「小学校 道徳」カテゴリーアーカイブ
実践から授業改善のポイント(2)「通学路」(第5学年)
実践から授業改善のポイント(1)「足りない気持ちは何だろう」(第3学年)
板書の工夫とポイント(第4~6学年)
1 はじめに
板書には児童の思考の流れが表れており、見易く、分かり易くすることは、全教科領域を問わず共通の課題と言えよう。板書を写真に収めることで、授業後、自己の実践について振り返ることができる。また、周りの先生方へ参考教材として活用することもできる。
今回は、「特別の教科 道徳」の授業での板書の工夫とポイントについて、その一部をご紹介したい。
2 板書記録
(1)右から左へ
●工夫した点
右から左へ、教材の流れに沿って登場人物の心情を考え記した、自分自身にとって基本となる板書構成である。
●ポイント
今回は中心発問(一番左側)において意見を左右に分類した。また、中心発問の場面絵だけB4サイズで提示し、他はA4サイズにしたが、後方からは小さくて見えにくいという声も挙がった。
(2)上下にわける
●工夫した点
上下に分けた。上は第一発問と中心発問の心情を考え、下は第二発問の葛藤場面を、名札を貼ることで視覚化した。青色か黄色かの二択ではなく、黄色寄りだけど青色もあるという気持ちを表現させることで、対話につなげる。
●ポイント
視覚化することで、友達の考えを聞いてみたいという児童の意欲につなげることができる。教師の意図的な指名も効果的に取り入れたい。
(3)左右にわける
●工夫した点
上下に分けた。上は第一発問と中心発問の心情を考え、下は第二発問の葛藤場面を、名札を貼ることで視覚化した。青色か黄色かの二択ではなく、黄色寄りだけど青色もあるという気持ちを表現させることで、対話につなげる。
●ポイント
中心発問は男の子の前で手品を披露している場面である。おもいやりではなく、誠実について考えさせる授業にしたい。
(4)高さを変える
●工夫した点
場面絵の高さ。主人公一郎の、すみ子への不満が無くなっていくことを、場面絵を下げることで表現した。
●ポイント
児童は、同じ学級にいるという設定で各場面の心情を考えた。すみ子のよさを様々な視点からおさえたい。
3 おわりに
「特別の教科 道徳」の板書は、児童がノートに書き写すものではなく、児童の思考を整理し、考えを広げたり深めたりできるようにするという大きな役割がある。今回紹介したほかにもさまざまな構造の板書があるだろう。どのような授業展開を構想するか、教師が明確な意図を持って、児童がより深く考え、話し合えるような板書計画を考えることはとても重要である。授業を積み重ねるなかで、どのような板書が効果的であったか、今後も板書の記録を残し分析しながら、工夫と反省を繰り返したい。
道徳科における魅力ある教材開発の実践② ~より効果的な外部講師の活用を目指して~(第6学年)
1.はじめに
前号の実践では、外部講師を招き、道徳科と学校行事の関連付けについて考察しました。そこで教材開発を含めた道徳科の授業と学校行事を関連させることは、道徳性の育成にとって、非常に効果的であることがわかりました。今回は、第2弾として、リオパラリンピック日本代表銅メダリスト(陸上男子400mリレー)である、多川知希選手をお招きして行った実践事例を紹介します。
2.教材について
本教材は、リオデジャネイロパラリンピック日本代表として、陸上男子400mリレーで銅メダルを獲得した、多川知希選手を取り上げています。生まれつき右前腕部欠損という障害がある多川選手が、陸上競技と出会い、さまざまな困難を乗り越えながらパラリンピックで銅メダルを獲得するまでの姿を描いた自作教材です。
5校時の道徳科の授業は、開発した教材と、多川さんら日本代表が銅メダルを獲得したリオパラリンピックの映像も導入に使いながら授業を行いました。事前に多川選手と十分に内容を打ち合わせることで、ねらいに即した展開となり、児童の深い学びを実現することができたと感じます。
そして、6校時には多川さんから直接お話しを聞きました。多川さんの力強い言葉に、児童も参観された保護者も聞き入っていました。事後に児童が書いたお礼状からは、児童が自分の目標について考えを広げたり、深めたりした様子を読み取ることができました。
3.実践報告
(1)主題名
「夢への挑戦」 A[希望と勇気、努力と強い意志]
(2)本時のねらい
多川知希選手の生き方や活躍に触れることによって、困難にあってもくじけず、目標に向かって努力しようとする心情を育てる。
(3)展開例
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学習活動 |
