my実践事例:中学校 社会 地理 No.002 “日本の諸地域/中部地方(第2学年)”を追加しました。
月別アーカイブ: 2022年5月
Webマガジンまなびと:「学び!とPBL」Vol.50
Webマガジン:「学び!とPBL」Vol.50 “台風19号、こんな時だからこそ!”を追加しました。
台風19号、こんな時だからこそ!
1.進化する高フェス
図1 実行委員募集のポスター 昨年の高校生フェスティバル(高フェス)の成功体験を過信して、スタート段階で大きく出遅れてしまいましたが、遅ればせながらも動き出せば、前年の反省などを活かしたFCN(福島市を創る高校生ネットワーク)チームの動きには目を見張るものがありました。
●コアメンバーたちは、自分の高校の先生方と交渉して、実行委員募集のポスターを貼らせてもらったり、ビラを配布したりしました。「前年度の高校生フェスティバルを見て、こんなこと自分でもやりたいと思っていた」といった高校生が実行委員をやりたいと、あちこちの高校から集まってきました。特にコアメンバーの所属する高校からはまとまった数の希望者が集まり、頼もしい限りでした。
●市内高校からの参加演目も増え、高校生たちの探究活動のブースも新たに加わりました。中でも市内のラーメン店をインタビューして回ったポスター発表は圧巻でした。
●昨年同様、札幌新陽高校から参加してもらうことになり、台湾の立人高級中學の生徒からメッセージももらい、外国語のできる帰国子女の実行委員が日本語に訳してポスターを作りました。
図3 FCNロゴのオブジェ●工業高校の生徒たちは、こんなオブジェを作って会場に飾りたいと、設計図を書いてきました。予算や手間や飾り方などを総合的に考え、「FCN」のロゴを立体的なイルミネーションとして制作することになりました。前年の球体のイルミネーションを一歩前に進めた形となりました。
●市内300人の高校生に独自にアンケート調査を行い、どうして大学に進学するときに福島県を離れてしまうのか、その理由を明らかにしました。
●前年、東京の高校生たちと一緒に行ったワークショップ「高校生の社会参加についての熟議」は、今年は「10のFを実現するための作戦会議」に発展させ、すべて生徒の考えで進めることになりました。「10のF」とは、昨年ロゴを作るときに考えた、理想の福島市を形容したFから始まる10のキーワードのことです。これを実現するために、高校生は何ができるのか、というその「アクションプラン」を考える、というものです。これはかなり困難が予想されるため、事前に何度かメンバー内でリハーサルを行いました。
2.台風19号直撃!
そのようなときでした。フェスティバル直前の10月12日に上陸した台風19号が猛威を振るい、福島県内で30人の死者も出るほどの被害がもたらされました。福島市の中央部を流れる阿武隈川も氾濫し、市内でも大きな被害が出ました。
図6 洪水に飲み込まれた近隣の町 フェスティバルを開催するかどうかの判断が迫られ、急遽コアメンバーが集まり議論しました。その結果、このようなときだからこそむしろ若者ががんばっている姿を市民に見せることが大切、実行委員から復旧ボランティアを派遣し、募金活動も行うことで理解してもらうということになりました。「できない理由を並べ立てるのではなく、どうしたらできるようになるか知恵を絞る」という東北スクールの教訓がここでも活かされました。高フェスの会場には次のようなメッセージを掲げることになりました。
この度台風19号によって被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
10月12日に関東・東北地方を中心に、台風19号が多大なる被害を及ぼしました。この台風で亡くなった人は、福島県で30人、宮城県で19人、神奈川県で14人、栃木県と群馬県でそれぞれ4人、長野県で3人、岩手県、茨城県、埼玉県でそれぞれ2人、東京都、千葉県、静岡県、兵庫県でそれぞれ1人となっています。(……)
いまだ完全に復旧しているところは少なく、ライフラインや住宅浸水や交通機関に被害が残っているところは多いです。そんな中でこの「福島市高校生フェスティバル」を開いていいのかどうか、私たちは真剣に議論しました。その結果、むしろこんな時だからこそ、私たち高校生の若く、力強いパワーで1人でも多くの人に元気を与えたい!という強い思いで、開催を決断しました。
図7 高フェス中止か、決行か 今月20日、私たちのメンバーが福島市でも被害があった、郷野目に災害ボランティアに行きました。1週間以上経つ今でも、川から流れてきた泥が残っているところ、浸水した家がそのままのところがたくさん残っていました。
ボランティアには、なんといっても体力が必要だということを実感しました。何度はいてもなくならない泥には本当に心が折れそうでした。
このボランティアを通し3つのことを学びました。
①他人事ではなく自分事に捉えるべきということ。(……)自分には何ができるか考え、行動に移すことが大切です。年齢に関係なく、今ここにいるあなたが動き出すことで、同時に動かされる人が必ずいることでしょう。その小さな輪が広がればやがて大きな輪となり、それは大きなパワーとなります。
②備えあれば憂いなしであるということ。(……)きっと今回の災害は、3.11の経験から、各家庭で非常持ち出し袋の準備など長期的な準備、お風呂に水を貯めるなどの短期間でできた準備ができた人は多かったのではないでしょうか。(……)
③1人1人が回りでどのような被害を受けているのか知るということ。(……)
2023年度新卒採用募集のお知らせ
高等学校 情報:「やってみたくなる情報Ⅰの授業」公開
高等学校 情報:3名の先生による「情報Ⅰ」の授業動画「やってみたくなる情報Ⅰの授業」を公開しました。
