月別アーカイブ: 2020年6月
「学習活動の重点化等に資する年間指導計画参考資料」更新
学習活動の重点化等に資する年間指導計画参考資料:【小学校】社会・算数・道徳、【中学校】社会地理・社会歴史・社会公民・数学・美術・道徳を更新しました。
my実践事例:高等学校 情報 No.002
my実践事例:高等学校 情報 No.002 “社会と情報 情報社会に生きるわたしたち「2.情報社会とコミュニケーション」(第1学年)”を追加しました。
社会と情報 情報社会に生きるわたしたち「2.情報社会とコミュニケーション」(第1学年)
1.はじめに
情報社会では,インターネットを用いたコミュニケーションが定着し,普段何気なく利用している。インターネットを用いたコミュニケーションでは,LINEやツイッターに代表される「文字」を用いたコミュニケーションが主流である。「文字」が中心のコミュニケーションでは感情などが完全に伝わらず,相手に誤解されてしまうことがある。このことで,色々なトラブルが発生し,いじめや孤立などに繋がるケースも少なくない。加えて,コミュニケーションを必要以上に難しく考えてしまい,コミュニケーションに対して苦手意識を持つ生徒が多いのも現状である。
この単元では,コミュニケーションの意味と性質を理解することで,生徒のコミュニケ-ションに対する苦手意識が緩和されることを期待している。
また,入学して間もない時期であるため,生徒間の交流を深め,今後の学校生活における円滑なコミュニケーションができるようにサポートを行う。
2.単元名
情報社会に生きるわたしたち
「情報社会とコミュニケーション」(実施学年:第1学年)
3.単元の目標
・情報社会におけるコミュニケーションについて考えさせる。
・コミュニケーションの難しさについて,実習を通して実感させる。
・より良いコミュニケーションとは何か考えさせる。
4.単元の評価規準
|
ア 関心・意欲・態度 |
イ 思考・判断・表現 |
ウ 技能 |
エ 知識・理解 |
|---|---|---|---|
|
・コミュニケーションの性質について関心を持つ。 |
・コミュニケーションを取る対象を,しっかりと把握し,最善の手段でコミュニケーションを取る工夫をしている。 |
・的確に相手に情報を伝えようとしている。 |
・コミュニケーションの性質を理解している。 |
5.単元の指導と評価の計画
(ア:関心・意欲・態度/イ:思考・判断・表現/ウ:技能/エ:知識・理解)
|
時 |
学習内容・学習活動 |
評価の観点 |
評価の方法 |
|||
|---|---|---|---|---|---|---|
|
ア |
イ |
ウ |
エ |
|||
|
1 |
・コミュニケーション手段について理解する。 |
○ |
○ |
○ |
○ |
準拠プリントNo.3 |
|
2 |
・コミュニケーション手段の発達について調べる。 |
○ |
○ |
準拠プリントNo.3 |
||
|
3 |
・インターネットの普及とともない,コミュニケーション手段がどのように変化したのか調べる。 |
○ |
○ |
準拠プリントNo.4 |
||
|
4 |
・インターネットを利用した情報収集にはどのようなものがあるか調べる。 |
○ |
○ |
○ |
準拠プリントNo.7 |
|
6.本時の目標【1限目】
本単元は4時間で構成され今回は1限目の内容となる。今後の展開を進めるにあたって重要な時間となるため,実習を行い,コミュニケーションの難しさ,メディアに適する表現方法などを理解させるようにする。
7.本時の流れ【1限目】
|
時間 |
学習内容・学習活動 |
指導上の留意点 |
評価 |
|---|---|---|---|
|
導入 |
・コミュニケーションとは何かを考える。 |
・コミュニケーションが苦手か苦手ではないかを,自分自身で考えさせる。 |
ア:行動観察 |
|
展開1 |
・コミュニケーションとはどのようなものか理解させる。 ・コミュニケーションの種類について,理解を深める。 ・コミュニケーションの過程について理解させる。 |
