「江戸時代を生きた人々」 江戸時代の文化・学問(第6学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

「江戸時代を生きた人々」 江戸時代の文化・学問

2.目 標

○態度
 江戸時代には,歌舞伎や浄瑠璃,俳句や浮世絵などの町人を中心とした文化や国学や蘭学といった学問が広がったことに興味・関心を持ち進んで調べようとする。

○理解
 
江戸時代には,歌舞伎や浄瑠璃,俳句や浮世絵などの町人を中心とした文化が広まったこと,また,国学や蘭学といった学問が広がったことを理解する。

○能力
 
教科書や資料集,その他の資料を活用して,江戸時代の文化や,学問について調べ,分かりやすく表現することができる。

3.評価規準

○関心・意欲・態度
 江戸時代に広がった町人を中心とした文化や学問について,興味を持って意欲的に調べている。

○思考・判断・表現
 江戸時代の文化や学問の広がりについて,具体的な人物と結びつけて考え,効果的に表現している。また,平和で安定した世の中になったこととつなげて考えている。

○観察・資料活用
 教科書や資料集,出島の見学などを通して必要な資料を集め,効果的に活用している。

○知識・理解
 歌舞伎や浮世絵,国学や蘭学といった江戸時代の文化や学問について,具体的な人物と結びつけて理解している。

4.本単元の指導にあたって

 江戸時代は,戦乱が終わり,平和で安定した世の中へと変わっていった時代である。こうした社会を背景に,商人や町人が力をつけてきて文化の担い手となっていく。本単元では,歌舞伎や浮世絵などの文化,国学や蘭学といった学問を具体的に調べることを通して,町人の文化が栄え新しい学問がおこったことが分かるようにすることをねらいとしている。
 本単元の指導に当たっては,まず,歌舞伎や浮世絵などを映像資料で提示する。歌舞伎や浮世絵について知っている子どもも少なからずいると思う。次に,解体新書の解剖図や伊能忠敬の地図を提示し,その正確さに驚きを持たせたい。そして,学習問題へとつなげていく。調べる段階では,総合的な学習の時間と関連させて,鎖国時代西洋への唯一の窓口であった出島の見学を取り入れる出島を具体的に調べることを通して興味関心を高め,実感を伴った理解へとつなげていきたい。また,蘭学が長崎を中心に広がっていったことを知ることは,郷土への理解と愛情を深める上で、意義深いものであると考える。まとめの段階では,これまで調べてきたことをもとに,江戸時代の文化と学問について文章でまとめる活動を仕組むことで,言語活動をとおして,自分の考えをまとめることができるようにしていきたい。

5.単元の指導計画

学習のねらい

子どもの活動と内容

評価規準の具体例

歌舞伎や浮世絵,解体新書や伊能図を見て、学習問題を設定する。

歌舞伎のビデオを見る。
・テレビで見たことがある。
・今も,続いている。

浮世絵を見て,版画であることを知る。
・とてもきれい。
・版画と知って,びっくりした。

解体新書の解剖図や伊能図を見る。
・とても正確だ。
・どうやって,作ったのだろう。

(関)
江戸時代の文化や学問について,関心を持ち,意欲的に発言したり,考えたりしている。

江戸時代には,どんな人たちが,どのような文化や学問をつくりあげていったのだろうか。 

学習問題の予想をし,調べる計画を立てる。

・戦国の世が終わって、平和になったから、平安時代のように文化が栄えたのではないか。
・服装を見ると,貴族や武士ではないようだ。
・長崎の出島から、西洋の文化や学問が入ってきていたのではないか。

(思・判・表)
学習問題に対する根拠のある予想をノートに書くことができる。



江戸時代の文化や学問について,教科書や資料集などを使って調べる。

歌舞伎や浮世絵,国学や蘭学について,教科書や資料集などを使って調べ,ノートにまとめる。

(文化について)
・近松門左衛門,井原西鶴,松尾芭蕉。

(国学や蘭学について)
(杉田玄白)
・当時の日本の解剖図と,ずいぶん違う。
・玄白たちも驚いただろうな。
・何年もかけて翻訳するなんてすごい熱意だ。

(伊能忠敬)
・歩いてこれだけの地図を作ったのがすごい。
・50歳を過ぎてからよくできたなあ。
・長崎から,ヨーロッパの文化が伝わってきていたのかな。

(本居宣長)
・日本人古来の考え方を研究したんだ。

(資活)
調べたことをノートに分かりやすくまとめている。
必要な人物や事柄を落とさずにまとめている。


(本時)