◇指導上の留意点 ☆評価 |
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導 |
1 映像を見て、教材に興味をもつ。 ○多川選手の姿から、「目標に向かって努力すること」について考えましょう。 |
◇多川選手の写真や映像を見せ、児童の教材への関心を高める。また、道徳的価値を提示することで、授業のねらいを明確にする。 |
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◎多川選手は、どのような気持ちから「夢への挑戦」を続けているのでしょうか。 【中心となる発問】 ・応援してくれる人々を喜ばせたい。 |
◇悔しい思いをした多川選手が、もう一度新たな目標に向かって努力を始めた心情に共感させ、困難にもめげずに目標を持って努力することの大切さに気付かせる。 |
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3 今までの自分自身の生活を振り返り、ねらいとする道徳的価値について考えを深める。 ○自分の夢について考えてみましょう。どのような努力が必要でしょうか。 |
◇本時の学習を振り返り、ねらいとする道徳的価値から外れないようにする。 |
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終 |
4 教師の説話を聞く。 |
◇「困難にあってもくじけず、目標に向かって努力する」ことのすばらしさに気付かせる。 |
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道徳科における魅力ある教材開発の実践① ~道徳科授業と学校行事の関連付け~(第6学年)
1.はじめに
道徳授業地区公開講座や公開授業などで,外部講師を招いた講演会や実技体験などを,学校行事として開催することがあります。いよいよ2年後に迫った「東京2020 オリンピック・パラリンピック」に向けて,各校でもオリンピック教育の一環として,スポーツ選手をお招きする機会が増えているのではないでしょうか。オリンピック・パラリンピックメダリストをはじめとするスポーツ選手をお招きし,お話を伺ったり演技などを実際に見させていただいたりすることは,児童にとって大変貴重な経験と言えます。その貴重な経験を,その時間限りのものとせず,児童にとってより効果的なものにするために,道徳科授業との関連付けができないか。その可能性を探りました。
文部科学省『小学校学習指導要領』(平成29年3月)の第3章「特別の教科 道徳」には,「児童の発達の段階や特性,地域の実情等を考慮し,多様な教材の活用に努めること。とくに,生命の尊厳,自然,伝統と文化,先人の伝記,スポーツ,情報化への対応等の現代的な課題などを題材とし,児童が問題意識をもって多面的・多角的に考えたり,感動を覚えたりするような充実した教材の開発や活用を行うこと。」(第3 指導計画の作成と内容の取扱い 3(1))との記述があります。今回は,これらを根拠として開発した教材を活用した道徳科授業実践と,外部講師を招いた学校行事との関連実践報告です。
2.教材について
本教材は,アンプティサッカー(上肢または下肢を切断した障害のある選手がプレーするサッカー競技)の普及活動に取り組む,古城暁博(こじょうあきひろ)さんを取り上げた自作教材です。1983年に沖縄県で生まれた古城さんは,5のときに交通事故で右ひざから下を切断する手術を受けました。サッカーとの出合いから挫折,そしてアンプティサッカーの普及活動に取り組む現在の古城さんの「よりよく生きようとする」強さや気高さに気付かせる内容となっています。
→教材全文はこちら(PDFファイル:146KB)
3.考察
5校時に,本教材を使った道徳科授業を実施し,6校時に,学校行事として古城さんご本人からお話を伺ったり,アンプティサッカーの実技体験をさせてもらったりしました。授業後の体験とあって,子供たちはいつも以上に生き生きとした姿を見せてくれました。年間指導計画に基づく,計画的な指導の必要性は言うまでもありませんが,今回の実践で,道徳科と学校行事の関連付けが非常に効果的であることが分かりました。教材開発を含めた道徳科授業と学校行事の関連には大きな可能性が秘められています。今後も,より深い学びとなる道徳科授業実践を行っていきたいと思います。
展開例
○主題名 自分らしく生きる D「よりよく生きる喜び」
○教材名 アンプティサッカーとともに生きる(自作教材)
○ねらい
よりよく生きようとする古城暁博さんの強さや気高さを理解し,自らもよりよく生きていこうとする心情を育てる。
