小学校 図画工作
2026.08.24 <No.073>
「すなやつちとなかよし かざんばいで」(第1学年)
1.題材名
「すなやつちとなかよし かざんばいで」(第1学年)
2.目標
【知識・技能】
- 火山灰に手や体全体で関わりながら活動するときの感覚や行為を通して、いろいろな形や触った感じなどに気付く。
- 火山灰に十分に慣れるとともに、山をつくったり、穴を掘ったりするなど、手や体全体の感覚などを働かせ、活動を工夫する。
【思考力・判断力・表現力等】
- 火山灰の形や触った感じなどを基に造形的な活動を思い付き、感覚や気持ちを生かしながら、どのように活動するかについて考える。
- 火山灰やつくったものなどの造形的な面白さや楽しさ、造形的な活動、つくり方などについて、感じ取ったり考えたりし、自分の見方や感じ方を広げる。
【学びに向かう力、人間性等】
- 楽しく火山灰に手や体全体で触れ、活動に没入しながら思い付いたことを試す活動に取り組み、つくりだす喜びを味わう。
3.準備(材料・用具)
教師:火山灰、小型のシャベル・スコップ、バケツ、型抜き用の容器、ビニルシート、水、ホース など
児童:汚れてもよい服装、(必要に応じてゴーグル・マスク) など
4.評価規準
【知識・技能】
- 火山灰に手や体全体で関わりながら活動するときの感覚や行為を通して、いろいろな形や触った感じなどに気付いている。
- 火山灰に十分に慣れるとともに、山をつくったり、穴を掘ったりするなど、手や体全体の感覚などを働かせ、活動を工夫してつくっている。
【思考力・判断力・表現力等】
- 火山灰の形や触った感じなどを基に造形的な活動を思い付き、感覚や気持ちを生かしながらどのように活動するかについて考えている。
- 火山灰やつくったものなどの造形的な面白さや楽しさ、造形的な活動、つくり方などについて、感じ取ったり考えたりし、自分の見方や感じ方を広げている。
【学びに向かう力、人間性等】
- つくりだす喜びを味わい楽しく火山灰に手や体全体で触れ、没入しながら思い付いたことを試す活動に取り組もうとしている。
5.本題材の指導にあたって
(1)題材について
子どもたちは、これまでに第1学年「すなやつちとなかよし」や「ねんどだいすき」の題材を通して、手や体全体で材料に関わりながら、材料の特性を感じたり、豊かに発想しながら様々な方法を試したりすることができるようになってきている。また、自分なりに納得いくまで表現することを楽しむとともに、友達の発想や表現の面白さを自分の表現に取り入れようとする姿が見られるようになってきている。
そこで、本題材では、「様々な材料のよさを味わってみたい」という思いの下、「火山灰の特性を基に造形的な活動を思い付き、どのように活動するか」について考え、手や体全体の感覚などを働かせながら活動を工夫し、形や色といった造形的な視点に気付くことができる造形遊びの題材を設定する。
その際、材料との出会いから造形活動に没入していくことを通して、自分なりの表現を追求し、つくりだす楽しさや喜びを味わうことができると考える。また、工夫した活動を振り返ることで、対象を形や色などの造形的な視点で捉えたり、捉えたことと工夫したことを関係付けたりすることで、造形的な視点に気付くことができる。さらに、材料や用具に十分に慣れさせ、手や体全体の感覚などを働かせながら活動を工夫してつくる技能の向上もねらいとしている。
(2)子どもの実態
本学級の子どもたちは、材料の特性(※1)を、触ったときの感触や想像したことから捉えている子どもが多い。これは、これまでの日常生活で経験したことや「すなやつちとなかよし」の題材で学習したことがもとになっている可能性が高い。一方で、火山灰のことを知っていたり、直接触ったりしたことがある子どもは少ない。これは火山灰を材料として活用した経験が少ないからであると考える。活動する際の安全面(※2)については、身体面への影響や友達と活動するときに気を付けることについて理解している子どもが多い。これは、これまでの題材の学習で安全に活動する際の決まりについて理解しながら活動してきた経験の積み重ねである。活動する際の工夫(※3)については、積む、固める、掘る、並べるなど行為の工夫をしている子どもがほとんどだが、他の材料や用具を活用する子どもも一定数いる。これは、これまでの題材の学習で、材料そのものに進んで関わりながら活動していく中で様々な行為の工夫を経験し、技能が身体化されてきたこと、他の材料や用具を組み合わせながら活動し、様々な形や色をつくる経験がもとになっていると考える。活動する際の発想・構想(※4)については、材料の特性を基に表したいものを思い付いている子どもが多い。これは、これまでの砂遊びの経験でつくったことがあるものを想起しているからだと考える。また、材料の特性を考えたり、砂遊びの際に工夫したことを想起したりすることで、活動を発想・構想している。表現に対する意欲や苦手意識(※5)については、多くの子どもたちが表現することや工夫する楽しさを好む一方で、つくるのが面倒くさいという思いから苦手意識をもっている子どもが少数いる。これは、これまでにつくりだす喜びを味わう経験が少なかったからであると考える。表現を追究する際の粘り強さ(※6)については、多くの子どもたちが、最後まで粘り強く追求しながら造形活動に取り組んだり、他者と関わり合いながらつくるよさを実感したりしている。