出島を見学し,蘭学が長崎を中心として,各地に広がっていったことを理解する。
(※出島の見学は,1時間を社会科,3時間を総合とする)

出島を見学して,蘭学が長崎を中心として広がっていったことを理解する。
・解体新書やエレキテルがあるぞ。
・時計や方位を測る道具などいろいろある。
・西洋の学問が長崎から,広がっていったんだ。

(知・理)
西洋の文化や学問が、出島から入ってきて、日本の各地に広まったことを理解している。

調べてきたことをもとに,江戸時代の文化や学問についてまとめることができる。

調べてきたことをもとに,江戸時代の文化や学問についてまとめる。
・江戸時代は,平和で安定した世の中であった。町人が力をつけてきて,町人を中心とした文化や長崎を入り口とした西洋の文化,蘭学などの新しい学問が盛んになった。

(思・判・表)
調べて分かったことをもとに,学習問題に対する答えを書くことができる。

6.本時の学習

①目標
 出島の見学を通して,出島が西洋に開かれたただ一つの窓口であったことと,出島から西洋の文化や学問などが日本にもたらされ,当時の文化や学問の発展に影響を与えたことを理解する。

②学習展開

主な学習活動・内容

指導の工夫と教師の支援

資料

1.自分が考えた予想をもとに,見学を通して何を調べるかを確認する。
・出島が何のために作られたのか。
・出島ではどんなことが行われていたのか。
・出島では,どんな人たちが生活をしていたのか。
・出島には,どんな人たちがやってきたのか。

○出島内の施設を見学して,調べる。
・出島は,キリスト教を広めることがないよう,ポルトガル人を住まわせるために作られたんだ。
・絹や砂糖,薬など多くのものが輸入されていたんだ。
・医学や科学の本も一緒に輸入されていたんだ。
・医者も一緒に来ていたんだ。シーボルトは有名で,長崎の町で「鳴滝塾」を開いていたんだ。
・時計やエレキテルなど,いろいろな道具も入ってきていたんだ。
・将軍にあいさつに行くときに,泊まったのが「長崎屋」というところで,多くの蘭学者が集まってきたんだ。
・長崎には,蘭学を学びに,多くの人たちが日本中から集まってきていたんだ。

○自分がたてた予想をもとに,見学をするように促す。このとき,パンフレットを使って,どこにどのようなものが展示してあるかを確かめるようにする。

○自分が調べたいことがどこに行けば調べられるのかは,出島のウエブサイトを使って,下調べをするようにしておく。

○自分が調べる事柄を,ノートに書いておき,調べて分かったことは,ノートに記録できるようにしておく。

○「さるくガイド」の方もいらっしゃるので,必要に応じて質問しても良いことを伝える。

○子供たちだけでは,調べて難しいことも出てくると考えられるので,必要に応じて,教師が解説したり,アドバイスしたりする。

○出島の施設を紹介したパンフレット

○出島資料館の施設・展示物

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○調べたことをまとめる。
・出島を通して,西洋の文化や学問がいろいろ入ってきていたんだ。
・長崎は蘭学の中心だったんだ。

○自分が調べようとしていたことが調べられたかを確かめるようにする。

○長崎の出島は,江戸時代西洋の文化や学問などを取り入れるただ一つの窓口だったことをおさえるようにしたい。

○江戸時代の長崎は,西洋文化や学問の中心だったことを理解することによって,郷土に対する愛情を育てていきたい。


米作りのさかんな地域 ~米作りの問題点を克服しようとするe-FARMの城戸さんたち~(第5学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

米作りのさかんな地域 ~米作りの問題点を克服しようとするe-FARMの城戸さんたち~

2.目 標

○我が国の米作りの様子について関心をもち,農家の方の安全な米を安定供給しようとする工夫や努力について意欲的に調べ,これからの新しい米作りについて関心をもつことができる。

○我が国の米作りは,自然環境を生かしながら,味や安全性を重視したり効率化を図ったりしていること,それが米の安定確保につながっていること考え,その役割を表現することができる。