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学習活動(◎中心発問,○主な発問, |
◇指導上の留意点 ☆評価 |
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|---|---|---|
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導 |
1 古城暁博さんについて知り,「自分らしく,よりよい生き方」とはどんな生き方なのかを考える。 |
◇古城暁博さんの写真や映像を見せ,児童の教材への関心を高める。また,道徳的価値を提示することで,授業のねらいを明確にする。 |
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◎古城さんのどんなところが「自分らしく,よりよい生き方」だと思いますか。 |
◇導入での発問や,本時の学習を振り返り,ねらいとする道徳的価値から外れないようにす |
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3 今までの自分自身の生活を振り返り, ねらいとする道徳的価値について考えを深める。 |
◇スポーツ選手としてではなく,古城さんの強さや気高さといった生き方そのものに焦点を |
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終 |
4 教師の説話を聞く。 |
◇身近にも「自分らしく,よりよい生き方,誇りある生き方」をしている人がいることに気付かせる。 |
8.板書計画
道徳ことはじめ 第10号(学年共通)
今回のテーマは、「評価をどのようにやっていけばいいのか」についてです!
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日頃の道徳科の授業の中で評価をどのようにしていけばいいのでしょうか? |
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前号の「道徳科の評価の目的」「評価の基本方針」を復習してから、考えていきましょう。 |
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「道徳科の評価の目的」 授業のねらいに即して、児童の「学習状況」や「成長の様子」を把握し、それを児童に確かめさせたり、それをもとに教師自らの指導を評価したりして、結果的に指導方法の改善に努めることが目的である。 |
「易しく、深く、面白い 道徳科学習指導案作成入門」(後藤忠先生著)より引用
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◇評価の基本方針 |
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上記の下線部分を考えても、まずは継続的に児童の実態を把握することが一番重要になってきます。また、評価は記述式であることから、子どもの成長を具体的に把握していないと記述するのは難しいことが分かります。 |
平成28年度に私は、通信簿の各学期の所見欄に児童一人一人の「道徳の時間の様子」を書きました。1学期は何とか書けるのですが、毎学期となるとかなり苦戦しました。そこで思ったことが3つあります。
1つは、ねらいをしっかりもって授業をすることです。そうしないと、授業そのものが迷走となり、評価どころの問題ではなくなってしまうことがありました。
2つ目は、振り返りでのワークシートをファイリングしておくことです。これはとても有効です。しかし、毎時間書かせることができない場合もありました。→道徳ノートの活用が効果的です。(別掲)
3つ目は、児童の実態を常につかむ努力をすることです。このことは評価する上で最も重要ですが、授業の展開を考える上も、とても大切です。
4つ目は、1時間の中で全員の評価を行うことは無理だと理解しておくことです。評価の基本方針に「個々の内容項目ごとの評価ではないこと」とあります。1時間の中で着目して見ていく児童3~4人を決め、1年間の中で全員の評価が複数回できるようにしていく工夫をすればよいと考えます。
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児童の実態をつかむにはどうしたらよいかを考えてみましょう。 |