・コミュニケーションは,「相手に自分の気持ちを伝えること」であることに注意して説明する。 |
ア:行動観察 |
|
展開2 |
・コミュニケーションの性質について,伝達実習を通して理解する。 |
・伝達実習の意義をしっかりと理解させた上で,伝達実習に望ませる。 |
イ:行動観察 |
|
まとめ |
・コミュニケーションの性質について,コミュニケーションの過程をもとに,復習する。 |
・コミュニケーションが成立しない大きな障害について,生徒の意見を聴きながら確認を取る。 |
ア:行動観察 |
8.今回のまとめ
今回の授業では,コミュニケーションの過程を知ることで,コミュニケーションを取るときに障害となる事例(経験や環境など)についての授業を行うことができた。コミュニケーションを苦手としている生徒に話を聞くと,単なる「意思の疎通」と考えている生徒が大多数で,「自分の気持ちを伝える」という側面も重要であることを知らせることで,コミュニケーションに対する苦手意識が緩和されたという発言が見られた。また,言葉を用いなくてもコミュニケーションがとれるということを知り,コミュニケーションに対する考えが多少なりとも変化したという意見があった。
この伝達実習を通して,「自分の思った通りに伝わらない」「自分は正確に伝えたはずなのに」「相手が理解してくれない」などという意見があった。こうした気付きは今後の授業である「SNSでの情報伝達」「情報の信憑性」にスムーズつなぐために重要だと考える。
Webマガジンまなびと:「学び!と共生社会」Vol.05
Webマガジン:「学び!と共生社会」Vol.05 “「個に応じた指導の充実」とインクルーシブ教育”を追加しました。
「個に応じた指導の充実」とインクルーシブ教育
今回は、「個に応じた指導の充実」ということについて考えてみたいと思います。
「特別支援教育」では、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点から、一人一人の教育的ニーズの把握が重視されています。個に応じた指導の充実は大前提ということになります。
他方、かつては、画一的という言葉が聞かれた義務教育においても、平成15年以降、学習指導要領において「個に応じた指導の充実」が謳われるようになってきています。
義務教育に関連しての「個に応じた指導」への言及は、平成8年の中教審答申にその必要性が示されたのが発端でした。この背景には、当時、学年が上がるにつれて、授業の理解度や満足度が低下する傾向が認められたことにあります。その後、弾力的な学習集団の編成など実施内容や学習形態などが検討され、平成15年に小改訂された学習指導要領において、小学校での習熟の程度に応じた指導が明記され、その充実が図られることになりました。そして、平成20年の学習指導要領では「教育課程の実施上の配慮事項」としてその充実を図ることが本文中に明記されるに至ったという経緯があります。
文部科学省の「公立小・中学校における教育課程の編成・実施状況調査」(*1)によると、平成30年度では小学校の90.5%、中学校の92.5%が「個に応じた指導」を計画しており、その実施が定着してきていることがわかります。またその形態をみると「少人数指導」(小学校56.8% 、中学校61.1%)や「複数の教員が協力して行う指導(TT)」(小学校78.3%、中学校78.1%)などが中心になっているようです。
このように、これまでは「特別支援教育」、「小学校及び中学校の教育」それぞれにおいて、「個に応じた指導の充実」への取り組みがなされてきたわけですが、新しい小学校学習指導要領及び中学校学指導要領では、総則(第1章 第4 1(4))に以下のような記述がなされています。