○我が国の米作りの工夫や努力,農家の方の願いについて,必要な資料を収集し,選択しながら活用したり,インタビューしたりして調べることができる。

○我が国の米作りが国民の食料を支えていることや農家の抱える問題解決のために,味や安全性を高めたり,効率化を図ったりする新たな取り組みが行われていることをとらえることができる。

3.児童の実態

 本学級の子ども達は,米が主食であり,おいしいものである,毎日の生活の中で欠かせないものであると感じている。一方で,8割の子ども達は,おいしい米があることが当たり前だと考えている。そこで,我が国の農業と国民生活を関連付けたり,問題解決の取り組みから,これからの米作りのあり方を考えることができるようになったこの時期に本単元を取り上げる。

4.教材化の工夫

 本単元では,米作りに従事している農家の人達の生産の効率を高める取り組みと,農家の高齢化や収入減といった米作りの問題点を克服するために,法人化し農家の収入を上げたり,若手の農家を育成し,安心・安全な米作りをしたりして,日本の農業を守っていこうとする取り組みを教材として取り上げる。

・解決できた問題では
 効率よく米の生産を高めていくために月別作業の工夫をしたり,品種改良により味や病気に負けない品種を作ったり,農業機械を導入し耕作時間の短縮や労力の軽減をしたりする取り組み。

・解決すべき問題では
 農家の高齢化や収入減に伴う農家数の減少により,食料生産の確保が将来難しくなるという問題点を克服するための,e-FARMの城戸さんたちの法人化して米作りをする取り組み。

5.人物の生き方を解釈する活動構成

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(1)つかむ段階では,「米の生産量と作付け面積」の資料を調べる活動で,東北地方で米作りが盛んであることを感じ,どうようにして米作りが行われているか調べるめあてをたてる。

(2)さぐる段階では,農業暦や農業機械を導入した前後の生産量がわかる資料から,米の生産を効率よく進めている工夫や努力をとらえ,自分たちがいつも米を食べられることに対して,農家の人々に感謝の気持ちをもつ。さらに,農家の高齢化や収入減により農家数が減っていくことで,米が食べられなくなることから,これらの問題を克服しようとする取り組みを調べるめあてをたてる。

(3)深める段階では,e-FARMの城戸さんらが法人化して米作りに取り組んでいることを調べる。そして,e-FARMの米作りの特徴を出し合い,収穫量を増やしたり,コストを削減して収入を上げたりするだけでなく,時間と経費のかかる堆肥を使用することで味や品質を上げ,安心で安全な米作りに取り組んでいることをとらえる。

(4)生かす段階では,e-FARMのような新しい米作りに取り組んでいる他地域について調べて,これからの日本の農業について関心をもつ。

6.主眼

○e-FARMの城戸さんたちが,法人化によって生産の効率化を図って収入を上げたり,堆肥を使って安全な米作りに努めたりして,米作りの問題点を解決しようとしていることをとらえる。

○法人化して収入が上がった理由を,米の生産量や農業経営費の変化から分析したり,時間と経費がかかる堆肥を使うよさを,e-FARM城戸さんたちと交流したりすることができる。

7.準備

(児童)学習ノート
(教師)流れ図,収入・経費がわかる資料,e-FARM城戸さんたちの写真

8.本時過程

段階

学習活動

主な支援と評価



1.これまで調べてきたe-FARMの取り組みについて振り返り,現在農家の抱える問題をどのように克服しているのか,明らかにしようというめあてをもつ。

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○本時のめあてをつかませるために,e-FARMの取り組みについて調べてきたことを流れ図で想起させる。

e-FARMの城戸さんたちの取り組みが,米作りの問題にどのようにつながっているのか明らかにしよう。



2.e-FARMの城戸さんたちが法人化して米作りを進め,収入や生産を高めていることを調べた資料を関連させながら話し合う。

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○e-FARMの城戸さんらが法人化して収入を上げたことをとらえるために,法人化する前後の資料を提示し,前時に押させたe-FARMの取り組みから考えさせる。



3.e-FARMの城戸さんらが,法人化して効率性だけを求めて米作りをしているのではなく,堆肥を使うことで味や地力の向上のことも考えていることを資料を比較して調べたことと関連してとらえる。

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○e-FARMの城戸さん(GT)の話から,e-FARMの価値についてとらえ,城戸さんたちのこれからの米作りの思いについて考える。

○e-FARMの城戸さんたちが収入を上げるだけでなく,安心安全な米作りに取り組んでいることをとらえるために,化学肥料と堆肥にかかる経費と労力が分かる資料を提示する。