平成28年度の反省を踏まえ、私が今実践していることを紹介します。年間指導計画をもとに1学期に行う「内容項目」についてアンケートをとりました。
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☆これは、ありのままの自分をみつめてみるシートです。今の素直な気持ちを書いてください。 |
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ここには、5年生の修了式に「こんな自分になっていたい」と思うことを自由に書かせました。 |
このアンケートは道徳的諸価値の理解(価値理解、人間理解)に関する実態把握のためのものです。自分に甘い子や厳しい子がいるので、回答は「目安」としてみています。回答は、3択か4択にし、○をつけるものと、内容項目によっては、記述式にしてあるものがあります。この回答は、名簿等を活用し、一覧にしておくと、授業を作る上でも、とても役に立ちます。このアンケートをもとに、授業で意図的に指名したり、児童の発言や表情に特に注目したりすることでその児童の道徳的諸価値の理解の把握に生かすことができます。
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自己を見つめるワークシートや道徳ノートの活用も評価に有効です! |
道徳科の授業があった日に自己を見つめるワークシートとは別に、道徳ノートの記入の宿題を出しています。私が使っている道徳ノートは、1回分が5行程度の罫線を引いた枠の中に、その日の道徳の授業について思ったこと、感じたこと、考えたことを自由に書かせています。そこには教材についての思いや主題に対して思ったこと、授業の時の気持ちなどが書いていて、子どもの素直な思いを知ることができます。
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では、「学習状況」や「成長の様子」をどのように書けばよいか、参考文例を見てみましょう。 |
参考:「易しく、深く、面白い 道徳科学習指導案作成入門」(後藤忠先生著)
◇評価の観点
(1)道徳的諸価値の理解(価値理解、人間理解、他者理解)に関して
【学習状況の評価……1年生 A節度・節制「かぼちゃのつる」】
・まわりの人がどんな気持ちで注意をしているか、友達の考えを聞いて、「そうか」とつぶやいた。自分の考えを広げ、価値の理解を深めることができた。
指導要録等の記入例(「成長の様子」の評価)
・友達の考えに頷いたり、つぶやいたりする姿が多くなり、価値についての理解を深められるようになった。
(2)自己を見つめるに関して
【学習状況の評価……5年生 B友情・信頼「友のしょうぞう画」】
・「ぼくは、友達の気持ちを深く考えないで『たぶん、こうだろう。』と勝手に思ってしまうところがある。」と主人公に自我関与して考えることができた。
指導要録等の記入例(「成長の様子」の評価)
・登場人物に自我関与して、自分の関わりで考え、自分自身の今までの行動について振り返り、自己を見つめることができた。
(3)物事を多面的・多角的に考えるに関して
【学習状況の評価……5年生 A正直 誠実「手品師」】
・手品師が友達の電話が来て、「大劇場に行くか」「男の子との約束を守るか」で迷っている場面で、手品師は、男の子との約束を守ると考えたが、他の児童の「夢だった大劇場に行く」という意見にも耳を傾け、真剣に考えていた。
指導要録等の記入例(「成長の様子」の評価)
・判断の根拠は人によって違うことに気付くなど、多面的・多角的に考えるよさを感じていた。
(4)自己の生き方についての考えを深めるに関して
【学習状況の評価……3年生 C家族愛、家庭生活の充実「ブラッドレーの請求書」】
・「今までは面倒だなと思って家の仕事をしていたが、これからは大好きな家族のためにと思って仕事をしていきたい。」と自己の生き方についての考えを深めていた。
指導要録等の記入例(「成長の様子」の評価)
・登場人物に自我関与して、今までの自分を振り返って考えていく中で、自己の生き方について考えを深めていた。
(5)授業への関心・意欲・態度に関して
指導要録等の記入例(「成長の様子」の評価)
・友達の考えに真剣に耳を傾け、自分にはない考え方に出会う学習を楽しみにする姿があった。
(6)学習課題に対する思考・判断・表現に関して
指導要録等の記入例(「成長の様子」の評価)
・友達の話をよく聞き、共感するとうなずく姿が多く見られた。対話的な学びの中で価値についての理解を深めていた。
道徳ことはじめ 第9号(学年共通)
今回のテーマは、「評価をどうするの?」についてです!