令和5年度新版 高等学校教科書「高校生の美術2」:評価規準例追加
高等学校 美術/工芸:令和5年度新版教科書「高校生の美術2」の資料ダウンロードに「題材の目標と評価規準(例)」を追加しました。
図工のみかた:「図工のあるまち」更新
図画工作科ブログ「図工のみかた」:「図工のあるまち」第二十三回 “放課後の学校クラブ 第9回 「妖界~あやかしの世界(まち)へようこそ~」の発表会”
を追加しました。
第5回「樫尾俊雄発明アイディアコンテスト」作品募集を開始
第5回「樫尾俊雄発明アイディアコンテスト」作品募集を開始(ICT教育ニュース)
お役立ちツール:「KOMA KOMA × 日文」更新
お役立ちツール:「コマ撮りアニメーション制作アプリ『KOMA KOMA × 日文』」
のアプリを更新しました。
ワン・セカンド 永遠の24フレーム
© Huanxi Media Group Limited
「ニュー・シネマ・パラダイス」をはじめ、映画への愛を語った映画は、数多く作られているが、「ワン・セカンド 永遠の24フレーム」(ツイン配給)は、中国の巨匠、チャン・イーモウ監督が、限りなく愛する映画への熱い想いを語りかける。
タイトルの「ワン・セカンド」は、1秒のことである。サブタイトルの「24フレーム」は、映画の1秒間は、フィルムのコマにして24フレームあることを意味している。
舞台は1969年ころの中国。文化大革命の真っただ中、中国の西北部にある強制労働所を脱走した男(チャン・イー)が、砂漠を歩いている。
男は、強制労働に従事することになり、妻と別れ、娘とも疎遠になる。男は、娘の姿が、あるニュース映画に1秒間だけ写っていたことを知り、その映画を見たいと思う。
ただそれだけのために、男は強制労働所を脱走し、娘の出ているニュース映画が、どこで上映されるかを探し続けている。
男はやっと、ある小さな村で、ニュース映画が上映されることをつきとめる。
ところが、娘の出ているはずのニュース映画のフィルムを、子ども(リウ・ハオツン)が盗むところを男は目撃する。その子どもは、まだ幼い女の子で、弟のために、どうしても映画のフィルムが必要なことが分かってくる。女の子には名前はなく、亡くなった父親リウの娘だったことから、ただ「リウの娘」と呼ばれていることも明らかになる。
© Huanxi Media Group Limited リウの娘から取り戻されたフィルムは、上映する村に運ばれるが、なんと運搬係の不手際で、ケースからはみ出した大量のフィルムは、泥にまみれて、汚れてしまう。なんと、男の探していたフィルムも、この中に含まれている。
村の映画館の映写技師で責任者でもあるファン(ファン・ウェイ)は、映画を早く見たがっている村民たちを説得して、フィルムの洗浄にとりかかる。
娘の映像を見たいだけの男もまた、村人たちと共に、この洗浄作業を手伝うことになる。
村の映画館は、村民たちの数少ない娯楽を提供している貴重な場である。映画上映は、年に数回、あるかないかの一大イベントなのだ。この日も、ニュース映画だけでなく、劇映画の「英雄子女」が上映される予定である。
そんな一地域の事情や、映画のフィルムをめぐる登場人物たちのそれぞれの事情が、少しずつ露わになっていく。
老獪そのものの作劇術である。チャン・イーモウは、多くの傑作を撮り、北京で開催された夏、冬の五輪の演出でも有名である。
そのチャン・イーモウが、自らの多くの経験を辿るような映画を撮りたいと思うのももっともなこと。そして、この「ワン・セカンド」で、実現してみせた。
映画は、教育にも似て、学習にもなるが、反面、洗脳の道具になる媒体でもある。国威高揚にも利用される。だから、映画を見る側は、その映画がどんな背景で作られ、なにを訴えたいかを理解することが重要である。
© Huanxi Media Group Limited 「ワン・セカンド」もまた、そもそも文化大革命がどのような事件だったかを理解する必要があるだろう。多くの文献があるから、各自、学習されたい。
「ワン・セカンド」では、娘の姿をひと目でも見たいと願う男や、辛い過去を抱える映写技師ファン、弟のために奔走するリウの娘の、それぞれの背景が巧みに編集されて表現される。
チャン・イーモウは、中国という国への批判を忘れたとも言う人もいるが、このほどの映画について、こう述べている。「我々には夢があり、それを追い求めていくことで、今日の困難は困難として、明日はより良くなると信じることができる。人と映画の関係性や映写技師の上映会の日の興奮や人には言えない苦悩を通して、こういったことを伝えられると考えた。本作は映画の物語であり、物語や登場人物たちを通して、人の心情を表現したいと思った」。多くの映画を撮り続けている監督自身の、映画への並々ならぬ愛が伝わってくるではないか。
圧巻は、みんなでフィルムの洗浄をするシーンだろうか。すべて、チャン・イーモウの経験に基づいているそうだ。
「ニュー・シネマ・パラダイス」の成人したトトが、ラストシーンで映像を見続けるように、「ワン・セカンド」の男もまた、娘の24フレーム、たった1秒間を見続けることになる。
映画の持つ多くの意味を、改めて考えさせてくれる。これは、映画への愛に満ちた、チャン・イーモウの力作だろう。
2022年5月20日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ
ほか全国ロードショー
■『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』公式Webサイト
監督・脚本:チャン・イ―モウ 『妻への家路』
出演:チャン・イー 『オペレーション:レッド・シー』、リウ・ハオツン、ファン・ウェイ 『愛しの故郷』
2020年/中国/中国語/103分/シネスコ/原題:一秒钟/字幕翻訳:神部明世
配給:ツイン


