10 |
【Hello!Math】 |
・ロッカー、筆箱、立体など身の回りのものの体積・容積を調べる。 |
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11 |
【Hello!Math】 |
・厚紙で容積が1Lの入れものをつくる。 |
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12 |
たしかめポイント |
6.本時の学習
本時は4年生で学習した「面積」の既習内容を活用して、複合図形の体積を求めることをねらいとする。「2つの直方体に分けて考える」「大きな直方体ととらえて、欠けた部分を引く」などの方法は面積の求積時の工夫とほぼ同じである。複合図形の中に工夫して直方体や立方体を見いだし、前時までの求積公式も使って求めるようにする。どのように図形を分けるか、どのように求めたのか、など、解決までのプロセスを式や言葉、図などを使って説明することで思考力・判断力・表現力を育てたい。
<導入>
①前時の復習…
直方体、立方体の体積の求め方(公式)の復習。
②めあてと問題を確認…
ここで立体の形を確認。
前時と違い形が入り組んでいること。
4年の「面積」でよく似た形の面積を求めたこと。
③今日のポイントを整理…
公式を使うこと。
立体の形を変えて求めてもよいこと。
④見通しを立てる…
ここでペア学習。
見通しを立てられなかった子は友だちの意見を書いてもよい。
〔子どもたちの反応〕
面積の時と同じように公式を使って求められる。
全体からないところをひく。
2つの直方体に分けてあとでたす。
体積は求められる。
⑤自力解決…
まずはデジタル教科書の画面に、どのような工夫をして体積を求めるかかき込む。
次に、その画面を見ながら、ノートに言葉や式で求める過程を書く。
それから、画面やノートを使って、「どのように求めたか」を伝え合う。
最後に「体積の求め方」を全体で共有し、振り返りを書く(まとめ)。
7.指導を終えて
デジタル教科書は、普段の授業でも使っているので、子どもたちにはなじみのあるツールである。だから、それがタブレットでも使えることを伝えると「おぉっ」と、それだけで子どもたちの興味を引き付けたようである。普段教師が映して使用しているので、見慣れているのか、立ち上げや操作も案外スムーズであった。
今回は図形なので、デジタル教科書の「いろいろとかき込める」特性をいかすことができた。ノートにかく時に色分けをするとなると、何本も色鉛筆を用意して使わなければならない。それがデジタル教科書だと、画面のなかで操作が完了するので、子どもたちはどんどんかき込むなど、意欲につながっていた。自力解決の場面では、画面を見ながらかき進めていた。
ペア学習では、「すぐにかいたり消したりできる」特性がいかされていた。自力解決の時は簡略してかき込んでいても、それでは友だちには伝わりにくいと感じるとすぐに消して丁寧にかき込むようなこともあった。また画面にかきながら「ここが3cmだから……」と説明している子どももいた。学力が高い子どもより低い子ども、よく発言する子どもより発言の苦手な子ども(ほとんど手を上げない子ども)がいきいきと説明している姿が印象的だった。
今回初めて子どもたちがデジタル教科書を使ったが、意外に操作できていたことと意欲的に取り組めていたことがとてもよかった。普段の授業でも教科書の図やそれを印刷してノートにはるなどして考えるようにしているが、苦手な子どもは取り組みにくいようだった。デジタル教科書は画質もよく、かき込みなども簡単なので、単元やねらいに応じて使うとよいと感じた。
令和3年度 広島大学附属三原小学校発 授業づくり研修会~Challenge to Creatine Lessons~(第12弾)
Webマガジンまなびと:「学び!と美術」Vol.113
Webマガジン:「学び!と美術」Vol.113 “「造形遊び」への想い~第4回:教師の関わり方と在り方” を追加しました。
「造形遊び」への想い~第4回:教師の関わり方と在り方