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いよいよ、平成30年度から、「特別の教科 道徳」は本格的にスタートしますが、評価はどうしたらいいのでしょうか? |
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こういう質問をたくさん受けるようになりました。 |
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まず、「評価」とは何か、そして、「道徳教育における評価」とは何かを考えていきましょう。 |
「教育における評価は常に指導に生かされ、結果的に児童の成長につながるものでなければならない」というのが 教育のすべてに共通する評価の意義 です。

道徳教育における評価の意義 ……児童の人格形成にかかわる重要な評価
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道徳教育の評価は、教師が児童を共感的に理解し、児童の人格形成を見守り、児童自身が自己のよりよい生き方を求めていく努力を認め、それを勇気付け、伸ばすところにその意義がある。 |
「易しく、深く、面白い 道徳科学習指導案作成入門」(後藤忠先生著)P.20より引用
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では、「道徳科の評価の目的」は……? |
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授業のねらいに即して、児童の「学習状況」や「成長の様子」を把握し、それを児童に確かめさせたり、それをもとに教師自らの指導を評価したりして、結果的に指導方法の改善に努めることが目的である。 |
前掲書より引用
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以上のようなことを考えると、今まで以上に、担任が、児童の実態をしっかり把握したうえで、授業のねらいを立て、児童の実態に合った教材を選び、授業を展開することが重要になってくると考えます。 |
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道徳科における児童の実態把握となると、いろいろ難しいと思うのですが……。 |
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「教育は児童理解に始まり、児童理解に終わる」……児童理解に終わりはない 児童理解は目に見える表面的な理解にとどまるものではありません。(中略) |
前掲書P.6より引用
心の中は、見えません。また、自分の心の中を見せないこともできるし、自分の心をごまかして繕うこともできます。また、自分ではそう思っていなくても、先生が期待しているような答えを言うこともあります。また、いろいろな思いがあっても、人前で話すことや、自分の思いを言葉に表すのが苦手で、なかなか人に伝えるのも難しい児童もいます。
よって、道徳科の授業の中で、「たくさん発言している」=「よく考えている」とも一概には言えないし、「挙手をぜんぜんしない」=「何も考えていない」とも言えないのです。
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表面的な児童の態度で、教師が勝手に早合点して、児童を理解したと思ってはだめですね。一人一人の児童の姿を道徳科の時間だけで評価するのではなく、常によく実態を把握して理解することが大切ですね。 |
ですから、評価に当たっては、評価のための評価にならないことに留意し、計画性をもって無理のない評価をコツコツと重ね、 評価材を蓄積していくことが大事 です。
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◇評価の基本方針 ◇評価の観点(「学習状況」や「成長の様子」) ◇評価方法 *具体的かつ継続的に実態の把握に努めることが大切 |
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私も今年は、さらに児童理解を深め、児童の実態をしっかり把握して授業をしていこうと思っています。評価についても工夫しながらやっていきたいと思っています。 |
道徳ことはじめ 第8号(学年共通)
今回のテーマ①は、「道徳に対する保護者の関心」についてです!
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いよいよ、平成30年度から、「特別の教科 道徳」として、本格的にスタートしますが、保護者はどのくらい関心があるのかしら? |
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道徳授業地区公開講座には、どのくらい保護者の方は参加していますか? |
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今回の改正は、いじめの問題への対応の充実や発達の段階をより一層踏まえた体系的なものとする観点から内容の改善をしているので、保護者の関心はだんだん増えてくると思われます。 |
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学校だけが道徳教育を充実させていっても、その場限りになってしまいます。学校で行っている道徳教育を家庭にもどんどん発信していくことが大切になってくると思われます。 |
今回のテーマ②は、「地域教材を作ってみませんか」についてです!