○e-FARMの城戸さんたちの工夫や努力が,我が国の米作りを守り,今後も安定的に食料を供給できることをとらえるために,代表の城戸さんに話(VTR)をしてもらう。
◆e-FARMの城戸さんたちの法人化して行う米作りが,農家の抱える問題を解決していることにつながっていることをとらえている。
(発言・ノート)

e-FARMの城戸さんたちは法人化して収入や生産を高めているだけでなく,安心安全な米作りも行うことで,日本の農業を守っていこうとしている。



4.本時の学習からe-FARMの城戸さんたちの取り組みの工夫や努力について振り返り,自分の考えを生活と関連づけて書く。

○これからの日本の米作りに関心を持たせるために,他地域ではどんな米作りをしているか予想を立てさせ,次時への意欲をもたせる。

私たちの生活は,問題を解決しようとする農家の人々の工夫や努力によって,今後も支えられていくんだね。

9.単元計画(11時間+課外)



学習活動

主な支援と評価



○「米の生産量と作付面積」の資料から,北海道地や東北地方で,米作りが盛んであることをとらえ,なぜ寒い東北地方で米作りが盛んなのかを調べていこうとする意欲をもつ。

米の生産量と作付面積

米の生産量と作付面積

・米は日本中で作られているね。
・でも東北地方の生産量が多いね。

○米の原産地域の平均気温

(左)ジャカルタ (右)シンガポール

(左)ジャカルタ (右)シンガポール

○東北地方の平均気温

(左)仙台 (右)秋田

(左)仙台 (右)秋田

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○米作りは日本全国で行われていることや特に東北地方で盛んに行われていることをとらえさせるために,全国の生産量と作付面積の図を提示する。


○なぜ,寒い東北地方で米作りがさかんなのかを調べようとする意欲をもたせるために,米の原産地域と東北地方の平均気温を比較させる。

◆東北地方で米作りが盛んな理由について調べる意欲をもつことができる。
(ノート・発言)

○判田さんと出会わせ,横手盆地の土地利用や平均気温の資料から,米作りの盛んな理由は,地形的特徴と気候的特徴といった自然条件を生かしたものであることをとらえる。

○地形的特徴

横手盆地の土地利用

・平野のほとんどが田んぼとして利用

○気候的特徴

(左)秋田市と宮古市の平均気温 (右)秋田市と宮古市の日照時間

(左)秋田市と宮古市の平均気温 (右)秋田市と宮古市の日照時間

・夏の日照時間が長い
・平均気温が高い

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○東北地方で米作りが盛んな理由として,自然条件を生かして行われていることをとらえるために,土地利用や平均気温,日照時間が分かる資料を提示する。 

◆東北地方で米作りが盛んに行われている理由について,興味・関心をもつことができる。
(ノート・発言)



判田さんがおいしい米を作っている

○米作りの工夫や努力について調べさせるために,月別の作業工程,品種改良の関係図,耕地整理前後の資料,農業機械の導入前後が分かる資料を準備しておく。

◆課題意識をもって,調べ活動を行うことができる。
(観察・ノート)

○米作りの働きにつて捉えさせるために,子どもが調べてきたことを,図や写真を用いて構造的に板書する。

◆判田さんが,品種改良や生産の効率を高めるための工夫をしながら米作りを行っていることをとらえることができる。
(発言・ノート)

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○判田さんの米作りについて,教科書や資料集から仕組みや工夫・努力について調べ,我が国の米作りのはたらきについてとらえる。

《仕組みや工夫・努力》
・農業暦から月別の作業工程の工夫や努力を整理し,1年間の米作りの流れをつかむ。
・品種の内訳や改良図を比べながら,味や病気に強い品種を作っていることをつかむ。
・資料から農業機械の所有台数の変化や耕地時間の変容,耕地整理による工夫や努力を話し合い,米作りの効率化をつかむ。

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判田さんたちのような農家の人々の工夫や努力によって,私たちは主食である米を食べることができるんだね。

○農家数の移り変わりや農家の収入と支出グラフから全国的に今後農家数が減少していることや,将来的に米の生産量が減っていくことを予想し,米作りの課題について,地元のe-FARMの取り組みについて調べていこうとする意欲をもつ。