「児童(生徒)が,基礎的・基本的な知識及び技能の習得も含め,学習内容を確実に身に付けることができるよう,児童(生徒)や学校の実態に応じ,個別学習やグループ別学習,繰り返し学習,学習内容の習熟の程度に応じた学習,児童(生徒)の興味・関心等に応じた課題学習,補充的な学習や発展的な学習などの学習活動を取り入れることや,教師間の協力による指導体制を確保することなど,指導方法や指導体制の工夫改善により,個に応じた指導の充実を図ること。その際,第3の1の(3)に示す情報手段や教材・教具の活用を図ること。」
さらに画期的なのは、総則での記述に加えて、一歩踏み込んで全ての教科等においても、それぞれに学びの過程で考えられる「困難さ」ごとに「指導上の工夫の意図」と「手立て」の例が示されるようになったことです。各教科の特性に応じて、一人一人の「困難さの状態」に焦点を当てているといえます。こうした対応は、特別支援学校学習指導要領等における自立活動の考え方に通じるところがあるといえますし、「特別支援教育」と「小学校及び中学校の教育」をつなぐインクルーシブ教育システムの構築という観点からもその歩みが進んだといえます。
なお、各教科等の学習指導要領には、個々の児童の困難さに応じた指導内容や指導方法を工夫する際に、「それぞれの教科等の目標や内容の趣旨、学習活動のねらいを踏まえ、学習内容の変更や学習活動の代替を安易に行うことがないよう留意するとともに、児童の学習負担や心理面にも配慮する必要がある」ということも記されています。このことは、今般の学習指導要領で示された「学びの連続性」という観点からも留意しなければいけない点だといえます。
新たな学習指導要領の下での各学校の取組の成果に期待したいと思います。
Webマガジンまなびと:「学び!とPBL」Vol.27
Webマガジン:「学び!とPBL」Vol.27 “生徒のホンネでつくる生徒共同宣言”を追加しました。
生徒のホンネでつくる生徒共同宣言
1.不発のワークショップ
図1 2017年3月 東北クラスタースクールから(本文とは関係ありません) さて、8月の生徒国際イノベーションフォーラム2017まで4ヶ月と、もう後がないタイミングで、「生徒共同宣言」の担当をお願いした和歌山に向かいました。生徒共同宣言の素案をつくるワークショップを行うためです。福島県内で顔なじみの生徒や先生と同様のワークショップを行うことはよくありましたが、ほとんど初対面の生徒たちを相手に思ったような成果を得られるのか、正直なところとても不安でした。
図2 2017年3月 東北クラスタースクールから(本文とは関係ありません) いざ、ワークショップを始めてみるとその不安は的中しました。地域課題に取り組むプロジェクトを進めてきた生徒たちに、つくりたい共同宣言のコンセプトを説明し、「タイトルをどうする?」「どんなつくり方にする?」「内容をどうする?」「自分ならどんなメッセージを盛り込みたい?」といった問いかけをして進めましたが、そもそも会場に立ち込む緊張感が自由な発想を阻害し、こちらもアドバイスしようにも相手のことを全くわからないので一般的なことしか言えないし、といった状況で、ほとんど中身を組み立てることができませんでした。このようなワークショップでは共同宣言はできないということを痛感しはしましたが、その一方でタイトルは「Our Voice in 2017」に決まり、先生も生徒たちもなんとかしたいという強い意欲を感じることができました。
帰りの電車の中で、生徒による共同宣言だから、生徒の生の声によるものでなければならない、それには生徒たちのことをよく知り、生徒たちの心の中の叫びをうまく引き出し、それを紡いでいくことが必要だ、システムでつくろうとしても形式しか整わない、と頭の中で反省しました。
2.生徒たちのホンネから見えた未来
図3 2017年3月 東北クラスタースクールから(本文とは関係ありません) 福島に戻るや、和歌山の田中先生にお願いして、プロジェクトの中心にいた生徒さんを紹介していただき、連休中にビデオチャットで直接話を聞くことにしました。考えかたを押しつけるのではなく、あくまでも生徒たちの聞き手になろうと意を固めました。その結果、次のような珠玉のような言葉を得ることができたのです。(カテゴリーは後から整理したもの)
若者の2030年社会へのビジョン