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地域教材を使って、道徳で「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」(郷土愛)の内容項目で授業をしてみてはいかがですか。 |
児童の身近なものを教材として使うことにより、児童は考えやすくなり、考えを深めることができたりします。私は学区内の和菓子屋さんの方と何気ない会話の中から、「これ、使える!」と思って、取材をして作りました。作ったのを見ていただき、了承を得て、授業をしました。
今回のテーマ③は、「おすすめの教材」についてです!
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「おすすめの教材は、ありませんか?」と聞かれることがあります。下記の教材を紹介します。参考にしてください。 |
【低学年】
・かぼちゃのつる A【節度、節制】
・きつねとぶどう C【家族愛、家庭生活の充実】
・ゆっきとやっち B【友情、信頼】
・ハムスターの赤ちゃん D【生命の尊さ】
・にわのことり B【友情、信頼】
・がんばれ車椅子のうさぎ ぴょんた D【自然愛護】
・金色のクレヨン A【正直、誠実】
・およげないりすさん B【友情、信頼】
・こころはっぱ B【友情、信頼】
・ぽんたとかんた A【善悪の判断、自律、自由と責任】
・はしのうえのおおかみ B【親切、思いやり】
・グミの木とことり B【親切、思いやり】
・黄色いベンチ C【規則の尊重】
・こぐまのラッパ A【希望と勇気、努力と強い意志】
【中学年】
・たまちゃん、だいすき B【友情、信頼】
・窓ガラスと魚 A【正直、誠実】
・新次の将棋 A【正直、誠実】
・雨のバス停留所で C【規則の尊重】
・ひきがえるとロバ D【生命の尊さ】
・花さき山 D【感動、畏敬の念】
・絵はがきと切手 B【友情、信頼】
・よわむし太郎 A【希望と勇気、努力と強い意志】
・ことばのまほう B【礼儀】
・いのりの手 B【友情、信頼】
・貝がら B【友情、信頼】
・人間愛の金メダル C【生命の尊さ】
・木の中にバットが見える C【勤労】
・いのちの祭り D【生命の尊さ】
・リフティング100回 A【個性の伸長】
・ぼくの生まれた日 C【家族愛、家庭生活の充実】
【高学年】
・くずれ落ちた段ボール箱 B【親切、思いやり】
・銀のしょく台 B【相互理解、寛容】
・友の肖像画 B【友情、信頼】
・どこかでだれかが見ていてくれる C【集団生活の充実】
・手品師 A【正直、誠実】
・先着順採用 C【公正、公平、社会正義】
・ぼくのお姉さん C【家族愛、家庭生活の充実】
・ぼくの名前よんで C【家族愛、家庭生活の充実】
・青の洞門 B【相互理解、寛容】
・見送られた二十球 A【正直、誠実】
・ほんとうのことだから A【善悪の判断、自律、自由と責任】
・襟裳岬の春 C【伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度】
・うばわれた自由 A【善悪の判断、自律、自由と責任】
・江戸しぐさ B【礼儀】
ないた赤おに B【友情、信頼】は、学年を問わず使えると思います。
上記は、読み物教材です。NHK「道徳ドキュメント」などで探していただくと結構いいものがあります。6年生におすすめなのは、「あやちゃんの卒業式」B【友情、信頼】です。
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他にも、絵本、新聞記事など、教材となるものがたくさんあります。ぜひ、「これは!」と思ったものでやってみてくださいね。 |
道徳ことはじめ 第7号(学年共通)
今回のテーマは、「道徳って難しい?」についてです!
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「特別の教科 道徳」の完全実施(小学校平成30年度、中学校平成31年度)も目前!! |
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つい、難しいと感じてしまうことで、立ち止まってしまう。 |
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無理もないです! |
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まだまだ分かっていないのに、考える道徳、議論する道徳、問題解決的な学習、体験的な学習など次から次へ……ついていけない。 |
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ここで、重要なのは、「何を」「何のために」ということが大切になってきます。 |
【考える道徳とは……】
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よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため、道徳的諸価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考え、自分の生き方についての考えを深める学習を通して、道徳的判断力、心情、実践意欲と態度を育てる。 (「特別の教科 道徳」の「第1 目標」から) |
自己を見つめさせ、自分の生き方について考えさせる

「道徳的な課題」を児童一人一人が自分自身の問題として考え向き合うようにさせる。
POINT! 「教材を」「自分自身を見つめさせるために」使います!