(左)農家数のうつり変わり (右)年齢別農業人口のうつり変わり

(左)農家数のうつり変わり (右)年齢別農業人口のうつり変わり

収入・支出・農業経営費の内わけ

収入・支出・農業経営費の内わけ

・米作りはお金がかかり過ぎる。
・経営が赤字になる。 

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○今後,農家の数が減少していくことをとらえさせるために,農家の収入と支出,農業人口の移り変わりのグラフを提示する。


◆今後の農家数の減少による米が食べられない危機感からe-FARMの城戸さんたち取り組みに関心をもつ。
(発言・ノート)



法人化して取り組むe-FARMの米作り

○e-FARMのビデオ見学で,自分の課題を積極的に調べさせるために,インタビューの仕方と内容について指導しておく。

◆課題意識をもって,取材活動を行うことができる。
(観察・ノート)

○e-FARMの城戸さんたちの工夫や努力が,我が国の米作りを守り,今後も安定的に食料を供給できることをとらえるために,代表の城戸さんの話(VTR)をしてもらう。

◆e-FARMの城戸さんたちの法人化して行う米作りが,農家の抱える問題を解決していることにつながっていることをとらえている。
(発言・ノート)

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本時

・法人化する前後の収益,耕作面積の拡大,農業機械の共同使用が分かる資料を関連させ,収入が上がって経費が削減していることをとらえる。
・堆肥を使用し,味や品質といった安心安全な米作りも行っていることをとらえる。

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米作りの問題を改善しようとする工夫や努力によってこれからも私たちは米を食べることができるね。他の地域ではどんな取り組みをしているのかな。



○e-FARMの取り組みやこれまでの学習を振り返り,他の地域ではどんな取り組みが行われているのか調べ,これからの日本の農業について関心をもつ。

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○これからも農業に関心をもたせるために,自分の生活とe-FARMの取り組みを振り返らせる。

◆問題解決に向けた新たな取り組みについて,まとめることができる。
(ノート)

「地域を開いた人々」~大和川のつけかえ~(第4学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

「地域を開いた人々」~大和川のつけかえ~

2.目 標

 地域の地理的環境,人々の生活の変化や地域の発展に尽くした先人の働きについて理解できるようにし,地域社会に対する誇りと愛着を育てるようにする。地域の人々の生活については,地域の人々が受け継いできた文化財や年中行事,地域の発展に尽くした先人の具体的な事例を見学,調査したり,年表にまとめたりして調べ,人々の願い,先人の働きや苦心を考えるようにする。

3.評価規準

○社会事象への関心・意欲・態度
 地域の発展に尽くした先人の働きに関心を持ち,それを意欲的に調べ,地域社会の人々のよりよい発展を考えようとしている。

○社会的な思考・判断・表現
 地域の発展に尽くした先人の働きから学習問題を見いだして追究し,人々の生活の変化や人々の願い,地域の人々の生活の向上につくした先人の働きや苦心について思考・判断したことを言語などで適切に表現している。

○観察・資料活用の技能
 地域の発展に尽くした先人の具体的事例を的確に見学,調査したり,年表などの資料を活用したりして,必要な情報を集めて読み取ったりまとめたりしている。

○社会的事象についての知識・理解
 地域の人々の生活の向上に尽くした先人の働きや苦心を理解している。

4.本単元の指導にあたって

 子どもたちの住んでいる大東市は大阪平野(河内平野)の北東部に位置し,大昔から様々な姿を現してきた。今からおよそ7000年前,大阪平野は一面の水におおわれていた。長い年月をかけて,北からは淀川,南からは大和川が大量の土砂を運び,水面は埋め立てられて,陸地が広がっていった。昔の大和川は,玉串川や長瀬川などに分流しながら流れ,大東市まで流れてきていた。四条小学校の校区のそばに深野池,新開池があり,大和川が流れていたこと,そのため度重なる洪水に悩まされていたことを,地形図から発見し,先人たちの大和川のつけかえに対する思いや働き,苦心を考えていきたい。つけかえ後,新田開発や河内木綿の生産などその時代に生きた人々のたゆまない努力や多くの苦心によって地域の開発が行われ,人々の生活を変えていったことにも気づかせたい。資料や副読本をもとに作業をしながら学習を進めていきたいと考えている。これまで大東市小学校教育研究会・社会科部会で取り組み,作成したワークシートを使って,授業を組み立てている。子どもたちが住んでいる地域に関心を持ち,意欲的に調べることによって,地域に愛着を持って生活し,身近な環境をよりよくしていこうとする気持ちを育てたい。