先日、造形遊びの授業に「補助者」として入ることがありました。久しぶりに小学生の授業に入ったので焦るし、滑るし……。その顛末から、改めて見えてきたのは、教師の関わり方と在り方でした。
1.題材について
題材は、校内の暗い場所で、懐中電灯を「何か」に当てることから始まる高学年の造形遊びです(※1)。
学習指導要領的にいえば、「場所の特徴を生かした光と影の動き、奥行きなどの造形的な特徴を理解」しながら「造形的な活動を思い付いたり、周囲の様子を考え合わせて空間を構成したりする」内容です。「友人とイメージを調整しながら共有したり、新しいイメージをつくりだしたりする」など〔共通事項〕の視点も大切なポイントです。
しかし、授業が終わってから、このようにもっともらしく学習内容を書くのは「楽」ですね……。子どもたちは、確かにそれを実践していたのですが、「補助者」である筆者の頭の中からは、そんなことは消え去っていました。目の前の状況に対応するだけで精一杯……ええ、教師なんてそんなもんです(居直り)。
2.授業の実際
前半「いくら提案しても役に立たない」
まず、子どもたちは、扇風機にライトを当て、その影に歓声をあげたり(写真1)、作品棚を照らして壁に模様を写して楽しんだりしていました(写真2)。
筆者は、そんな活動をしている子どもたちのそばに近づいて「こんな方法もあるんじゃない?」と話しかけたり、子どもたちがやったことに、もう一つ要素を加えたりします。
例えば、扇風機に光源を加えて影を多重にしてみせたり、ホワイトボードを二枚組み合わせて映る影を変化させてみたり……(※2)。でも、後ろを振り返ると、子どもはもうそこにはいないのです。
「あれ?……」
子どもたちは、すぐに場所や部屋を変えるのです。何かに光を当てるのもほんの数分で、「補助者」の提案や助言は、ほとんど空振りです。
子どもたちから相手にされない寂しさを感じつつ、「やばい……このまま終わるんじゃないか」と不安になりました。光を何かに当ててその影を楽しむだけなら、それは低学年の学習内容だからです。
中盤「子どもが助言を取り入れ始める」
写真3 しかし、心配は無用でした。40分を過ぎたあたりから、子どもの活動が少しずつ変化します。一か所にとどまって、光と影の具合を調整し始めるのです。例えば、作品棚を組み合わせてより複雑な影をつくろうとしたり、ガラス瓶がつくる影の不思議さをじっくり味わったりします(写真3)。それは、自分たちの感じたよさにこだわって活動を工夫する様子で、中学年によく見られる姿です。
筆者は、「どうせ相手にしてもらえないだろう」と思いつつも、「光を上下に動かしてごらん」と言ってみます。すると、子どもはその助言を取り入れてくれるではないですか!「左右はどう……?」。これも、やってくれます。
そうです、そうです。思い出しました。提案というのは、「子どものやっていることを後押しするような感じ」がいいのです。子どもたちは「自分のやっていること」を理解した上での助言は「聞き入れて」くれます。このあたりから、鈍っていた「授業勘(感)」が戻ってきたような感じがしました。
後半「活動が高度に展開する」
その後、活動はより複雑になっていきます。
ガラス瓶の複雑な影に興味を持った子どもは「小さいものに光を当てて、大きな異空間をつくりたい」と話しかけてきました。単に光を当てているのではなく、空間という意識を持って活動しているようです。それは光と影、空間の関係をとらえた高学年らしい概念だといえるでしょう。
そして、図書室にいってブックスタンドに光を当て始めます。筆者もブックスタンドを本棚から次々と引き抜いて、その子に提供します。ブックスタンドの影は、光を当てると動いて街のように見えたり、花のようになったりするなど、本当に異空間が生まれたようでした(写真4、5)。
その様子を見て改めて思い出したのは、造形遊びでは、あらかじめ「材料がある」わけではなく、子どもが「材料にする」のです。あらかじめ「場所がある」のではなく、学習活動の中で「場所になる」のです(※3)。「光と影の動き、奥行きなどなどの造形的な特徴」、「友人とイメージを調整しながら新しいイメージをつくりだす」などは、子どもの活動から成立する学習内容なのです。