(何を) (何のために)
POINT!
「教材を」(何を)
「自分自身を見つめさせるために」(何のために)
使います!
児童の経験や体験は、一人一人違います。したがって、道徳科の時間にねらいである道徳的諸価値について皆が共通に考え合うには、同じ教材という土俵が必要になります。また、同時に教材は児童の心を映し出す鏡となり、児童は教材の主人公などに自我関与をしながら、自分自身の問題を考えているわけです。
【議論する道徳とは……】
POINT! 「物事を多面的・多角的に考えるために」「話合いを」します!
(何のために) (何を)
POINT!
「物事を多面的・多角的に考えるために」(何のために)
「話合いを」(何を)
します!
物事を多面的に多角的に考えるには、児童一人一人が多様に考えることが必要となります。多様な意見をださせるためには、安心して意見を出させる環境(学級経営)が必要になります。また、「議論」が「討論」になってしまっては、せっかく児童が発言した意見をつぶし合うようなことになったり、影響力の強い子だけの意見で話合いが進んだりするようなことになれば、多様な意見は出にくくなります。友達の意見を認め合いながら対話的・会話的に話合えるようにすることに留意する必要があります。
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ここで、確認です!! |
【問題解決的な学習とは……】
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道徳科における問題解決的な学習とは、ねらいとする道徳的諸価値について自己を見つめ、これからの生き方に生かしていくことを見通しながら、実現するための問題を見付け、どうしてそのような問題が生まれるのかを調べたり、他者の考え方や感じ方を確かめたりと物事を多面的・多角的に考えながら、課題解決に向けて話し合うことである。 (「特別の教科 道徳」 解説編より) |
ねらいとする道徳的諸価値について自己を見つめていく中で、「分かっていてもできない」「そうしたいんだけどできない」という人間の弱さがあり、実現するには難しい問題について一人一人が考えていくことが大事になってきます。それだけに以下のことをよく理解しておく必要があります。
| 「問題解決的な学習をするために」 | 「児童の発達の段階や特性等を考慮することを理解して行う」 「指導のねらいに即しているかを考える」 「道徳科の特質を生かすことに効果があると判断した場合に限られてくることを理解しておくこと」 |
| (何のため) | (何を) |
「問題解決的な学習をするために」
(何のため)
「児童の発達の段階や特性等を考慮することを理解して行う」
「指導のねらいに即しているかを考える」
「道徳科の特質を生かすことに効果があると判断した場合に限られてくることを理解しておくこと」
(何を)
*そして、発問の工夫がもちろん大切になってきます。安易に「なぜ」「どうして」を使えば、問題解決的な学習であるということではありません。あくまでも自己をみつめ、一人一人の道徳的価値に対することに対して考えるということですから、一番大切なのは、しっかり「主題について自己を見つめさせて考えさせる」ことが大切です。
【体験的な学習とは……】
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単に体験的行為や活動をそのものを目的として行うのではなく、授業の中に取り入れ、体験的な行為や活動を通じて学んだ内容から道徳的な価値の意義などについて考えを深めるようにすることが重要である。 (「特別の教科 道徳」 解説編より) |
ただ単なるスキル学習ではなく、体験的な行為や活動を通じて学んだ内容から道徳的な価値の意義などについて考えを深めることが大切であることを忘れないようにしましょう。
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「何のために」どのような指導法が適切かは、児童の実態と教材によって違ってきます。あくまでも「学びの主体は子ども自身」ということを頭に入れて授業づくりを考えましょう。 |