5.単元の指導計画

学習のねらい

子どもの活動と内容

評価規準の具体例

オリエンテーション
(本時)
◎地形図から昔の土地の様子や人々の暮らしに関心をもたせる。

○河内平野の地形図から,昔の川を発見しよう。
・旧川床を発見し,色をぬる。
・土地の高い所,低い所に色をぬる。
・作成した地図から「気づいたこと」,「はてな」を発表する。

○みんなの気づきから,昔の地域の様子を考えよう。

*昔の土地の様子に関心を持ち,意欲的に調べようとしている。

*自分の考えをまとめて書いたり,発表したりすることができる。

*今と昔の違いを読み取ることができる。

大和川のつけかえ
◎地域を開いた人々の努力や多くの苦心を知り,当時の人々の考え方や技術の進歩,道具の発達に支えられていたことに気づかせる。

○昔の洪水の様子を知ろう。
・「河内名所図会」などの資料から洪水の様子を知る。
・人々の願いを探る。

○「大和川のつけかえ物語」を読もう。
・つけかえをするための中甚兵衛父子の努力を考える。

○つけかえ工事の様子を当時の道具や地形から考えよう。

○つけかえ後の新しい問題点を発見しよう。

*資料をもとに,意欲的に調べたり,考えたりできる。

*「大和川つけかえ物語」を読み,当時のつけかえの困難さを知ることができる。

*当時の工事の様子に関心を持つことができる。

*つけかえが及ぼした影響について考えることができる。

大和川つけかえ後の地域の変化
◎地域の発展に尽くした先人の具体的な事例を調べ,地域の生産活動や生産力の変化・向上に関連づけてとらえさせるとともに,よりよい暮らしを願う人々の思いに気づき,地域に対する愛着を持たせる。

○大和川つけかえ後の地域や人々の暮らしの変化を探ろう。
・新田開発について鴻池善右衛門などの努力を考える。
・河内木綿の栽培について調べる。

*歴史資料館に出かけ,先人の開発の動機や工夫・知恵,苦労を意欲的に調べることができる。

*開発された土地が,その後どのように発展して現在につながっているのかを考えることができる。

紙芝居をつくろう
◎調べてわかったことや考えたことをわかりやすく表現する工夫を考えながら,紙芝居にまとめて発表させる。

○紙芝居をつくろう。
・「大和川のつけかえ」や「新田開発」等,興味をもったことをグループでまとめる。

*紙芝居にまとめるために意欲的に計画を立てようとしている。

*学習してきたことをもとに,紙芝居や台本に適切に表現することができる。

6.本時の学習

①目標
 河内平野の地形図をもとに,昔の土地の様子や人々の暮らしについて関心をもつことができるようにする。
 自分の考えを発表したり,友だちの考えを聞いたりするなどの活動を通して,自分や友だちの考えを認め合うことができる。

②学習展開

学習活動と内容

指導の工夫と教師の支援

資料

大むかしの川をさがそう!

①どこの地域だろう。

②昔の川をさがそう。

③昔の川に色をぬろう。

④土地の高い所,低い所に色をぬろう。

ワークシート①を配布する。
地図に記されている川や市の名前に注目させる。
淀川・大和川
堺市・大阪湾・生駒山地
川が運んできた砂があるところが川であったことを確認する。

ワークシート①

河内平野の地形図(白地図)

大むかしの川は今の川とどうちがっていたのだろう。

①気づいたこと,「はてな」(もっと知りたいこと)を書こう。

②グループで意見を交流しよう。

③グループで出た意見を発表しよう。

④「はてな」をもとに次時へつなげる。

⑤深野池・新開池について予想する。

【一人で】
ワークシートに書く。わかりやすく,ていねいに書かせる。
【グループで】
考えたことを話し合う。(発表のしかたカードをもとに)
【みんなで】
同じ意見や似ている意見をまとめて板書する。

*昔の川は海に向かって流れていないことを発見させる。
*今の大和川は土地の低い所から高い所に流れていることを発見させる。
*「はてな」の意見を大事に扱う。

地形図から川が注いでいる池であると考える。

(発表の仕方カード)
・○○がわかりました。
・○○について不思議に思います。
・○○をもっと知りたいです。

【ワークシート

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とびっきり新鮮!柳橋連合市場(第3学年)

