小学校 図画工作:ブログ「図工のみかた」 を開設しました。皆さまに役に立つ図画工作の情報を発信してまいります。
月別アーカイブ: 2020年5月
機関誌・教育情報:形 forme No.321
機関誌・教育情報:「形 forme」No.321 “[特集]中学美術の学びを考える<その3> 新しい教科書の使いかた” を追加しました。
[特集]中学美術の学びを考える<その3> 新しい教科書の使いかた
臨時休業期間における児童生徒用コンテンツの紹介:追加
臨時休業期間における児童生徒用コンテンツの紹介:小学校図画工作「おうちでチャレンジ! 図工の時間 ワークシート」、中学校道徳「『中学道徳 あすを生きる』授業動画」を追加しました。
Webマガジンまなびと:「学び!とESD」Vol.05
Webマガジン:「学び!とESD」Vol.05 “持続可能な開発のための教育(ESD)とは ―「祈りのこけし」に込められた想い―”を追加しました。
持続可能な開発のための教育(ESD)とは ―「祈りのこけし」に込められた想い―
いま世界は経済活動を牽引してきた大都市を中心に新型コロナウィルス(COVID-19)による未曾有の危機に直面しています。この危機は私たちに何を語りかけているのでしょうか。そして、このような時代にどのような教育が求められているのでしょうか。
私たち永田研究室は2月下旬に水俣を訪問しました。冬が終わり、菜の花が咲き誇り、甘夏みかんがたわわに実る、いのちが芽吹き春の訪れを感じる季節でした。
日本は戦後復興の中で急速な経済成長を遂げ、物質的な豊かさを享受してきた一方で、環境破壊、家族や地域文化の分断、そして社会の対立構造を生み出しました。その歪みは、あらゆる生き物の「いのちの叫び」として水俣の地で巻き起こりました。水俣病はグローバル化の波が押し寄せ、いのちや人々の健康よりも経済成長を優先する社会構造のゆがみから生じた問題だとされています。
水俣病の原因は、日本窒素肥料(のちに「チッソ」)の水俣工場による排水に含まれていたメチル水銀です。1930年代から無処理の排水が水俣湾に排出され、1950年代には貝類の減少、魚や猫の変死が多発。その被害は人間へと及びました。1968年に政府が水俣病を公害病と認定してから半世紀以上が経ったいまも訴訟が続き、差別や補償をめぐる問題が終わっていません。
私たちは語り部、緒方正実さんのお話を伺う機会を与えていただきました。緒方さんの語りにはESDの本質、教育のあり方、ひいては生きる意味を問う深甚なるメッセージが込められています。
緒方さんは建具店を経営する傍ら語り部として12年間活動しています。過去の問題ではない今も続く水俣病問題を「人間は正直に生きる」という信念を貫き語り続けている緒方さんの言葉は、心の奥深く魂に響きわたり、その言葉と出合った人々の心に刻まれていきます。「人間は正直に生きる」この言葉は水俣病による差別や偏見を恐れ、逃げ続けてきた38年間に終わりを告げ、水俣病と向かい合う決心を与えてくれた言葉です。緒方さんの生き方そのものでもあります。道のりは険しいものでした。水俣病の認定申請で棄却通知を受け、自らの存在を消されたことに涙し、人間としての尊厳を踏みにじられる計り知れない苦しみを受けます。しかしその苦しみに対する怒りや憤りのまなざしは、許し感謝することへと転換します。前例がないなら自らの手で前例をつくればいい、人を変えるのではなく、自分が努力すること、正直に向き合うことの重要性を説きます。
「私」という一人の人間存在を証明していくように、緒方さんはこの世に生を受けた人間、無念にもこの世に生を受けられなかった人間、そしてすべての生き物たちに祈りを捧げながら「いのちの大切さ」と「二度と水俣病のような悲劇が繰り返されないよう」願いを込めて、「実生の森」の木の枝からこけしを彫り、語り続けています。水俣湾を埋め立てて作られた「実生の森」の海底には、メチル水銀によって汚染された数多くのいのちが眠っています。教訓と再生のシンボルにしたいという市民の強い願いによって「実生の森」は生まれました。水俣では、壊れてしまった人と人との関係、自然と人との関係に対し、対話と協働を通じて再びつなぎ合わせる取り組みを「もやい直し」と名付けています。「祈りのこけし」には顔が描かれていません。こけしを受け取った人が自らの手で描くよう委ねられています。
ESDとは、いのちを問いの中心に据えた教育と捉えることができるでしょう。このような教育には相互に関わり合いおかげさまで存在している実感を抱きながら、いのちの尊厳を重んじ、環境および人間関係の調和がもたらされる学びの場が必要となります。
緒方さんの語りにあるまなざしの転換から導かれる自らの手で前例をつくる姿勢は、近年ESDにおいて重視されている「自分自身と社会を変容させることを学ぶ(Learning to transform oneself and society)」と共鳴します。こけしに顔を描いていくように自らの手で社会を創り、「もやい直し」のように分断からつながりへと紡ぎなおし、過去の教訓と未来の希望とともに今を生きていく教育が求められています。
【参考文献】
緒方正実(2016)『水俣・女島の海に生きる―わが闘病と認定の半生』世織書房
中学校 美術:「みんなの美術室」の「学ぼう 技法動画」「学ぼう ワークシート」を追加、「美術の先生のコンテンツ」に動画4点追加
中学校 美術:「みんなの美術室」に「学ぼう 技法動画」、「学ぼう ワークシート」を新たに公開、「美術の先生のコンテンツ」に動画を4点追加しました。「臨時休業期間における児童生徒用コンテンツの紹介」からもご覧いただけます。
Webマガジン:「使ってみよう!ずがこうさくの教科書」第9回
Webマガジン:「使ってみよう!ずがこうさくの教科書」第9回 “目標・評価規準の文言の、作成手順を知ろう” を追加しました。
目標・評価規準の文言の、作成手順を知ろう

教科書題材の目標や評価規準例を読みましたが、一文が長いので文章の構造がよく分からず、理解するのに苦労しています。なぜこのような長い文章になっているのでしょうか? 読み解き方を知りたいです。

たしかに、今回の目標や評価規準例、一見すると長くて分かりづらいかもしれませんね。
教科書題材の目標や評価規準例は、
目標・評価規準の作成手順
目標と評価は一体です。目標を考えることは、同時に評価規準を考えることを意味します。そして、題材の目標と評価規準は、
今回は、その考え方や手順を動画にしましたのでご覧ください。
知識及び技能/思考力、判断力、表現力等学びに向かう力、人間性等

今回は目標と評価規準のつくり方について説明しました。けれど、文章ができただけで満足してはいけません。大切なのは、「このクラスの子どもたちは、どんな活動をするかな」と具体的な子どもの姿を思い浮かべながら目標と評価規準を考えることです。そうすることで、机上の空論ではない、児童の実態に即した実効性のある目標・評価規準を設定することができます。
*1:各教科等・各学年等の評価の観点等及びその趣旨(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/component/b_menu/nc/__icsFiles/afieldfile/2019/04/09/1415196_4_1_2.pdf
*2:「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料(国立教育政策研究所)
https://www.nier.go.jp/kaihatsu/shidousiryou.html
令和3年度版 中学校教科書のご案内:美術「内容解説資料(別冊)」追加
「令和3年度版 中学校教科書のご案内」特設サイト:「美術」の「資料ダウンロード」に「内容解説資料(別冊)」
を追加しました。