(3)材料について
本題材で扱う火山灰は、郷土鹿児島の桜島から噴火して出てきたものであり、市街地などに積もったものから採集している。火山灰は、噴出した火山の種類や風化の程度によって、黒色、灰色、白色など、様々な色合いをもつ。また、粒子の大きさや形も多様で、ザラザラとした粗い質感から、滑らかな質感まであるため表現の幅が広がる。さらに、火山灰の粒は不規則な形をしているものが多く、独特の模様や立体感を出すことができる。このように、身近な自然材である火山灰の特徴を生かし、活動するときの感覚や行為を通して形や色などに気付いたり、どのように活動していくのかについて考えたりしながらつくりだす喜びを味わうことができ、火山灰のよさを感じながら様々な方法を試して活動していきたいという意欲を高めることできる。
(4)題材の展開について
本題材の展開にあたっては、子どもたちが火山灰の特性を生かしながら活動を工夫し、表現できたことに対する自分なりの造形的な意味や価値を実感できるために、「様々な材料のよさを味わってみたい」という思いの下、火山灰の素材感を手や体全体の感覚で感じ取りながら造形活動に没入しながら、豊かに発想しながら造形的な活動を思い付き、思い付いたことを基に活動を工夫する題材を設定する。また、形や色などの造形的な視点に気付くことができるように、活動の工夫と表現したことを振り返る活動を設定する。
具体的には、まず、子どもたちの活動への意欲を高めるために火山灰を提示し、見て気付いたことややってみたいことから題材のめあてを設定する。次に、子どもたちが造形活動に没入することができるようにするために、手や体全体で火山灰に触れながら自分の感覚を通して発想を広げていく活動を設定する。そして、自分なりの表現に粘り強く取り組むことができるようにするために、材料との対話を促す発問や場を設定することで、材料と向き合いながら対話的に造形活動に取り組むことができるようにする。また、形や色などの造形的な視点を意識できるように、活動の工夫や表現したことについて感想を伝え合い、学びの過程を振り返る場を設定する。
これらの学習を通して、自分なりの表現を粘り強く追求する主体的な態度を身に付けたり、試行錯誤しながら考えた工夫などから造形的な視点を見い出したりする中で、自分なりにつくりだす喜びや価値を実感できると考える。
(5)指導上の留意点
ア 「感じる・思いをもつ」段階では、子どもたちの表現への意欲を高めるために、火山灰を提示し、見て気付いたことややってみたいことへの思いを表出させた上で「火山灰で、いろいろ遊んでみよう」という題材のめあてを設定する。また、造形活動に没入することができるようにするために、多量の火山灰をじっくり見たり、手や体全体で感触を確かめたりし、材料に関わりながら造形活動を思い付く時間を設定する。
イ 「思いを表現する」段階では、試行錯誤しながら自分なりの表現を追求するために、それぞれの子どもの造形的な活動の場面に応じて、材料に触れて感じたことからどのような活動を思い付いたのかなど、材料との対話を促す発問や場を設定し、材料と向き合いながら造形活動ができるようにする。また、自他の表現の面白さや楽しさについて考えることができるようにするために、表現と鑑賞を自由に行き来することのできる場を設定し、他者との対話を促す。その際、形や色などの造形的な視点に気付くことができるようにするために、子どもが思い付いた活動から自分なりの表現の工夫を価値付けし、工夫したことを造形的な視点で捉えてまとめる。
ウ 「思いを味わう」段階では、粘り強く表現を工夫したことで、自分なりの造形的な意味や価値をつくりだしたことや喜びを実感できるようにするために、最初と最後の表現を比較し、変化を実感させたり、どうしてそのような表現に至ったのか学びの過程を振り返るよう促す。また、多様な表現の面白さや楽しさを感じ、互いの表現を認め合う態度を育むために、自他の表現を鑑賞し、活動の工夫や表現のこだわりを伝え合ったり、見方や感じ方を広げたりすることができるように価値付けをする。
6.題材の指導計画
7.本時の学習
①目標
楽しく火山灰に手や体全体で触れ、没入しながら思い付いたことを試す活動を通して、いろいろな形や触った感じなどに気付き、気付いたことから造形的な活動を思い付き、感覚や気持ちを生かしながらどのように活動するか考えたり、活動を工夫したりしてつくることができる。
②学習展開


