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.単元名

~とびっきり新鮮!柳橋連合市場~

2.目 標

 地域における社会的事象を観察,調査し,地図や各種の具体的資料を効果的に活用して,地域の産業や消費生活の様子について理解できるようにするとともに,地域社会の社会的事象の特色や相互の関連などについて調べたことや考えたことを表現することができる。

3.評価規準

○関心・意欲・態度
 柳橋連合市場で働く人々の様子について関心をもって意欲的に調べるとともに,自分たちが様々な店を上手に活用し,工夫して消費生活を営もうとする態度をもつことができる。

○思考・判断・表現
 柳橋連合市場のよさについて他店と比較しながら考えをもち,そこで働く人々や友達の考えのよさを受け入れながら自分の考えを見直し,これからの自分の行いについて考えたことを表現することができる。

○技能
 柳橋連合市場の販売の工夫について,安さ・新鮮さ・買い物しやすさの面から,自分の考えの根拠になる事実を見学やインタビュー,インターネットなどで調べることができる。

○知識・理解
 スーパーサニー警固店や柳橋連合市場は,それぞれの店が客の願いに合わせて様々な販売の工夫をしており,そこで働く人々によって自分たちの生活が支えられていることについて理解することができる。

4.本単元の指導にあたって

 本単元の実践にあたっては,学年の発達特性を考え,見学や調査を中心とした追究活動を行い,子ども達が意欲的に学習できるようにしていきたい。また,前単元のスーパーマーケットの学習と比較をしながら学習を進めていくが,それぞれが特色を持ちながら販売を行っていることをおさえるためにも,決してどちらの店がよいか的な優劣を判断させることがないよう,留意したい。
 具体的には学習過程の各段階において,次のような学習を仕組んでいく。

【つかむ段階】

  • これまでの販売についての学習を振り返り,一番買い物の多かった校区内のスーパーマーケットを振り返る。その後,買い物客でにぎわう柳橋連合市場の写真を提示し,柳橋連合市場がどの様な場所なのかという関心を高めていく。
  • 実際に見学をした後,「博多の台所」と呼ばれていることに疑問をもたせ,自分たちのよく利用するスーパーとの比較から,学習問題「柳橋連合市場には,どのようなよさがあるのだろう」を設定する。

【はたらきかける段階】

  • 柳橋連合市場の特色を追究させるために,理事長の楠下さんやお店の人,お客さんへのインタビューをさせる。
  • 学習問題をまとめ,柳橋連合市場で働く人たちの工夫や努力をとらえさせるために,柳橋連合市場のよさについての話し合いを行い,スーパーにはないよさを明らかにさせる。自分を見つめる活動で自分の見方 や考え方を振り返らせていく。

【たかめる段階】

  • 柳橋連合市場のこれからを話し合うことで,自分たちの生活が商店やそこで働く人々によって支えられていることをとらえさせていく。
  • スーパーサニー警固店や柳橋連合市場とどうかかわっていくか,自分の生活とのつながりについて考えさせ,自分の見方や考え方を見直すことができるようにする。

5.指導計画

学習のねらい

子どもの活動と内容

評価規準の具体例

○柳橋連合市場の様子に興味をもち,学習問題をつくることができる。

1.柳橋連合市場の写真や買い物客数のグラフから柳橋連合市場に関心をもち,学習課題をつかむ。
(1)柳橋連合市場の写真を見る。
○うまかもん祭りでの人の多さ
○スーパーサニーと違う販売の様子
(2)資料から読み取ったことをもとにスーパーサニーと比較し,学習問題をつかむ。
○スーパーサニーとは違うところがありそうだ。

・資料から分かることをたくさん見つけようとし,学習問題について調べたいという気持ちをもつことができる。
(関・意)

柳橋連合市場には,どのようなよさがあるのだろう。

○既習経験や生活経験をもとに,自分なりの考えをもち,追究の見通しを立てることができる。

2.学習問題について予想し,学習計画を立てる。
《調べること》
・安さ・新鮮さ
・買い物しやすさ
《調べ方》
・見学,インタビュー,新聞,インターネット  など

・既習経験をもとに,自分の考えを発言することができる。
(思・判・表)