このあたりから、筆者は、ようやく自分が学習の一部になってきた感じがしてきました。それは、何かを指導するというよりも、子どもと同調しているような感覚です。子どもと顔を見合わせたり、話をしたりするなど、一緒に遊んでいる気持ちもします。そういえば、孫と遊ぶ時もこんな感じだなあ……。
最終的に子どもたちの活動は、撮影用のタブレットに空間をつくりだしたり(写真6)、体育館のロープを使って動く光の柱を生み出したりするなど(写真7)、大人たちが予想もしなかった学習活動を展開していきます。この段階になると、「補助者」の仕事も「凄~い!」「不思議!」など称賛ばかりになります。
3.関わり方と在り方
授業を終えてみると、学習は図のように、前半は試行、中盤は工夫、後半は爆発という三つのステージで構成されていました(図)。子どもたちの活動が活性化し始めたのは、授業の2/3程度の位置で、それは経験的にも納得できます。また、子どもたちは常に「4時までだよね」「あと10分だよ!」「分かった!」など言い合っており、時間のマネジメントもしていました。時間も活動の資源として働いていたようです。
このような子どもたちの活動に対して、筆者の関わり方は、第1ステージは「打ちっ放し(※4)」、第2ステージは「後押し」、第3ステージでは「補助と称賛」です。もちろん最初からそう意識していたというよりも、あくまで振り返ってみたらそうだったという「後付け」的な話です。
当初、どこか傍観者的で焦っていた自分も、次第に子どもたちの役に立つようになって、最後には子どもと一緒に「つくりだす喜び(※5)」という美味しい果物を味わうことができました。造形遊びにおける教師の関わり方は、子どもたちの学習に同化していくことが大事なのかもしれません。喩えれば、ライブで観客と演奏者が一体になっていくような感覚です。この感覚を一度味わうと教師という仕事が辞められなくなるんですよねぇ……。
教師は手立てや補助などを「無かった」かのように語る傾向があります。あたかも子どもだけが学力を発揮して作品がつくられたように説明するのです。子どものすばらしさを伝えたいからなのか、子どもの能力を評価するのが仕事だから、あるいは今回のように同化しすぎて自分の存在が自覚できないからなのか、原因はよく分かりません。
でも、一つの学習には、教師が様々な手立てを講じている姿や、学習と同化して子どもと喜び合っている姿などが含まれています。それは、うまくいこうが、そうでなかろうが、教師の正直な在り方であり、人々が織りなす縁起的な学びの一つの貴重な側面だろうと思います。今回、久々に授業に入ってみてそのことを実感した次第です。
※1:日本文教出版『図画工作5・6上 見つめて 広げて』pp.44-45(2019)「光と場所のハーモニー」の発展的な内容です。
※2:言い訳~日頃「知識や技法の提案をおそれる必要はありません。大事なのは提案するかどうかではなく、子どもたちが主体的になっているかどうかです。」と、偉そうに助言している立場としては、当然の行為かなと。
※3:造形遊びでは、時折、教師が指定した場所をビニルシートやテープなどでつくりかえるという「絵や立体」のような展開が見られます。
※4:「打ちっ放し」という表現は、押し付けないという意味でもあります。採用してくれるかどうかは子ども次第ですから、無駄玉でもたくさん打つことは必要でしょう(※3参照)。また、子どもたちもこの時点ではいろいろ試してみることが活動の中心で、追求することが明確になっていない段階なので「後押し」も成立しにくいです。
※5:学習指導要領教科目標
図工のみかた:「The Work of Wonder」更新
今回のテーマ:算数で学んだことを広げよう(学習内容の活用)
機関誌・教育情報:算数授業のススメ VOL.3
機関誌・教育情報:「算数授業のススメ」VOL.3 “今回のテーマ:算数で学んだことを広げよう(学習内容の活用)” を追加しました。