「プロジェクトに参加すると不安とイライラの毎日、新しいことをやろうとするとクラスで孤立するのがつらかった。」
「2030年問題で初めて世界の危機的なことを知った。しかし同時に(先生のように)その世界を変えようとしている人がいることも知った。」
「自分にもできることがあるから、未来に対して楽天的に考えられるようになった。」
「プロジェクトに参加して、問題の本質が見えてくるようになった。」
「将来の夢の選択肢が増えた。」社会参画
「学校に閉じこもらず、広い範囲で物事を考えたい。」
「生徒だけでなく、先生も含めた大人を巻き込んで活動したい。」
「自分も当事者だと思えるような活動をやりたい。」国際協働
「テロや難民の問題などは遠い世界の出来事だと思っていたけれど、近い問題だと考えるようになった。」
「どうしてこういう問題が起きるのか、どうすれば解決できるのか考えるようになった。」
「学習を重ねてテロで苦しむ人や難民に直接話を聞きたいと強く思った。」生徒を主体とした教育システム
「普通の学校では学べないこと能動的に学ぶことが魅力的、教科以外のことに興味を持つようになった。」
「大学を卒業した後、地元に戻ってくるという選択肢が増えた。」
「英語を学ぶモチベーションが上がった。」
「討論などの機会は学んだことが実になることを実感できる。自分で得た学びは裏切らない。」若者達の提案するイノベーション
「外を変えるよりもまず自分が変わらなければ、と思うようになった。」
「流れを作る側に立ちたい。流れの作り手になりたい。」
「学ぶことはどう生きるかを考えること。2030年問題は生きるモチベーション。」
「困難に対して諦めるのではなくむしろ燃えるようになった。生徒と大人が協力すればパワフルの3乗!」
「自分が意見を持っていないと何も前に進まない、間違えてもいい、自信を持てるようになった。」
「自分で変えることができるなら、絶望したり、衝撃を受けたりすることはない。」
「同じ世代の人たちが自分たちの問題を解決しようと取り組んでいることが未来を明るいものに。」
3.本質を貫くことは楽じゃない
一つ一つの言葉が新鮮で、高校生でもここまで考えられるのかと感心させられることばかりでした。一気にインスパイアされ、共同宣言のイメージが見えてきました。聞き取った言葉をつなぎ、共同宣言の草稿を作り、和歌山に送って見ていただき、修正を重ねてある程度形ができたところで、実行委員会を介して国際会議参加クラスターに送り、意見を求め、さらに修正を加えて一次案ができます。これを今度は英訳して、海外のパートナー学校に送り、同じように意見を求め、日本側で修正します。さらにはOECDにも監修してもらい、英訳文をオーソライズするという、気の遠くなるような作業をおこない、一つの形ができあがり、生徒国際イノベーションフォーラム2017に提案するばかりとなりました。
図4 2017年3月 東北クラスタースクールから(本文とは関係ありません) しかしこれで終わりではありません。フォーラムの中でさらにこれを読み合って意見を出し合い、全体で納得できるものにするという、最終段階が残っています。どんな意見が出てくるのか、また、意見が出てきたときに1時間や2時間で意見を反映させることができるのか、全く想定することができません。それでも、これをやり切らないと生徒による共同宣言になりません。われながら途方もない困難なやり方を選んだものだと、後悔しました。
生徒国際イノベーションフォーラム2020が図の通り開催されます。今回は新型コロナウィルス感染防止のために、ウェブ上で開催することになりました。誰でも参加できますので、ご興味のある方はリンク先をご覧下さい。
https://forum2020.innovativeschools.jp/jp/
生活科教育研究会「オンライン全国大会」2020
生活科教育研究会「オンライン全国大会」2020を追加しました。
小学校 生活:「生き活きうぃーくる」第69回
小学校 生活 ブログ:「子どもがかわる 授業がかわる『生き活きうぃーくる』」第69回
を追加しました。