○計画に沿って,追究活動を行い,調べた事実から考えたことを表現物にまとめることができる。

3.学習問題について追究し,自分の考えをまとめる。
(1)柳橋連合市場の見学やインタビューを行う。
(2)柳橋連合市場で見学したことを表現物にまとめる。

・計画に沿って,見学やインタビューをすることができる。
(技能)

○自分の考えを分かりやすく伝え,友だちの考えを取り入れながらよりよい考えに高めることができる。

4.考えたことをもとに,柳橋連合市場のよさをスーパーと比較しながら話し合う。

・柳橋連合市場のよさをスーパーとの比較から理解することができる。

○特別なイベント・安売り(木曜日) ・タイムサービス(夕方5時~6時まで) ・お買い得品の表示・大安売り(赤字覚悟) ・うまかもん祭り

○買いやすさ
・品揃え(同じ種類のものをたくさん揃えている)   
・市場にしかない物   
・目の前でさばく  
・人数に合わせて売る

○安全・新鮮
・朝早く取れたての物を仕入れる(午前3時)
・触って新鮮さを確かめられる
・生きたまま売っている(水槽の中の魚)

柳橋連合市場には,警固の多くの人々が利用するスーパーサニーにはない工夫や努力がたくさんあった。それが柳橋連合市場のよさなんだ。


(本時)

○これからの柳橋連合市場について考えを話し合い,自分の生活を振り返ることができる。

5.これまでの学習を振り返り,自分の考えをまとめる。
(1)これからの柳橋連合市場について考えを交流する。
(2)学習を振り返るパンフレットを作成する。

・学習したことをもとに,自分の考えを発表するとともに,自分の生活と結びつけて考えることができる。
(思・判・表)

6.本時の学習

①目標
 柳橋連合市場がこれからも皆様に喜ばれるために必要なことについて話し合い,自分たちの生活を支える柳橋連合市場についての自分の考えを見直すことができる。

②学習展開

主な学習活動・内容

指導の工夫と教師の支援

資料

1.本時のめあてを確認し,前時までの自分の学習したことを振り返る。
(1)本時のめあてを確認する。

※今までの学習を振り返らせるために,学習プリントや学習の足跡がわかる掲示物を提示する。

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柳橋連合市場がこれからも皆様に喜ばれるためにどうしたらいいか話し合い,自分の考えを深めよう。

2.学習問題について,全体交流をする。
(1)調べたことをもとに,柳橋連合市場がこれからも皆様に喜ばれるために必要なことについて話し合う。
【このままでよい】
●柳橋ならではの対面市場
●本物の新鮮さ
☆とびっきり新鮮な品物をこれまでどおりお客さんに販売したり,柳橋連合市場ならではの対面販売を続けることで,たくさんのお客さんが信用してくれて喜んでくれるだろう。
【新しい取り組みが必要】
●一般のお客の願いにこたえる
☆「うまかもん祭り」などのイベントには,毎年2万人以上のお客さんが集まる。そんなイベントをもう少し増やせば,一般のお客さんが増えるだろう。
(2)教師の発問や警固校区の料理人(シェモリタのシェフの平賀さん)の話をもとに,自分の考えを見直す。
(3)ゲストの楠下さんに話し合いの評価をしていただき,本時のまとめをする。

※友だちの考えで受け入れられる部分とそうでない部分を明らかにし,柳橋連合市場がこれからも皆様に喜ばれるために必要なことについて考えさせる。


※理事長の楠下さんには,子ども達の交渉する活動に適宜アドバイスをいただく。


※子ども達の考えを「実現可能なものなのか」「子ども達の考えのよさは何か」という視点で評価していただくようにする。

※シェモリタのシェフの平賀さんの話(概要)
①毎朝,新鮮な食材を柳橋連合市場に買いに行っていること。   
②信用できる場所ということ。
③その食材を使って作った料理を食べて喜ぶお客さんを見ることが楽しみなこと。

3.今日の学習を振り返り,学習前の自分と学習後の自分を比べて変わったところを書く。



柳橋連合市場がこれからも皆様に喜ばれるためには,今まで柳橋連合市場が大切にしてきたことを続けていけばいいと思う。今は一般のお客さんを増やすためにサービスの勉強会をしたりする努力も続けている。たくさん買い物に来る料理人さんに喜ばれる市場だけど,わたしたちも知らないうちに喜ばされていたのだなと思いました。

4.次時の予告をする。